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F

勢いで始めました。

三日ほどを目安に終わらせます。

そう遠くない未来の事。

大手ゲーム会社数社が協力し合い、世界で初めての革新的ゲームの開発に成功した。

Virtual Reality(仮想現実)

この技術の開発からわずか数か月で、ゲーム史上最大ともいえる進化を遂げた。

だが同時にもう一つ、追随するように進化を遂げたものがある。

触れてはいけない禁忌の領域。

その領域に足を踏み入れてしまった者のお話。


あるVRアクションRPG内、エリア2の火山。

目の前には炎に黒で顔を描いたような敵、バーナム。

一応は雑魚なのだが、物理攻撃は無効と言う序盤にあるまじき性能を持っていた。

手のひらを上に向けそこに意識を集中させる。

徐々に光が集まり、より一層強く輝く。

こぶし大の光の球を、相手に押し出すように突き出した。

突き出されたそれは空中で二つに分裂し、炎のそれに二回ヒットした。

着弾と同時に現れた数字はともに39。

直接剣で切り付けることができるなら、余裕で三桁は行くだろう。

それだけ威力の低い技だった。

何とか時間をかけただけあり、バーナムは黒く小さくなり消えた。

ドロップは無し、経験値もイマイチ。

倒してもおいしくない。

それでも倒したのにはわけがある。

ゆっくりと奥の扉が開く。

全滅しないと次へいけない仕掛けだった。

ここには4人パーティで来ている。

俺よりも魔法に特化した者はいるのだが。

先ほどの戦闘で力尽きていた。

所詮NPC。

知能を持たない。

ただ支持された通りに動くだけ。

彼らは三人とも力尽きていた。

とりあえず次はボス部屋。

この場に放置して見に行くのもありだろう。

俺は彼らを見捨てて奥へと進んだ。


ここまで来るのにすでに五週間近くかかった。

このゲームは草原、火山、海、空、地下、砂漠、宇宙の全七つに大別される。

話によるとそれぞれに三種類のダンジョンがあるらしい。

つまり上の順に三回、周らなければストーリのクリアとならない。

できるなら友達でも呼んで手伝ってもらいたいのだが、どう考えてもできるはずがない。

そう、オンラインではない。

確かにオンラインもあるのだが、今やっているオフライン以上に経験値は少ない。

その上、最低一周はしなくてはならないという条件付きだ。

目の前に燃え盛る巨大な爬虫類、サラマンドラ。

トカゲのように見えるそれはとても熱く、近づいただけでも持ってかれる。

実際にジリジリと削られていた。

さらに近づこうとすると、体力の減るスピードがわずかに上がった。

近接職のみでどう戦えと?

当然背後の扉は閉まっている。

ふと、奴の巨大な瞳がこちらをとらえた。

ズシンズシンと、足踏みをし頭を持ち上げる。

口を開いた瞬間に後ろから風が吹き初め、長い髪がそちらに引っ張られた。


正直嫌な予感はしていた。

気が付くとパソコンの前。

体力がなくなったことにより、強制的にログアウトさせられた。

PvPも兼ね備えているため、体力がなくなると同時にログアウトさせられる仕様らしい。

だが、オフラインにも必要か?

再度ソフトを起動する必要がある。

正直、もう勝てる気がしない。

あの時に奴がしたこと。

咆哮。

ただの咆哮。

それだけで体力がなくなってしまったのだ。

セーブという物は必要ないのだが、スタート位置は近くの街からとなる。

もう一度ダンジョンを初めからやり直さなくてはならない。

はぁ、めんどくせぇ……

ベッドの上には一世代前の携帯ゲーム機。

それを手に取りベッドに転がる。

充電器につなぎ起動した。

数人いる友人らは先ほどのゲーム内で、すでにオンラインを楽しんでいるらしい。

話を聞く限り楽しそうだった。

それがあのゲームを始めた理由。

だが実際は超難易度で、本当に攻略できるのかすら怪しい。

携帯ゲーム機の画面が輝き始める。

ロゴを標示した後、唐突にブラックアウトした。

驚きはしない。

いつもの事。

音は一切流れず、黒の背景に白の英語が表示されていく。

いくつかの英語にカーソルを合わせ、決定ボタンを押す。

その選択された英語は白から赤に色を変える。

ある程度選択した後、一番下の英語にカーソルを合わせる。

Game start

オープニングは一気に飛ばす。

決定ボタンをひたすら連打した。

画面には甲冑を来た女戦士が、村に立っていた。

村の外に出る。

一番近くのダンジョン、すなわちラスボス戦へと向かう。

たった一人。

だが、一切ダメージは無い。

わずか数分でラスボスの前に到着した。

何度も見たセリフ。

目を閉じても同時に言うことができるほど見た。

その後ようやくバトルに入るのだが、その場で剣を振った。

どう見ても当ってはいない。

それでも敵は絶命した

ムービーが入り、第二形態へと移行する。

同時に背景も変化した。

そして再度バトルに入るが、先ほど同じく一歩も動かない。

その場での剣の一振りで絶命した。

それもそのはず。

こちらの与えるダメージはカンストしていた。

ダメージだけでない。

全てのステータスがカンストしていたのだ。

その上、通常の八倍の移動スピードに加え画面全体が攻撃範囲。

これらは先ほど選択した英語の効果。


チート


チートを使えばなんだってできる。

いくつか制限もあるが、コードを入力し複数組み合わせる。

このことによりほぼすべての行動が可能となるのだ。

戦争系のゲームなら、リロードなし、アイテム無限、移動速度十六倍。

これらを起動すれば、最速ラピッドでいつまでも撃ち続けることができる。


そうだ。


流れるエンディングを無視して電源を消す。

ベッドの上に投げ捨てパソコンの前に座る。

こっちのも結局はゲーム。

先ほどのゲームの名前の後に空白を入れ、チートと書き加えて検索する。

いくつか見つかった。

その内の一つを開く。

そこには懇切丁寧にチートの導入方法が書いてあった。

書かれている通りにリンク先のサイトに飛んだ。

それらは全て英語で書かれている。

中学生の俺には全く読めないが、ダウンロード位はできる。

求めていたファイルを探すが、どれか分からない。

とりあえずやってみようと、青で書かれた1.15の数字を選択した。

運良くダウンロードが開始される。

解凍し、中のファイル名を確認すると、そこには指示された名前のファイルが存在していた。

サイトの通りに、ファイルを配置する。

おそらくこれでいけるはず。

心臓がいつもより強く動いているのが、手を当てなくても感じ取られる。

すぐさまサイトを閉じ、起動の準備にかかった。

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