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4 ネネリさん 街に移動するなど

2024年10月22日から11月1日までの分です。

ティティカを乗せた輿を引くロバを御者が操り、ポクポクと進みます。

ノノエはもう一頭のロバに乗り、影とネネリはその後をてくてくとついて行きました。

里の門までつくと、里長が道中の安全を祈りました。

いよいよ出発の時です。

え、これだけの人数で行くの?

とティティカが言いました。

里から行くのはティティカ、ノノエ、ネネリの3人でした。


ネネリは影に聞きました。

新しい街長はどのような方なのですか?

影は少し考えて言いました。

上に立って良い人ではないのは確かだね。

ネネリは街が大丈夫なのか心配になりました。


ロバに引かれる輿の中から、

そんな! 聞いてない! と言うティティカの声が聞こえました。

ネネリが駆け寄ると、御者がティティカをなだめていました。

いろんな里や村から花嫁候補が集まったら、私が嫁げないじゃない! それなら里に残れば良かった! 横取りなんてしなければ良かったのに!

引き返します? と御者が聞きました。

行くしかないのは分かってる! グチくらい言わせてよ!

ティティカは答えました。


街長に嫁ぐ人を探すための支度金として、少なくはない銀がティティカの親に渡されたのでした。

再びロバと輿はポクポクと進みます。

街につながる道に、少しずつ人が増えていきました。

それぞれが花嫁候補を乗せた輿と一緒に進みました。


街に向かう輿に随行する人の表情は、皆深く沈んでいました。

ネネリは影に聞きました。

皆さんなんだか沈んでいませんか?

影は答えました。

街に近ければ近いほど、悪い噂を聞くだろうからねえ……


ネネリはもうひとつ聞きました。

影さんは、街長と街と、どちらに仕えているのですか?

影は薄く笑いました。

残念ながら、街長なのだよねえ。

街長という立場にですか? それとも、前街長の弟さんにですか?

影は良い笑顔をネネリに見せました。

立場に、だよ。

ネネリは少しほっとしました。


街に着きました。

大きな柵に囲まれ、その奥に石を組んで作られた家が並んでいます。

疲れた顔の門番に、御者が山の里からの娘たちであることを伝えると、通してもらえました。輿とロバは街の奥へと進んでいきました。

街の人たちがすれ違うたびにひそひそと話をしています。

ネネリには、哀れみの目で見られているように思えました。


街の中心につきました。

ティティカとノノエは大きな建物の中に入りました。

ネネリは影とともにロバをつれて建物の裏に回りました。

たくさんのロバがつながれ、えさを食んでいました。

ネネリはロバへの水をくむため、井戸の場所を教えてもらいました。

ロバ用の井戸は建物から少し離れた場所にありました。


井戸で水をくんでいると、太陽がふわふわとやってきました。

あ、太陽さん。

太陽はネネリのそばに近づきました。

トトルとリリエには、街が大変になっていることと、前街長に仕えていた人が、街を出たいと考えて準備をしていることを伝えたよ。

トトルはお館様と相談して、館の近くの土地を開墾すると言っていたよ。

人を受け入れるには、場所が必要だからねえ。

じゃあ、また来るね~

太陽は去って行きました。


太陽が去った後、水桶をロバたちの元に運びながら、ネネリは考えました。

街を出たい人が暮らす場所はできそうです。

でも、どうやって街を出たい人をまとめている人に会えば良いのでしょうか。

里にいる旅人に、もっと詳しく聞いておけば良かったと思いました。

ちょっと、ちょっとそこのアンタ。

呼ばれたネネリが振り返ると、恰幅の良い女性が手招きをしていました。

手伝っておくれ。

何を手伝えばよろしいでしょうか。

ネネリは女性にたずねました。

おや? アンタ女の子かい? 女の子は全員街長の家に集められていると思ったんだけど。まあいいわ。

これから食事を作るから、手伝って欲しいんだよ。

炊事場でずっと下働きをしていたネネリは、ようやく慣れた仕事を与えられることにほっとしました。

喜んで手伝います。

助かるわぁ。

ネネリよりティティカの方が巻き込まれ系なのかも......。

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