●「魔石床」
「おお、こっち来てオジサン! 赤と青、なんか色々混ざって、すっごい綺麗だよ!」
「行けるか! そんな近づけるのは、お前くらいだっつうの!」
――オアシス団の団長と盾持ち
魔石は、魔力の濃い場所に生まれる。
魔力の濃度が高いほどに、魔石の量や質も変化し、より長く、濃く溜まる場所では、鉱床のように魔石が密集した空間が形成される場合もある。
だが、忘れてはならない。
魔石があるということは、その場所は高濃度の魔力で満たされているということだ。
魔力の濃度が高いほどに、人間の心身に影響を与える。
魔法や魔法の道具は人の世界に身近にありながらも、それらはすべて、危険を孕んでいるのだ。
それゆえ、人が魔石を採掘する際には、耐性のある魔法使いに頼むか、防護装備を身に付けなければならず、それらを軽視した人間たちの末路は、言うまでもない。
また、あまりにも巨大な魔石床は到底、人が立ち入れる場所ではなく、気づかず踏み入れば、たちまち命を落としてしまうだろう。
もっとも、常人はそうした場所に近づくだけで体調に異常をきたすため、気づかないほどの間抜けはいないだろうが。
そのような場所に踏み入れる者は、世界にあふれる魔力、その根源たる力を御せる者。
星の力に触れられる存在だけだろう。
「あれ? ていうかなんだろう、爆発する? 爆発しちゃいそう」
「なんだと!? 逃げるぞ!」
「いーや、逃げないね! オジサン、この上に何があるか忘れた? 砂の都が吹っ飛んじゃうよ」
「やれんのかよ、団長!」
「まっかせなさい! シエスタさんはさいきょーなので、パパっと砕いちゃうんだなぁ、これが!」
――オアシス団、シエスタと盾持ち




