まるでダメなヲタクの俺、ついに魔法遣いになる!?(2)
とても書くのが難しい箇所で、だいぶ試行錯誤しながら書いているため更新が遅くなっています。 気長にお付き合いいただけると嬉しいです。
「にへへへへ」
「なんや? 俺のこと笑とるんかい?」
「魔法遣いになれる方法があります ……にへへ、聞きたいですか?」
嫌な予感がする、……嫌な予感しかしない。
そしてこのローゼの笑い方、すでにだいぶ酔っているようだ。
だが呂律がまわらないほどではない、もう少しはまともな話を聞けそうだ。
「変身しましょう」
「正気か?」
「そんな難しい話ではないです……」
桜色の唇をグラスにあてて、こくんこくんと、桜色のワインを二口飲む。
飲む速度がちょっと早い。
大丈夫かな。
「ジャンヌ・ダルクってご存知ですか?」
「平野耕太のマンガで貧乳ってバカにされてた役どころやな」
「マンガは知りませんが…… 彼女は男装して戦場を駆け回ったと言われていますが、本当に『男装』だったと思いますか? 戦場に男性といて、女性であることがばれずに居られると思います?」
「……普通無理やろな、連れションを極端に嫌がったり、一緒に風呂に入んの拒否したら怪しまれるやろ」
「ジャンヌは男性に『変身する魔法』を使っていたんです、その変身能力こそが彼女の魔性のあかしなのです」
「ほう、おもろい話やな」
「同じ力を持っているアイテムがありまして……」
「マジか?! ……おい」
「はい?」
「なんやそれ?」
「口紅ですが?」
「俺が女になってどないすんねん?」
「え? ジャンヌは女性から男性になったのですから、ヴォルフさんは男性から女性に……」
「戦場に行けるのは男だけやからジャンヌは男になったんやろ? 俺はなんのために女になるんや?」
「すごい魔法だと思いませんか?」
「そらすごいけど、」
「魔法遣いになりたかったんですよね?」
「魔法遣いになりたいんや、女の子になりたいんちゃうわ」
「残念です……」
心底残念そうに口紅をしまうローゼ。
俺を女にして、何をするつもりだったんだ?
女になる魔法なんて役に立ちそうな気がしないが、念のためそういう魔法もあるということは覚えておこう。
「……あの、そもそも、ヴォルフさんはどうして魔法遣いになりたいんですか?」
「言うたやん? 強い人間になりたいんや」
「どうして強くなりたいんですか?」
「ローゼ、自分を泣かさんように、無実の女性が魔女として処刑されるのを防ぐためや」




