4-78.【準備期間1】
前話あらすじ
説明会を終えた彰弘たちは一階へと下りる。
そしてそこには大討伐で一緒に行動することになる、以前彰弘がランクE昇格試験を受けたときに一緒に試験を受けたウェスターとアカリがいたのであった。
冒険者ギルドを出た彰弘たちはイングベルト武器店へ向かって歩いていた。
目的はアカリが使う弓矢と、万が一を考えた予備の武器を購入するためである。
アカリの弓矢は大規模店で購入したそこそこの性能のものであるので、この段階で買い換えなくても良さそうなものだが、深遠の樹海での大討伐が如何なものとなるのか不明なため、できるだけ性能が良いものにするべきだろうと考えたのだ。
勿論、どれだけ性能が良くてもアカリが使いこなせず戦闘に不具合を生じさせては意味がないので、そこは買い換えないことも含めて検討することになる。
予備の武器に関しては念のためであった。
彰弘やミレイヌにバラサ、そしてウェスターはそれぞれ現在も予備となる武器を所持していたが、普段の狩りとは違う大討伐という予測が困難な戦闘を行うにあたり、追加で予備を用意しておいてもいいのではないかとなったのだ。
マジックバングルという魔法の物入れを彰弘が持っているからこそ、出てきた考えである。
さて、そんな考えでイングベルト武器店に向かう彰弘たちだったが、道中の会話はその購入する物のことではなく、彰弘の肩の上で口をモゴモゴさせているガルドについてであった。
「やはり、何度見ても亀にしか見えません」
ステンレス製の球を飴玉のように口の中でゆっくりと舐め食しているガルドを見つつ、彰弘とウェスターの間を歩くアカリがそんなことを言う。
実際、彰弘の肩に乗ることができる大きさになったガルドは小亀にしか見えない。甲羅の前部分に従魔の印がなければ、誰もガルドを従魔とは思わないだろう。
「うーん、それはそれとして、その子も大討伐に連れて行くんですか? その大きさなら邪魔にはならなさそうですけど」
「それは私も聞きたいところです」
「勿論、連れて行くさ。間違いなく戦力になるからな」
ニヤリと笑う彰弘に、ウェスターとアカリは目を丸くする。
小亀にしか見えないガルドが戦力になるということが、どうにも信じられないことからくる表情であった。
「もう。ちゃんと説明してあげるべきだと思うのだけど?」
「いや、すまん。実はな、このガルドは身体の大きさを変えることができるんだ。今のところは最大で小さい家程度だったかな? ともかく、この最小サイズから最大サイズまで自由にな」
「あー、うん。元の世界じゃないんですもんね。そんなこともありますよね。……あるよね?」
アカリがマジマジとガルドを見つめ、思わず独り言のように呟いた。
世界が融合する前の常識では考えられないことであったから、彼女がそんな反応をしても仕方のないことかもしれない。
なお、今の融合した後の世界であってもガルドのように大きな変化を行う存在は稀である。この輝亀竜は体内に信じられないくらいの魔力を内包しているために、それが可能であるのだ。
ちなみにこのような変化を起こせる存在は、ガルドと同じ竜種――龍種含む――や数千年以上の寿命を持つ一部の種に限られている。
「そういう種がいることは知っていましたが……伝説の類ですから、驚きです」
「ま、買い物が終わったら見せてやるよ。実際にガルドが大きくなれるってことを。後、強さもな」
「楽しみにしています。あなたが言うことが本当であれば心強い」
深遠の樹海の大討伐。
自分たちのパーティーの戦力が増えるということは、それだけ無事に乗り切る確率が上がるのだ。
戦力の増強は歓迎こそすれ断る理由はないのである。
ガルドの話題に雑談を交えながらイングベルト武器店まで来た彰弘たちだったが、店の賑やかさを前にして顔を見合わせた。
