十四、後宮
十光は松明が控えめな薄暗がりの廊下を、後宮へ向かった。
奉納舞の翌日、雨が思いの外、長雨となり
馬が用意されたがニ夜掛かったことは想定外だった。
奉納の後での宴は中々に良かったがな。
食事も女達もいつもどこか異なっていた。銅剣持った女は
酌だけで終わってしまったが。
いつもの慣れた殿い宮とよばれる部屋で、
支度をするとそれはまた一興だった。
毎夜、夜伽の相手はそこで決める。
大国の彼国は後宮に女と宦官と呼ばれる男性器を
もぎ取った男だけしか入れないが、
此の国は護衛のために男も同行する。
拝礼している長官に告げた
「今夜は若いものを。」
「初めてものでしょうか?」
「いや、二、三度会ったことのある
豊満でなく、痩せすぎでもないものを。」
いつもは名前を言ったりする帝にしては
珍しい指名であった。
拝礼した長官は
「承知しました。」
と言い、部屋を一旦でていく。
十光はその場で湯浴みをし、
白い寝巻きを身につける。
支度が整うと、長官が女侍従長に代わって迎えに来て、
今日の相手を耳打ちした。
「ほう。」
十光は興味を惹かれたようだ。
ここからの廊下は後ろについてくる一人の護衛をのぞいて、
基本、女だ。
扉の着いていない建物の突き当たり右手に両開きの扉がある。
左手の扉向こうにも女は控えている。帝の気が変わった時の控えだった。
扉を開くと皆、拝礼したまま後退して部屋をでる。
天蓋付きの寝所に正座している女がいる。
「お待ちしておりました。」
「久しぶりであるな。」
控えていたのは秋の新嘗祭で、手伝いに来ていた娘で秋と名付けた女だった。
確かに二度、伴にした。
そばによると以前会った時より、化粧が濃いのを感じた。
紅を嫌う帝の為に、後宮では紅を指しているものはいない。
秋も紅はないのに香がキツく、自然な生娘の感じがなかった。
御山の奉納舞での、
舞手の触れてはいけないような可憐さが、
余計に手出ししたくさせる。近々、あの三毛を手に入れたいと思っている。
友野には止められたが、天帝が触れることができない女などいないはずだ。
後でじっくりだな。
三毛の肌を想いながら
体を密着させて、秋の胸元に右手で手を入れる。
覚えていたよりも豊満な胸で、
力強く揉みしだいた。
秋が目を潤ませて、肩から服を脱ごうとする。
その刹那、
気が削がれたのだ。
ぴたりと手を止める。
秋は、怪訝な顔を一瞬作り、
腕を絡めてきた。
「もう良い。」
手で頭を押さえた。
「ご、ご気分が?」
「ああ。長を呼べ。」
「は、はい。」
はだけた衣をかき合わせると、鈴を鳴らしに扉の方へいく。
鈴の音に反応して、控えのものが走ってくるのがわかる。
「ご気分がすぐれぬそうで。」
いつのまにか秋の直ぐ後ろに十光は立っていた。
扉が開けられる。
薬師さえ走ってくる。
「気分がすぐれぬ。
欲しい女は手練れではない。」
「は。」
直ぐに言葉を理解した侍従長は礼拝したまま
「二回目のお召し上げのものはいかがでしょうか。」
と聞いた。
「気に入らねばお前の首が飛ぶが?」
一瞬怯んだ侍従長は
「お勧めいたします。直ぐ後ろの控えの間におりまする。」
と顔を上げて言った。
帝のご執着は月の根国の三毛だった。と友野から聞いている。
今宵の相手は、聞き及ぶ限り似た年齢。生娘ではないが、すでに帝は最初に召し上げたのをお忘れかも知れない。それくらい前だった。
「うむ。」
腕組みをした帝向かって、
直ぐに控えの間が開けられる。
拝礼している女がいた。
年頃も姿も三毛に似ていた。やせすぎず太り過ぎず、肌の色は白い。
「うむ。悪くはない。」
侍従長はホッとした。こちらも侍従長としての矜持があるのだ。
「では参る。」
侍従長はまっすぐ前を向いている帝の横で拝礼する。
中に控えていた侍女達が後ろ向きで出て、控えの間は扉が閉められた。
「いつが最初の召し上げだ?」
拝礼していた娘に近づく。
「三ヶ月ほど前のことでございます。
狩場にて食事を提供しておりました。」
「ああ。巽氏のな。」
鷹狩りの狩場を仕切っているのは巽氏のものだった。
「高貴な血筋というものは良いな。」
顔と名前を覚える能力は小さな時から長けている。
近づいて
右手をほおに手を伸ばす。
肌も滑りが滑らかだった。松明に照らされて衣の胸元も大きすぎず開けていた。
「気に入った。奥へ。」
寝台の横で服を取れと言った。
少し怯えた顔に興が湧いた。
腰紐に手を掛けると、するりと前がはだける。
「衣を両側から持ち上げよ。」
「こうでございますか?」
胸元が露わになった。
一歩引いて、足先から秘部、胸元、首、絹を持っている指先も
見ていた。
「天子さま。」
顔をあからめた芽宝がこちらをみる。
十光は一歩前へでて、
肩から衣を落とす。
全身、一糸身に纏わない、巽氏の芽宝を見た。
「うむ。美しいな。」
「は、恥ずかしゅうございます。」
目を逸らせた芽宝がいじらしい。
「まだだ。」
「ニ度目だな?」そう確認すると、滑らかな豊満でないが上につんと向いた胸を
愛でる。
胸元から股の間に手を滑り込ませていく。腰が引けて、
まだ男に慣れていない体に心が躍る。
茂みをかき分けて秘部へと至っても愛液が出ない。気分が高揚した。
秘部の間に舌を絡めせていく。花芯が熱くなり体が揺れているのを感じ、見上げた。
「まだだ。」
次第に吐息を感じ出すと
「もう少し我慢せよ。」
と言い、立ったままで全身を触っていく。手も口も身体全体を舐めまわした。
程よい弾力の太腿に十光の腿を入れて、かき分けていく。乳首に口を押し当てて、
花芯に太ももの前部分を押し付けていくと、濡れて腿が滑りだした。
芽宝は十光の右足の腿に股を開いて乗る形になる。
「腿を挟めるか?」
「し、寝所に。」
横になろうとする芽宝に
「まだだ。」
そういうと、暖かい深部を満足するまで
求め続け、立ったまま、芽宝の体がのけぞるのを感じた。




