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第2 1/2話 スーパー人脈者橋本シズノの日常

久しぶりの投稿です。申し訳ありません。

世界設定に手間取ってしまいこんなに遅くなりました。

今なお膨張し続けている世界設定はロジスティックが発動し、収拾がつきしだい『設定話』として掲載したいと思います。本来ならキャラクターに喋って欲しかったんですが、実力足らずで叶いませんでした。申し訳ありません。


本文でルビをしっかり振れていないところがあります。これもまた申し訳ありません。

謝ってばかりですね。やっぱ感謝しないと。

この度はアクセスありがとうございました!これからも精進していきます。よろしくお願いします!

長い!あざとい!もうひどい!

「ハル先輩、ご卒業おめでとうございます」


メールで伝えようと思っていた言葉を今直接告げているのは、敬愛する教授の講義がこの近くで行われるからであって、今年プロ野球デビューが決まった成瀬ハル先輩に会いたかったとか、そういうものでは一切無い。


「ありがとな、俺ももう高校卒業だよ」


『もう』て言われても、高校での成瀬先輩の苦労やいきさつを私はよく知らないため『もう』にどれほどの思いが篭ってるかは定かではないが、何となく想像はできた。

というのも中学校のころに私と成瀬先輩は同じ部活に所属していた。野球部で成瀬先輩は主将で私はマネージャーだった。

成瀬先輩は生粋の努力家で、ワンマンショーで中学の軟式大会の地方大会を制したほどの努力を中学生のころに行っていたのだが、高校に入ってその十倍ぐらい練習量増やしたという話を聞いて、元マネージャーとしては非常に不安になったこともある。

流石に十倍ではなかったにしろ、実際に三倍ほど増えた練習量に加え、さらに留年しないようにと、赤点が回避できる程度の勉強をしていた彼の苦労はそうとうなものだろう。


「ホントに、良かったですね。ハル先輩の事だから危なかったんじゃないですか」


私は語尾のトーンを無駄に高く、挑発するように聞いた。すると成瀬先輩はおどけるように笑いながら言った。


「ホント、シズのおかげだよ。勉強教えてくれてありがとな」


笑顔が眩しいというのはこういうことをいうのかと思うほどの屈託のない笑顔を直撃してしまい、胸の鼓動が青春ソングを刻んでいる。不意打ちは反則だ。

ちなみにシズというのは私のあだ名だ。橋本シズノの名前をとってシズ。みんなからそう呼ばれてる。

私的にはなんのひねりもなくて少し残念だが、けっこうかわいくて気に入ってる。名前をつけてくれた親に感謝だ。


「そうですよ。もっと感謝すべきです」


私は先の不意打ちのダメージを悟られないように、体を半回転してそういった。


「心底思ってるけどな」


そのぐらい分かってる。そういう意味で言ったんじゃない。


「ウイニングボール」


私は自分でも大それた事と思うほどの願を放っていた。


「ハル先輩、プロになるんですよね。それなら初勝利のウイニングボールお願いします」


明らかに釣り合っていない要求だった。

でも私はきっと成瀬先輩に忘れないで欲しかったんだ。

もちろん人のことを忘れるような、そんな人だとは思っていないが、一滴の不安が胸の中にあってそれを埋めるべくいった要求だった。いわゆる冗談だ。


「わかった。やくそくな」


でも先輩は少し目をつぶって考えた後に、そう応えた。

相変わらず、冗談が通じない。

でも、これで彼はそれまで私を忘れることはない。きっと。


「じゃあ早く一軍に上がらないとな」


「四位指名がなにをいうんですか。プロを舐めないで下さい!」


成瀬先輩が調子乗った事を言うもんだから少し怒鳴ってしまった。

他の卒業生徒が私たちに注目する。恥ずかしい。


「誰が一軍のって言ったんですか。二軍で大丈夫です。むしろ二軍のでも嬉しいです」


「了解!じゃあ早めに勝ってみせるよ」


またたわけたことを先輩は口走る。ああもうどこから来るのかこの自信。


「頑張ってくださいね」


「おう」


成瀬先輩は右手の握りこぶしを掲げ、そう応えた。







それから成瀬先輩と拙い世間話をし、講義の時間が近付いてきたため別れを告げ、私は講堂へ向かった。講堂は成瀬先輩の高校の卒業式が行われた会館徒歩5分の場所にある。

収容人数が700人ぐらいのそこそこ大きな講堂で、講義内容は魔学的魔法学の第一人者で白髭に蛇のような長杖の老人。その風貌と独特の切り口から『異端の賢者』といわれている品川アユム教授による『魔力エネルギー出力装置の実用的小型装置による近未来社会予想図』というものだ。

魔学的魔法学とは、科学の進歩により発見された、気まぐれで正体不明の謎の力、通称『|偶発的出現及び力量のミステリックランダムフォース』よばれるエネルギーを『魔力』という新エネルギー概念で仮定して物理的事象を解いていく科学的魔法学という理論科学の一つがさらに研究されて現れた学門だ。

理論は実験になり実験は応用され実用されるようになった。つまり、魔力の実用性を究めるのが魔学的魔法学というものだ。

魔学的魔法学は量子規模、宇宙規模の応用はおろか、いかなる事象にも関わっているため、ありとあらゆる分野の専門家達が興味を持ち、希求された。

それから百年の時が流れたのも関わらずまだまだ可能性をひめた魔学的魔法学はいつしか科学の基礎知識に仲間入りを果たしていた。残念なのはその裏で科学が衰退してしまったことだ。

魔法学も科学の一部という考えも一理あるが、魔法というだけあって、それらは科学と別の『法』の中で活きている。それはあまりにも違いすぎて、時々同じ学門では無いかと思うほどのものである。ゆえに私は科学と認めたくないのだろう。

そして自分が支持していないものが人気になると思わず嫉んでしまう。それで科学の衰退が残念なのだ。

講堂内に入るとそこには講義のためパソコンを操作する品川教授の姿があった。教授の講義は私が小学校でまだ天才児ともてはやされていたころから受けてるため知人程度の関係はもっている。


「ごくろうさまです」


私がそういうと賢者はモニターからは視界を逸らさず、少し喉が枯れたような声で「ああ、橋本君おはよう」といった。

品川教授は講義中、適当な間合いに軽いジョークを挟むのだが、実際は無駄を嫌う、どこまでも真面目な人間だった。


「今日はどんな講義をするのか楽しみです、よろしくお願いします」


私が挨拶をすると「いつも通りの講義だよ」と軽い笑みを浮かべそう応えた。


さて今日はいかなるものか。科学が魔学を崩す突破口今日こそ見つけられるか。この人の今日のパフォーマンスはどれだけ楽しめるか。様々な期待を胸に秘め私は講堂の座席に座った。

まだ、講義まで40分ほどある。私はバックから最新版の野球の選手図鑑をだす。先輩は今年どれだけ活躍できるだろう。

私の頭の中は科学とプロ野球で一杯だった。


『ミステリーうんたら』というエネルギーは実在しません。筆者の妄想です。

きっと実在しててももっとスマートなネーミングでしょうね~。


では皆さま良い一日を。

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