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召喚の書と共に異世界生活  作者: くるみ


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24.変装 ※レニ視点



ーアンシェール開催5日前ー



「ーー…あ、レオナさん!おはようございます!今日もギルドへ依頼を受けに行かれますか?」


この街サイドポートに来てから約20日、この宿"月の満ち欠け"には大分お世話になったものだ。


『あぁ、そのつもりだよ。』


「毎日お疲れ様です!…怪我しないよう気をつけてくださいね?いってらっしゃいませ!」


『ありがとう。行ってきます。』



カランカラン



宿を後にして、ギルドへと歩き出した。



――――――――――――――――――――――



アンシェールには、開催前に出品したい商品を持ち込んで査定する期間がある。

その際にランクが低いものや希少性に欠けるものは落とされてしまい、実際に競りにかけられるものはそこそこ価値があり希少性も高いものだけだ。


査定自体は、当月のアンシェール終了3日後から翌月のアンシェール開催3日前まで毎日開かれており、価値の高い物を持ち込む場合は、早めに査定して商会に宣伝してもらった方が高値で取引されやすいのだが…


なにぶん今回出品するものは聖地にしか生息しないもの、聖地から持ち出した物を売ろうとしている人がいると知られれば至る所から探りを入れられることは間違い無いだろう。

今回は穏便に聖地へ帰ることが最優先なのであえて査定はギリギリに行うことにした。




〜冒険者ギルド内〜


「レオナさん、おはようございます。本日も討伐クエストを受注されますか?」


連日討伐クエストを受けていたものだから、受付嬢も皆私を見かけるとすぐ用意をしてくれるようになった。


始めは、女1人で討伐クエストをやろうなぞなんて無謀な奴なんだと思われていたようだが、今では度々ランクアップ試験を勧められるぐらいには認められている。


『これでお願いするよ。』


手に持った依頼書を差し出す。


「ランクBの討伐クエスト、北の森でのオーク狩りですね。…確かに承りました。レオナさんなら問題ないと思いますが、くれぐれも無理しないでくださいね。」


受付嬢はパパッと依頼書に判を押して戻してくれた。


『ありがとう、気をつけるよ。それじゃあ。』



依頼書をマジックバックにしまい、ギルドを後にする。

いつもならこのまま討伐クエストに向かうのだが、今日はあくまでも売りに出す品物の査定がメインだ。

討伐クエストを受けたのは目眩しに過ぎない。


まずは査定に向かう前に、身元がバレないよう変装をしておきたい。

ギルド周辺は近頃の活動でそこそこ顔を知られてしまっているため、フード付きのコートを羽織ってなるべく人気(ひとけ)の多い方へ歩いていく。


人混みに紛れて、メイン通りの一角にある雑貨屋に入る。ここは、半月ほどの間街中を歩き回ってに見つけた、最も変装するのに都合が良い場所だ。


というのも、この店はそこそこ客は多いが概ね皆同じものを買いに来るため一カ所に集まる傾向があり、そこから離れた端のほうに、ほぼ人が寄り付かず棚で隠れて周囲からほとんど見えない死角があるのだ。


ここなら着替えててもバレにくいし、変装前後で姿が変わっても誰も気づかないだろう。


そうこう考えている間に、いかにもな女冒険者の格好から、がっしりした筋肉男へと早替わり。


筋肉を演出するために、洋服の中に布や綿を詰めているので少々身体が重い感じがするが、見た目はかなり上出来だと思う。


あとは仮面を顔につけたら完成。

一旦目立たないように、帽子を取り出し深く被って店を後にする。


そのまま街の中心部にある、アンシェールの開催元_ラジエル商会の本店へと向かうのであった…ーー。




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