ケイの過去
今回はケイの過去です。アリカも出てきます。
ケイは交番に立っていると、茶髪の女子中学生が「すみません」と声をかけてきた。
「どうしたのかな?」
ケイが尋ねると、「ここまでの道を教えていただきたくて……」と聞いてきた。
「あぁ、ここからなら……」
ケイが道を教えていると、不意に「……何か、つらいことがあったんですね」と言われた。それに、ケイは驚く。
実はこの時、ケイは恩人を殺してしまって意気消沈しているところだった。アリカには「気にしないでいいのよ」と言われたが、やはり堪えるものだ。
「あら、スズエちゃんじゃない」
奥から先輩……アリカが出てくる。スズエと呼ばれた少女は「アリカさん」と目を輝かせた。
「また落とし物を拾ってくれたの?」
「いえ、今日は道を聞いていて。初めていく場所なので自信がなくて。今度、受験なんです」
「そうだったのね。頑張ってね」
「はい。いい結果を持ってきますね」
少女はケイに「ありがとうございました、おまわりさん」と頭を下げ、去っていった。
「あの子ね、いつも落とし物拾ったりとか、迷子の子を連れてきたりとかしてくれているの。ケイもここにいたら、またあの子と会うかもしれないわね」
アリカはそう言って笑う。「もしかしたら話ぐらい、聞いてくれるかもね」とも。
彼女は自分の弱さを受け入れてくれる。




