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「賢いゾンビ」

「ゾンビの中にも、賢いやつはいる。まだ頭の中身が腐ってないのかもな。けど、あいつらは自分がどれだけ臭いかわかっていないんだ」

 ――怪物退治の専門家、ロデリック



 ゾンビ、あるいは屍人は、その大半が意思を持たず、さまよいながら近づいた者を区別なく襲う。

 ただし、中には生前の記憶や、ある程度の知恵を持ったゾンビも存在するようだ。

 しかし、それらが危険であるかと言われれば、そうでもない。

 

 ゾンビを相手にする際、厄介なのは集団で襲われることであり、個々の賢さはそれほど問題ではない。

 ゾンビの体は総じて脆く、触れただけで体が腐り落ちてしまうものもいる。

 人間並みに頭が回るような個体であろうと、罠を作るため物を持てば腕が落ち、敵を誘い出そうと走れば足がもげる。

 知恵があったところで、肝心の体が脆くては話にならない。


 なにより、隠れて不意打ちを狙おうにも、ゾンビたちはあまりに(くさ)い。

 どこに潜もうと、隠しきれない悪臭が居場所を知らせてしまうのだ。

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