第4話
コロコロ視点変わってます・・
でもこれからは彰だけになる、はず・・
空野先生にさいならーと言おうとした|俺(亮)の携帯電話に、彰から電話が入った。
「どした?」
『亮ッ!!』
かなり動揺しているらしく、大声で彰が叫ぶ。
『地震があの塔で! ひとの手が!』
「人間の手だと?」
「おい、先生!」
空野先生に携帯を奪われた。
この町で「あの塔」と呼ばれてる建物は一つだけだ。
第三地域のことで、巨大な谷を鉄柵が囲っている。谷の中心に細い塔が立っているんだが、谷の底まで見えない、だから一体どれほどの高さか分からない。塔は僅かに谷より低い、けど侵入は不可能って言われている。
俺達の通学路は、あの塔のそばを通って帰る道が一番近い。多分今日もその道を通って……何かあったんだろう。
「いい加減落ち着け、ああ中平……はァ!?」
空野先生の怒鳴り声が聞こえる。
「塔から人間の手が出ていただと!?」
思わず、俺は先生に詰め寄った。
「どういう意味だよ先生!?」
「江崎、お前もしばらく黙れ」
いつになく真剣な空野先生は俺を押し退けて会話を続ける。ちくしょう、早く携帯返せよ。
「ここから出して、と。それで、夜生と中平には手が見えたが、綾瀬には手と着物が見えていたと? 綾瀬に代われ」
空野先生はしばらく何事か話していたが、やがて頷いて勝手に電話を切った。
「電話勝手に切んなよ!」
「江崎。今から夜生達がいる公園に向かうが、お前も行くか?」
「行く」
反射で答えてしまった。




