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終夜:恋に堕ちる

「・・・・・・・・・」


月が無い夜、夜叉王丸は一人で酒を飲んでいた。


いや、グラスが二つあった。


「どうしたの?さっきから無愛想な顔して」


向き合うように座ったガブリエルはロックグラスを傾けながら夜叉王丸に話し掛けるが彼は黙ったままだ。


「もしかしてラファエルの事を思っているの?」


「・・・あいつに一瞬でも好意を抱いた」


そんな自分が許せないと言う夜叉王丸。


「記憶を失っていたとはいえ、好意を抱いたなんて胸糞悪い」


吐き捨てるように言うとグラスを煽る。


「・・・・・・・・・」


ガブリエルは無言で彼に煙草を勧めた。


この辺で普通なら慰めの言葉を掛ける所だが、彼女から言わせればそれは同情である。


同情などエゴとしか捉えられない彼女は何も言わずに、ただ好いた男を慰める事にした。


夜叉王丸はガブリエルからもらった煙草を銜えて空を見た。


空は真っ暗で、まるで彼の心を表しているようだと彼女は思った。


今の彼は悲しみと空虚を身に纏っている。


それを払拭させたいと思うが、今はその時期ではない。


「・・・・・・」


夜叉王丸は暗い空を見ながら火を点けた煙草を吸い続ける。


その姿をガブリエルは黙って見ていた。


『私も恋に堕ちたわね』


自嘲気味な笑みを浮かべるガブリエル。


数百年前までは恋など下らない遊びだと思っていたのに、堕ちてしまった。


しかし、今は恋に堕ちるのも悪くないと思っている。


これほどまでに愛おしい男が出来たから・・・・・・・・・・


『貴方の為なら幾らでも同胞でも殺せるし自身の手も汚せるわ』


ガブリエルは妖艶な笑みを浮かべながらグラスを煽り一人で泣いているだろうラファエルに心の中で呟いた。


『貴方には渡さないわ。・・・・・・・・・ラファエル』


これにて本編は終了です。何だか題名にそぐわない感じになり読者の方には、不可解な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。

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