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カメラ  作者: 維酉
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カメラⅠ

あまり深いことをせずに

純粋なまでにきみがほしいと思って

カメラを構えている


広島の梅雨が

すこし長引く年に

きみは寂しそうにわらうので

わたしはカメラを構え

その振り向くさまを

とらえようとして


写真に残す

それは氷づけにすること

わたしの思いも

きみの願いも

すべて世界のうちに封じて

何度だって溶けだす


季節はやがてめぐり

きっと別れる日が来ても

きみをすきでいられますように

そう念じて

シャッターを切った

なにか期待しながら

ひとつ嘘になることを

純に求めながら


やはりわたしはきみの抱擁を待っている

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