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伊予天正の陣戦記  作者: 赤城康彦
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戦記 十二

 隆景の軍勢はどうにか退き。領民らは深追いせずに、やーいやーいと叫びながらその背中を見送った。

 それから態勢を立て直し。そこで軍議がひらかれた。

「伊予人は皆土佐を憎んでいるのではなかったか」

 その隆景の言葉に、伊予の豪族は言葉もなかった。

 隆景もその言葉を信じて伊予に上陸したのだが。まさか一揆でもあるまいに、領民に襲われるなど夢にも思わなかったことである。

「金子元宅。善政を布き民に慕われていると聞きましたが、まさかあそこまでとは……」

 ひとりの伊予の豪族が面目なさそうに言い。隆景はため息をつきながらうなずくしかなかった。

(これは、という人が強敵ごうてきとなる。戦国の世というものは……)

 名将と畏敬される隆景であったが。畏敬される人であるがゆえに、いまの戦国の世にやり切れぬものも感じてやまなかった。 

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