「人のことを言えるわけじゃないが、もっと普段から備えておいた方がいいと思うな」
「私たちは念のためなのだから、あの人たちとは違うのではなくて?」
いつもだったら、どの時間帯に来ても多くて一桁半ば程度の客しかいないそこに、今は一見しただけで十を超える数の人の姿が見て取れた。
「見た感じランクは私たちと同じくらいですかね」
「多分。私と同じくらいの年齢に見えます」
中に入りきれず店の入り口にいる者たちの姿は十代半ばから二十代前半の男女。年齢を、そして装備を見るに冒険者ランクEの集団であることが見て取れた。
「ランクEの、それもまだそう経験がない方たちなのでしょう。ランクDやある程度の経験を経ていれば、あのように今更な行動はしないでしょうし」
「バラサの言うとおりね。それはそれとしてどうするのかしら?」
今現在、イングベルト武器店を占拠しているような状態の者の真偽はともかくとして、このまま店が空くのを待っていては無駄な時間を費やすことになりかねない。
ミレイヌに問われた彰弘は視線を動かし少し考えてから口を開いた。
「とりあえず、武器は後回しにして他を見てこようか」
「ああ、なるほど。確かに空いているようですね」
彰弘の視線の先にはイングベルト武器店と同じ並びにある二軒が目に入る。そこはイジアギス防具店とおばちゃんの道具屋があった。
ちなみに、彰弘は未だに道具屋を営んでいるおばちゃんの名を知らない。
「防具や道具も大事だとは思うんだが……ま、空いているから俺たちにとっちゃ都合が良い」
「多分、防具は高くて手が出ないのではなくて? 道具はわざわざあそこで買う必要がないというところかしら」
同じ程度の品質であれば、使われる材料の量など諸々の関係で武器よりも防具の方が高い。彰弘たちが想像したとおりの者たちがイングベルト武器店にいるのだとしたら彼ら彼女らの懐事情に余裕はないはずであり、少しでも生存確率を上げるために武器を何とかすることを選択したとしても間違ってはいない。
なお、おばちゃんの道具屋は稀に貴重な物が商品として並ぶことはあるが、基本的にはどこにでも売っているような物が適正価格で売られているだけである。そのため、良くも悪くも忙しさとは無縁なのであった。
イジアギス防具店に入った彰弘たちは、丁度接客が終わった二十代後半の男へと声をかけた。
この男は店主ステークの娘であるティナの夫で名をツイークと言う。
「今、大丈夫か?」
「ええ。いらっしゃいませアキヒロさん」
「にしても珍しいな。店番をやっているなんて」
「ティナは隣へと手伝いに行ってますし、義父さんと義母さんは依頼された防具の補修で篭りっきりですので」
普段であればティナがイングベルト武器店へと行っているときは店主であるステークが娘の変わりに店番をするのだが、今は大討伐の影響でその店主が防具の補修に掛かり切りになっているため、ツイークが表に出てきているのである。
なお、ツイークが普段店番をしていない理由は、ステークから言われて防具に関するあれこれの経験を積むために工房に篭っているからだ。その甲斐あって彼の腕前はステークに近いところまで来ているのだが、如何せん作業の速度という面では未だに追いつける気配がないので、今回のように早さが求められる状況ではステークではなくツイークが店番に立つのである。
ちなみにステークの妻であるウィーナは自分の感性を刺激する客が来た場合、その客だけに集中してしまい周りが見えなくなる癖があるために店番に立つことはない。
「さて、御用向きはなんですか? アキヒロさんたちの防具は先日見て問題はありませんでしたから、そちらのお二人ですか?」
「ああ。特に彼女の方をな」
彰弘が目を向けた先にいたのはアカリである。
