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有り余る力の使い方 〜チートと知識で異世界に革命を〜  作者: 春羽三郷
第1章 幼少期の自由気ままな家出
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第5話

街を出て暫く時速40キロで空を飛び、約30分がたった辺りで地上に降り立った。


「な、おかしいです!人の身で空を飛ぶ程のMPを保持するなんておかしいです!」


まあ、確かにそうかもな、50レベルでも空を飛んで移動する魔法を使って移動できるのはせいぜい20メートルがいいところだ。人の身では無理だろうな。


「あはは、まあその内教えてあげるよ。とにかく、今はここらで一番弱い魔物とその特徴とか、出来れば弱点みたいなのを教えてくれ。」


「......分かりました。この辺なら、ゴブリンが一番弱いと思います。1体あたりの強さは、人間の10歳の子供に軽い棍棒を持たせたぐらいの強さです。ただ、殆どの場合、群れで襲ってきますのでちょっと厄介かも知れません。すいません、弱点とかは、その、弱いので考えたことがありません。」


ゴブリンって......定番乙。


「あー、そう。それで、シンシアは1人で勝てるの?」


「んー、数の暴力で押し潰されなけられば、10体までなら何とかなると思います。」


ふむふむ、なら、実践なら1000倍にするだけでだいぶ経験値が入るだろうし、ゴブリンでも十分だな。


「よし、分かった。とりあえず、力試しにそのゴブリンとの戦い方を見せてくれないか?」


そうすれば、嫌でも俺の能力を理解できるだろう。


「分かりました。」


暫く歩いていると、早速お出ましのようだ。さっき歩いている最中に聞いた特徴通り、ゴブリンだな。5体だから、どうとでもなりそうだな。


「あれ、ゴブリンだよな。」


「ええ、そうです。では、行ってきますね。」


「あー、ちょっと待ってくれ。」


そう言って、俺の能力を使う。......使っているよな?


「あー、多分大丈夫だよな......ああ、もういいよ。存分にやってこい。」


「?はい、行ってきますね。」


首をかしげてキョトンとした顔をするシンシア可愛いなー......ああ、いかんいかん。ロリコンじゃないんだ俺は。違うよな...?


それにしてもシンシアはどうやって戦うんだろうか。


その方法はすぐに明かされた。魔法である。多分、風、というか空気を操って小石などを含んだ突風を起こして怯ませ、その間に自前の短刀で切り裂いて無力化していた。


意外と戦い慣れているな。これなら、あの男達に言いようにやられていた理由が解らないが...


「終わりまし......あれ?」


お、やっぱり俺の能力......いや加護か?どっちでもいいが、それが発動したのだろう。驚いてる驚いてる。


「どうかしたか?」


あくまでここでは素知らぬ振りをする。


「あ、あの、いきなりレベルが、その、10も上がって、ゴブリンは50体倒しても経験値が1しか増えないのに......」


お、なんかさらっと重要な事言わなかったか?ゴブリン50匹分で経験値1か。俺なら50匹で百万か、末恐ろしいこった。


ま、さっきゴブリン5体倒して、千倍の加護が働いていれば、えっと......百も経験値が入るのか。


「今のレベルは?良ければ教えてくれ。」


「あ、はい。さっき15になりました。」


ってことは、最初は5だったのか。レベル5であれだけ戦えるのか。


待てよ?ってことは、俺の実力はどうなんだ?やばくね?客観的に見たらほんとにやばくね?


いやだってさ、今まで冗談半分で面白がってたけど、レベルが人外じゃんか。


「あのー、どうかしました?」


あー、やべ、一人の世界にのめり込んでいたわ。


「いや、大丈夫。えっと、今のレベルアップは、俺の能力で、俺は、俺が任意で許した時だけ、経験値が千倍になるんだ。」


ホントはもっと凄いこともあるけどね?


「え、それって、私にその能力を使ったって、ことですか?」


「ああ、そういう事だ。......嫌だったか?」


なんかシンシアが凄く困ったような顔をしている。もしかして、経験値の倍加ってまずいのかな。

「あ、その、そんなことはありません!でも、そんなすごい能力を私なんかに使ってくれて、その、嬉しくて、でも、私なんかにその、いいのかなって、その...」


な、泣き出しちゃったよ!どうする?


「あ、えーっと、良いんだ、良いんだよ。俺は、君に約束したじゃないか。強くするって。それに、この能力は一度きりとか、そんな制約はないから、だから、その、気にしなくていい。」


「ぐすっ......え?だって、こんな凄い能力が何度も......その、使えるんですか?」


「あ、ああ、まあね。まあ、こういう能力を持っている理由は、おいおい話すよ。」


「んっ......わかりました。その、お見苦しい所を見せてしまいましたね、すいません。」


ぺこり、とシンシアに頭をさげられた。


「あのさ、前から疑問に思っていたんだけど、聞いてもいい?」


「はい?何でしょうか?」


「なんで、年下に敬語を使うの?」


そう、ずっと疑問だったのだ。何故に1歳児の子供に対し、5年は確実に生きているシンシアが敬語なのか。だってね?俺が貴族んところの子供だって言う前から敬語だったよね?ちょっとどころか、凄い違和感あるんだけど。


「ああ、エルフと人間は寿命が全然違います。エルフの10年は人の1年、そう昔の人々は考え、1歳の人間は10歳のエルフ、そういう暗黙の了解みたいなのがあるんです。ですから、人間で、1歳のアルフレッドさんは、エルフで、7歳の私よりも年上ってことになります。」


あー、何かそれ変じゃね?だってさ、そんなんだと、前まで年上だったエルフがいきなり年下になっちゃうこともあるってことでしょ?絶対おかしいよ、それ。


「なんか、変なの。」


「まあ、エルフと人間は全然関わりを持っていませんからね。たまに会う時、そういうことにしておけば、上下関係にいちいち悩まされなくてすむ、そんな感じです。」


ふーん、そうなんだ。なんか勿体ない感じだな。


「そうなんだね。覚えておくわ。それで、どう?力、だいぶ付いたと思うけど、どんな感じ?」


まあ、エルフと人間に種族間の繋がりがなくても、個人的な関わりくらいあるだろうし、ダメ、ってことは無いだろ。......多分。


「そうですね......まだ把握しきれてませんが、ほぼ馴染んでます。」


それは重畳、さっさと50レベルくらいにはなってもらおう。そうすれば、あの戦い慣れた感じからして、よほどのことがない限り大丈夫だろう。


「よし、じゃあ早速強くなったことだし、どんどんやっていこうか。」


「はい!」

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