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剣と魔法と何でも屋  作者: リース
序章
1/56

プロローグ

頑張って更新していきますのでよろしくお願いします。

プロローグは自己紹介や説明が中心となっています。

 ピンポーン

 

 今は朝の七時半。既に身支度を済ませた私が玄関で待っているとチャイムが鳴った。私は鏡で身だしなみを再確認して玄関の扉を開ける。

「麗奈、おはようっ!」

「おっはよ~」

 今日は高校の始業式。私、涼海麗奈(すずみれいな)と幼稚園の頃からの友人、いわゆる幼馴染の水瀬結衣(みるせゆい)は挨拶を交わしてから、数日前から私達にとっての新たな通学路となった道を歩き始めた。

 暫く歩くと突然、結衣が私の腕に抱きついてきた。艶のある栗色の髪とクリッとした大きな目に私も魅せられてしまう。可愛い……思わず抱きしめたくなるけれど、まだ始まって間もない高校生活で変なうわさが流れても困る。残念ではあるけど我慢しよう。

 

 結衣の体温を腕に感じながら二十分程歩くと門が見えてきた。三年前に出来たばかりの新設校だけあって、何もかもが新しい。門を含め敷地内の建物は、とある有名なデザイナーが手掛けたらしく、学校とは思えないほど綺麗。また、その敷地も広大で、大学と比較しても遜色ない規模の蔵書数を誇る図書館や、合唱や各種演奏会はもちろん、様々な催し物に使えるホール等を備えている。

「わあ、綺麗だね~」

 結衣は思わず声をあげる。春になると見事な彩りを見せることで有名な、門から続く桜並木の坂道はちょうど満開を迎えている。私達はそこを抜け、教室へと向かった。途中、真っ黒なスーツに身を包んだ男性がこちらをじっと見ていた気がしたけど、気のせいかな?

 

 私達の教室は二階にあり、私がA組で結衣がB組だ。一緒のクラスになれなかったのは寂しいけど、隣のクラスにはなれたし、ましな方かな。私達は廊下で別れてからそれぞれの教室へ入った。

 

「おっはよ~」

 私が扉を開けて挨拶すると、皆が一斉に私の方を見る……非常に気まずい。入学式で一度会っただけだし、さすがにまずかったかな……私は少し赤面しながら自分の席へと向かった。

 私が出席番号で決められた自分の席へ着くと、隣の席の木観陽香(このみはるか)ちゃんが少し恥ずかしそうにしながらも「おはよう」と、挨拶してくれた。

「おはよう、今日からよろしくね」

 私が挨拶を返すと陽香ちゃんが不思議そうな顔をした。

「あれ……? その……どこかで会ったかな?」

「入学式の日に一度は会っていると思うけれど」

「ああ、そうじゃなくて……えっと、入学式より前に、どこかで会ってないかな?」

「うーん、多分会っていないと思うけど……」

 私は記憶力には自信がある。会っていれば忘れることはない筈なのだけど……私が気付いていないだけで、町かどこかですれ違った事があるのかな?

「そ、そうだよね。ごめんね、変なこと聞いて」

「ううん、きにしないで。私が覚えていないだけかもしれないし」

 

 その後も暫く春香ちゃんと話していると、先生が入ってきた。点呼をとってから、皆で体育館へと移動する。体育館で整列して暫くすると校長先生が壇上へと上がり、おそらく全国共通であろう長い話を始める。皆の眠気がかなり高まってきた頃、始業式は終わり、その後のホームルームもつつがなく終わった。待ち合わせをしていた結衣と共に家へと帰る。

 授業がないとはいえ、知り合って間もない人たちと居たから流石に疲れていたのだろう。普段と比べて二時間も早くベッドへ入った。

 

 

 翌朝、昨日と同じ時間に結衣が迎えに来てくれる。今日も二人で登校すると、昨日とまったく同じ場所にまたもスーツを着た男性が立っていた。少し気にはなったけど、声をかけるほどではないと思い教室へと向かった。

 

 今日から授業が始まる。記念すべき高校生活最初の授業は体育。体育においてはA組とB組が合同で行うため、私は結衣の体操着姿を見られる事を心の中で喜びつつ、着替えを済ませて体育館へと向かった。もしかしたら少し顔がにやけていたかもしれない。

 

「今日は初日だし、皆と仲良くなってもらうためにバレーボールの試合をする。試合といっても今日は遊びみたいなものだ。気楽にするといい」

 そう言って先生は出席をとってから、六人のチームを作らせた。もちろん、私と結衣は一緒のチームになった。

「よし、一応チームは出来たな。それじゃあAコートで一番と二番、Bコートで三番と四番、Cコートで五番と六番のチームの試合をする。まあ仲よくするようにな」

 そう言って先生は、それぞれのチームが準備できたことを確認し、試合開始のホイッスルを鳴らした。

 

「麗奈、お願い!」

 相手のサーブを結衣が見事にトスする。

「うん、任せて!」

 私は頭上二メートルのところにあるボールへ軽く跳躍する。身体を弓の様にしならせて刹那、相手のコートへと強烈なスパイクを叩き込んだ。

 相手のチームはボールを目で追えなかったようで、暫くしてから皆が騒ぎ出した。

「い、今のは一体!?」

「今スパイクを打ったのって、確か涼海さんだったよね?」

「こ、怖かった……」

 ボールの叩きつけられたすぐ横に居た子が目に涙を浮かべている。少しやりすぎたかな……。

 

 その後、バレー部の顧問もしている体育の先生に、入部しないかと誘われたり、皆に色々と聞かれたりで試合にならなかった。

 

 それからの授業でも、数学の先生が試しに持ってきた大学の入試問題を解いたりしたことで、クラスで話題になってしまった。もっとも、そのおかげで皆と気軽に話すことが出来るようにはなったから、悪いことではないと思う。

 

 放課後、今日は結衣がクラスの子に誘われてクラブの見学に行っているので、仕方なく一人で帰ることになった。私は両親が既に他界してしまっているため、自分でお金を稼ぐ必要がある。残念だけどクラブに入る時間はない。仕事といっても、株取引をしているだけなんだけどね。しかし、最近は株にも飽きてきた。何か新しいことしたいな。株である程度貯めたし、何か自分で始めるのも良いかもしれない。

 

 そんな事を考えながら歩いているうちに家に着いた。

「ただいま」

 当然のことながら返事はない。慣れてはいるけど、やっぱり少し寂しい。

 私は部屋に荷物を置いて一息つくと、お風呂へ入った。それから簡単に夕食を済ませる。

 今日は皆とよく話したせいで昨日以上に疲れていた。今日も早めに寝ようと思い、明日の時間割を確認してからベッドへ入る。

 少しの間結衣とメールしてから、目を閉じた。


感想やレビューなどを頂けると小説を書く上で非常に参考になります。

よろしければお願いいたします。

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