大規模店で購入した革製の防具を身に着けているアカリであったが、武器同様にそこそこの性能でしかない。深遠の樹海で戦うには些か心許なく感じてしまうかもしれないものであった。
「……確かにもう少し良い物を身に着けた方がいいかもしれませんね。男性の方は……少しいいですか?」
ウェスターに近付いたツイークはそう断りを入れ、そして了承を受けた後に装備したままの防具を調べ始める。
そして、調べ終わりその場から一歩下がると口を開いた。
「こちらの方は問題なさそうですね。勿論、うちの製品を買っていただけると嬉しいですけども。少々値段は張りますが、普通の魔鋼製よりも丈夫で軽い胸当てなどもありますよ」
問題ないと笑顔で伝えたツイークは、その後すぐに営業を始めた。
そのことに苦笑気味なウェスターだったが、そこは落ち着いた性格をしている彼だ。軽く躱してアカリへと顔を向ける。
「事前の予定にはなかったことですが、とりあえずアカリの防具を頼みます。多少の蓄えはありますから、そうですね……あそこあたりので見繕ってもらえませんか?」
「言い出したのは俺だからな。少しは出すぞ」
ウェスターが指したのは黒地に銀の模様が入った革鎧が置かれた一角であった。
それはブラックファングの素材に少量ながらもシルバーグリズリーの希少種の毛を取り入れたものである。それは要所要所に取り入れられた丈夫な毛の効果により、ブラックファングの革を使っただけのものよりも良い性能となっていた。
余談だが元日本人からしてみたらグリズリーは灰色熊となるのだから、シルバーグリズリーは銀色の灰色熊となり何だかもやもやとするわけなのだが、今のこの世界は元の世界とは違うので、そこは飲み込むしかないのである。
それはさておき、自分の防具がいつの間にか新調されそうになったアカリは思わず声を上げた。
「え? 防具? え? あれ? ゼロが一つ、二つ……って、今のと桁が二つも違うじゃないですかー! むりむりむり、あんなのは買えません!」
アカリが今着けている革鎧一式は大規模店の型落ち半額セールで購入したもので、九千ゴルドほどであった。しかし今ウェスターが目を向けたのは十万ゴルド強であり、彼女が声を上げるのも無理はない。
ちなみに一ゴルドは大体十円ほどである。
「大丈夫ですよ。それくらいなら払えます。装備に不安を抱えたままでの戦いは良くありませんからね。今後のためを考えて今購入してしまいましょう」
「そうそう、それがいい。さっきも言ったが、言いだしっぺは俺だから当然俺も出す。何、あのくらいの値段ならオークを五か六くらい丸々売れば稼げるから細かいことは気にするな」
「諦めなさい。あなたの今の装備だと粗末な武器だとしてもヘタをしたら身体が傷つくのではなくて? 軽い切り傷くらいならポーションで治すことはできるけど、そうでないものは死に直結する可能性があるわ。戦いの足手纏いになりたくないなら受け入れなさい」
「世の中そんなものです。この機会を受け入れる受け入れないはあなたの自由ですが、今買わないと後悔するかもしれませんよ?」
続けざまに言われた年上からの言葉に、たじろぐように一歩下がるアカリであったが、少ししてから肩が落ちる。
「はー、ふー。分かりました。今はお言葉に甘えます。ですがっ! 必ず返します。そこだけは絶対です! ちゃんと契約書も書きますから!」
「そんなに力込めなくても。仕方ない。そのあたりで手を打とうか」
「なんでそんなに面倒そうな顔するんですか……」
「金の貸し借りって面倒だと思わないか?」
「まあ、分からなくもないですが」
「だろ? ま、今は幸い変わりにやってくれる人がいるからいいけどな。とりあえず、決まりってことで頼む」
そんなやり取り後で彰弘は顔をツイークに向ける。
何とも弛緩した空気が店内に流れるが、そこは作るだけでなく店員として接客もこなせるツイークだ。すぐさま気を取り直して話を進める。
