第15話 デートタイム到来です 番外編2/6
蓮の手を引っ張った先、また新しいコーナーがあります。子供達が何人かでキャッキャしていますね。
「お、ここふれあいコーナーじゃん。愛ちゃん一緒にふれあいまくぜ」
「ふれあいまくる!? こんなところでふれあいコーナーしちゃったらCにまっしぐらですよお!」
「Cって何だ? ほらこれ、びょい~ん」
と言って蓮が水槽から取り出した黒いぶよぶよした物体。
「ひゃッ、ナ、ナマコ!?」
「ナマコ可愛いよな、愛ちゃんも触ってみれば?」
な、なるほど、普通に考えたら水族館にそんなふしだらな場所あるはず無いですよね。
この魚とかヒトデを触れる大きな水槽、確かタッチングプールでしたっけ。
にしてもナマコですか……テレビでナマコを捌くシーンを見ちゃってから苦手意識があるんですよね。
「まあ、少しくらいなら」
しかし、蓮のキラキラ笑顔を無視して触らないという選択はありません。指先でちょんとするだけです。
蓮の口元がニヤッとして。
「内臓出ちゃうかも」
「うわわッ!」
「冗談だって、ふれあいコーナーのナマコは触っても内臓は出ないし溶けないタイプだから」
「……もう」
蓮が水槽に戻した黒いぶよぶよを指でつんします。ぶよというよりポヨッとしてますね、水分がいっぱいと言いますか……ポヨッ……ポヨポヨ……
「可愛いでしょ?」
「可愛いです、ただ目とか間違って押しちゃったら怖いですね。どこに付いてるかさっぱりで」
「ナマコ目ないよ、てか耳と鼻、心臓だってないんだ。口と肛門くらい」
「逆に何も持ち合わせていないのに、肛門はしっかりあるの可愛いですね、サンリオデビュー出来ますよ」
肛門がポムポムに結びついてしまうのは私だけでしょうか?
サンリオガチャでおしりマグネットなるものが出てるくらいですから、ナマコおしりマグネットもどうでしょうか。可愛いはずです。
そんなポヨってる私達の近くに、またあの爆弾魔が接近して来ました。嫌な予感がします。
「何で水槽の中にうんちがいっぱいあるなの? それに皆してうんちを触って幸せそうなの」
「これはナマコって生物なのよ。ものによるけど美味しく食べられるわよ」
「うんちを食べるなんてどうかしてるなの。略してナマうんちなの」
不意な三度目の爆弾投下、私の抑えきれないダムが再び決壊する!
「プフッーーーー!!!」
「愛ちゃん!?」
「もう、もう嫌ですー!!!」
私はまたも蓮の手を引いて、外に出る為早歩きします。
お土産コーナーでチンアナゴとナマコのぬいぐるみを購入したのは、少し後の話です。




