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037 アホな王子

長い長い買い物がやっと終了した。

お金? 当然足りる訳が無い。

なので悪いと思ったけど、イシシモ男爵の紋章を見せてツケで買った。荷物もそこへ運んで貰う。

かかった費用は、後で武器防具を渡した時に出来るお金で相殺するつもりです。


市場の商人やオバチャン達に見送られながら宿へ戻る。

疲れたよ。買ってる時はテンション上がってたけど、終わったらドッと疲れた。


今日はもう風呂入って寝よう。


そう考えた時もありました。

世の中はそんなに甘くありませんね。


「おう、戻ったか」

「何で、また部屋に、陛下と両大臣が居るんですか……?」

「そりゃ謁見に来なかったからだろ?」


そうだろうなとは思ったよ!


「でも、事情は知ってますよね?」

「ああ。ランディから報告があった」

「だから俺は悪くないですよね?」

「勿論だとも。当然だが、ランディも悪くないぞ」


良かった。俺は最悪、ドラゴンの所に戻れば良いけど、ランディさんはクビがかかってるからなぁ。


「しかし、あんな第二王子で良いんですか?」

「おっ。なかなか辛辣な事を言うねぇ。普通は思ってても言わないものだがなぁ」


しまった! ラノベの影響か?!

つい聞いてしまった!

だって、あの手のアホな王子がラノベに多いんだもん!


「まぁ、お前になら言ってもいいか。その代わり他言無用だぞ?」

「は、はい」

「実はな、あれは演技だ」

「はい?」

「バカな王子を演じているんだよ。バカな貴族や商人や、他国のスパイをあぶり出す為にな」

「そうなんですか?!」

「実はちょっと考えれば判る事なんだ。

 王子の教育は城内で行われている。そうなると、第一王子と第二王子は同じ教育を受けていると考えられるだろ?」

「そうですね」

「本人達の資質もあるが、片方だけ極端にバカになると考えられるか?」


う~ん。そう言われると……。


「サボってるとか?」

「サボりが許される立場じゃない。必ず基準値まで教育される」

「本当に欠陥があるとか?」

「もしそうなら公の場に出さない」


うわっ、怖っ! 幽閉ってやつか?!


「妬みとか?」

「物心つく前から第一王子は第一王子になるよう、第二王子は第二王子になるように教育されている。

 そこに嫉妬は生まれない」

「それがプレッシャーになって~とか」

「その程度がプレッシャーになるようなら、王にはなれんよ」


正論だ。


「じゃあ、アホな王子とかは居ないんですね?」

「少なくとも我が国には居ないな。他国は知らんぞ? 甘やかして育ててればあり得るかもしれん。

 まぁそんな国は将来苦境に立たされるだろうがな」


確かに、そんな人が王様になった国なんかヤバいよね。

じゃあ、そういう王子の居るラノベの国の多くは崩壊寸前って事か。


「納得しました」

「そうか。ついでに言っておこう。シュラウが謝る場を設けて欲しいと言ってたぞ」

「王子が?! いえ、事情は判ったので大丈夫です」

「ではそう伝えておこう。

 で、あの場に付いてきてた貴族の子が居ただろう?」

「居ましたね。何人か」

「あれがバカ貴族だ。処分対象だよ。シュラウを諌めるなら判るが同調するなどバカの極みだ」

「そんなにですか?」

「そりゃそうだろう。俺が許可してるんだぞ? シュラウでも無視出来ない。

 それすら判らない愚か者だ。きっと教育にも問題があるのだろう。

 家ごと処分する事に決定している。教えていた家庭教師もな」

「処分って……。死刑とかですか?」

「そんな酷い事はせんよ。貴族一族は爵位と財産没収、家庭教師は調べた上で罰金か強制労働って所か」


いや、今まで貴族だった人が爵位と財産を没収されて一般市民になったら最悪ですよ。

家事もした事が無い人達が、自分達でしなきゃいけない。仕事も探さないといけない。

なにより、今までのように偉ぶれない。地獄だろうな。


「さて、行くか」

「へ? どこへです?」

「勿論、城にだよ」

「今から?!」

「ああ。あのまま皆待機しているからな」


マジですか?! 事情を聞いてすぐに解散だと思ってました!

長々と待たせてしまったようだ。謁見の間で土下座かなぁ……。

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