「では、サイズを測りましょうか。とはいっても、流石に私がするわけにはいきませんので、奥に来てもらえますか? 義母にお願いしますので」
ツイークはカウンターの向こうへと声をかける。
すると少し経ってから奥からウィーナが出てきた。
「あら、アキヒロさんたちじゃない。ようこそいらっしゃい。で、どうしたの?」
「こちらの女性がブラックファングの革鎧のお買い上げです。彼女のサイズをお願いします」
ウィーナの顔がアカリの方を向き、そして一瞬その瞳が光る。
「あらあらまあまあ。そうなのね、ありがとう。ささ、こっちへ来て。大討伐までに必要なのよね? 大丈夫、ちゃんと間に合わせるから。うふふ、ここのところ単純な補修ばかりだったから嬉しいわ。さ、行きましょ」
喜色満面でアカリの手を引き店の奥へと戻っていくウィーナを無言で見送る一同。
やがて彰弘が声を出した。
「相変わらず、なんだな」
「ええ。こればっかりはどうにも。まあ、それでも腕は確かなので間違いなく最高の調整をしてくれますよ。私が言うのもなんですが」
苦笑したツイークは二人が消えた奥へと続く扉に目を向ける。
それから何やかんやで小一時間ほどが経ち、彰弘たちの会話が防具とは全く関係のない雑談に移ったころに、ようやく二人は戻ってきた。
ウィークはここ最近の疲れが吹き飛んだかのように肌の艶が増した気がするが、一方のアカリはというと些か疲れたような感じである。
ともかく、こうしてイジアギス防具店での用事をひとまず終えた彰弘たちは、その場を後にしておばちゃんの道具屋へと向かうのであった。
おばちゃんの道具屋へ向かった彰弘たちを待っていたのは、いつも笑みを絶やさない道具屋の店主であるおばちゃんと、グラスウェルに家を買ったカイエンデの二人であった。
「なんとも、うってつけな」
偶然の出会いに多少の驚きを感じながらも彰弘が笑みを浮かべた。
ここのところカイエンデはほぼグラスウェルで生活をしている。勿論、ケルネオンに戻ることもあるが、その比率はグラスウェルで八割でケルネオンが二割という感じだ。
そんなカイエンデがグラスウェルで何をしているのかだが、半分は目的もなく散策し気になった物があったら買い、気になった食べ物があれば食いといったように何とも自由気ままである。
残りの半分はというと魔導具を作っていた。魔導具といっても特別な物ではなく一般的に売られているような明かりを灯すものや火種を出すものといったようなありふれたものである。ただカイエンデは伊達に四百年以上も生きてきたわけではない。以前、彰弘に頼まれて作成した神言・竜心血鱗の影響もあり、今彼が作る魔導具は異常なまでに高品質なものとなっていた。
そしてその魔導具の卸し先が、このおばちゃんの道具屋なのだ。
ちなみに、カイエンデと道具屋のおばちゃんを引き合わせたのは彰弘である。
「やあ。何がうってつけなんだい?」
カウンター向こうのおばちゃんとお茶を飲みながら雑談していたカイエンデが彰弘の言葉に気づいて言葉を返してきた。
彰弘は遅ればせながらおばちゃんに挨拶をした後、カイエンデに向き直って話を続ける。
「いや、カイエンデなら性能の良い弓とか余ってるんじゃないかってね」
「うーん、残念ながらこっちには自分が使う分しか持ってきてないんだよね。まあ、材料さえあれば作ることはできるけど。ところで、なんで私なら弓を持ってると思ったんだい?」
「そりゃあ……」
カイエンデの問いに答えようとしてが、彰弘は口を開けたまま固まる。
単純にエルフだから弓という全く何の根拠もない思いから彰弘はそう考えてしまったのだが、よくよく思い返してみると彼の知っているエルフといえばサティリアーヌであり、その彼女は弓ではなく自分の身長以上もある鈍器を主武器としていた。
エルフに弓は世界融合前からの単なる思い込みに過ぎないと気づいたために、彰弘は言葉の途中で止まったのである。
「どうかした?」
「いや、エルフなら弓かと思い込んでいたんだが、知り合いのエルフはでっかい鈍器使いだったなーと」
「ああ、サティーか。まあ、あれは特別。あそこの神官は種族関係なく普通とはちょっと違うから。とりあえず普通のエルフは大抵が弓と細身の剣か杖だね」
頬を掻きながら言う彰弘に、思うところはない感じでカイエンデが返す。
その様子に今まで出会ったことのあるメアルリア教の神官の幾人かを思い出し、さもありなんと納得してから彰弘は話を再開した。
「間違いとまではいかないわけか。とりあえず、それはいいとして、もし作ってもらうとしたら期間はどのくらいかかるもんなんだ? 後、材料は何があればいい? ああ、そうだ値段も聞いとかないとな」
「そうだねぇ……察するに、大討伐に向けて、そこの彼女の装備だよね。君たち三人は弓は使わないだろうし、そっちの彼は使ったとしてもメインじゃなさそうだ」
「そのとおり。彼女が今持ってるのは大討伐がなけりゃ、もう少しなら使っててもいいんじゃないかってくらいのやつなんで、できれば上の性能のやつが欲しいところなんだ」
「なるほどね。君はどう考えているのかな?」
彰弘の話を聞いた後、カイエンデはアカリに顔を向ける。
実際に本人がどう考えているのか、それも重要であったからだ。
「えっと、今のは使いやすくて気に入ってはいるんですけど、確かにもっと良い物が欲しい気持ちはあります。でも私はまだ未熟なので良すぎる物も問題があるかな、って」
ふむふむと頷きながらカイエンデは立ち上がりアカリに弓を見せるように伝える。そして彼女から弓を受け取ると弦を張り具合を確かめ始めた。
そうして暫く弓の状態を確認した後、カイエンデはアカリに弓を返して元座っていた場所まで戻り座りなおすと口を開く。
「それが使いやすいってことだから調整も含めて……二日、いや余裕をもって三日かな。今の彼女に合う弓なら難しくはないから、明日の昼頃までには作っておくよ。だからそれ以降ならいつでもいいからうちまで来てくれるかな。で、受け取りに来た日は弦の張りとかの簡単な調整をして、その後はギルドの訓練場などで試し討ちしてから再調整。ああ、そうそう、材料は帰りにこっちで買ってくことにしたから気にしないで。代金の方は例の甲羅を一欠けらほどでいいかな」
「一欠けらだけでいいのか?」
「君んところと違ってこっちの家は普通の大きさだから、あの塊一個を丸々もらっても置く場所ないからさ」
「そうか。んじゃ、明日適当に切って持ってわ」
とんとんと話は進んでアカリ本人が口を挟む間もなく交渉が進み終わる。
そしてその流れに彼女があわあわしている内にカイエンデが立ち上がった。
「さてと、おばちゃん今日は帰るよ。また今度遊びに来るね」
「はいはい。またいつでもおいで」
「じゃ、アキヒロたちもまたね。待ってるよ」
「ああ」
そしてそんな挨拶を交わした後、カイエンデは店を出て行った。
残されたのは話の流れについていけなかったアカリとウェスター。それからいろいろと慣れたからか達観した様子で成り行きを見守っていたミレイヌとバラサに、弓がどうにかなりそうだと一仕事終えたような顔をした彰弘である。
ちなみに道具屋のおばちゃんは、いつもと変わらぬにこにこ笑顔でそんな五人を見ているのであった。
あの後、彰弘たちはおばちゃんの道具屋で止血薬やら軽度な傷なら治せる回復薬など必要になるだろう物を購入した。また魔物産のそこそこ性能の良い魔石も店内に見つけたため手に入れている。
そんなこんなで彰弘たちは道具屋での用事を済ませて、店の外へと出て行くのであった。
お読みいただき、ありがとうございます。