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殺し屋JK、ターゲットは父親でした。  作者: 椿原菜湖
殺し屋JK、ターゲットは父親でした。勝浦編1
22/69

22六人の影法師

「セレナ!乗れ!」私はコアに背中を押され車に乗り込んだ。

八王子のアジトが炎々と燃えていった。あの中に剣城とジョセフがいるのか。

「逃げるぞ。」

運転席には出禁のはずのロルバンがいた。

「ロルバン?!」


ブォンブォンブォン!


ロルバンは躊躇なく車のスピードを上げた。シートベルトをしていなかったら怪我をするレベルだ。

にしても、なぜ、タイミングよくロルバンが来たんだ?

私は不思議そうにロルバンを見ていると、コアが話し始めた。

「俺が連絡したんだよ。」

コアはいつも一つ先を見越して行動している。決断力と行動力があるのだ。

「ありがとう。」

コアは、どういたしまして、と言った。

しばらく車を走らせた。

勝地とジョセフを捕まえ、殺した以上、鎌倉のアジトに用はない。次に拠点を置くのは、千葉県勝浦市だ。ここはアジトの中でも利便性のある場所だ。

「しばらく依頼断る?」

コアは声を高くして言った。しかし、私は依頼を断るということはできなかった。

「いや、依頼は受けつけよう。武器にお金を使いすぎて金欠だ。」

コアは了解と言った。

しばらく車を走らせて勝浦市に入った。あと十分ほどでアジトに到着する。

到着時の緊急事態に備えて、全メンバーと電話を繋いだままアジトに向かった。ロルバンが運転する車が先頭車、リアムが運転する車が二号車、ククリが運転する車が三号車、二週間前に完全復帰したオーディンが運転する車、四号車が続いている。

アジトに誰かが待ち伏せているなんてことは日常茶飯事だ。

「もうすぐ到着します。周囲に警戒し、残弾があるか確認してください。」

オーディンはみんなに注意喚起をした。私もトカレフに弾があることを確認した。


キキィ


「降りるぞ。」

各自、小型イヤホンを装着したまま、四か所からアジトに侵入しようとした。

その時だった。耳元で怒鳴り声のような声が聞こえた。

「伏せろ!」

私たちは一斉に地面に伏せた。

「狙撃だ!全員車内に戻れ!」

この声はコープスだった。


ガチャン!


「エンジンかけて。また出直そう。」

各メンバーが一斉にエンジンをかけた。一体誰だ?アジトの周りに狙撃ができる高台なんてないはずだ。

「怪我をした者はいないか?」

コアが叫ぶように言った。

「四号車、異常なしです!」

「二号車、異常なしです!」

「三号車、異常なしです!」

全ての号車の安全確認が取れた。私たちは車を走らせた。

「狙撃されたのはコープスの所か?」

「はい、車の窓ガラスにヒビがはいりました。」

やはり、狙撃はされると思っていた。念の為、訓練をしておいて正解だった。

「今夜は各自、宿に泊まろう。」

私たちは、近くのホテルに泊まった。



「おはよぉ〜」

寝起きのコアは何ともいえないボンバーヘアだ。これは見慣れているので何とも思わない。

「今日は勝浦のアジトに行く。準備万端で行くぞ。」

私の掛け声でメンバーは返事をした。

「この時間は大丈夫だろう。こんな朝っぱらから狙撃するバカがどこにいんだよって感じだから。」

コア何度もあくびをしながら話した。

「降りるぞ。」

私たちは昨日と同様、四か所からアジト内に侵入した。

「‥‥‥。」

電話越しでも緊張が伝わってきた。


ガチャン!


一斉に全員がアジト内の扉を施錠した。私たちは狙撃されることなく、無事にアジト内に侵入できた。

「怪我人はいないか?」

メンバー達は中央にある中央広場に集合した。

「全員いるぞ。」

私はコアに向かって頷いた。コアも私に向かって頷いた。

「今日から殺し屋の拠点をここにおく。そして、ロルバンが正式に復帰することになった。私たちはロルバンが多田、勝地のために行動していたと判断し難い。よって、殺害部隊のサードヘッドをやってもらう。」

メンバーからの拍手はなかった。みんなロルバンのことを睨んでいるようにみえた。

「それじゃあ、各自仕事をしよう!」

この濁った空気を潤したのはコアだった。

私たちは殺害部隊専用の仕事部屋に入った。

「新たな依頼がきている。確認するぞ。」

「了解。」

「今回のホシは白川春綺。依頼者は白川教景。接触場所はあちらからの指定あり。場所は接触日時は2025年6月5日。明日だ。」

「了解。白川春綺についてもう少し詳しく調べよう。」

「白川春綺について少し調べたんだ。」

コアはひと足先にホシ情報を調べてくれていた。

「ラビットアサシンって知ってるか?」

私とロルバンは目を合わせて頷いた。

ラビットアサシンとは、私たちのような殺し屋の一つである。組織内は六人しかいないという超少数精鋭だ。一人一人の技術が優れており、メンバー内では有名な殺し屋だ。

「白川春綺って、ラビットアサシンのメンバーなんだよ。」

私とロルバンは声をあげて驚いた。まさか、依頼者のホシが殺し屋なんて。

「ちょい衝撃だけど、まぁ、都合のいい話でもある。ラビットアサシンのアジトさえ分かればこっちのもんだ。今からアジトについて調べるぞ。」

私は自分のロッカーからパソコンを取り出した。

しかし、コアがパソコンの画面を閉じてきた。

「今日はやめよう。俺が疲れた。」

そっか。コアは徹夜ながら資料を集めてくれたんだ。私とロルバンだけで情報収集をしてもよいが、相互で誤解が生まれたら面倒だ。

「おっけ。じゃあ、また明後日やろ。」

「了解。」

ロルバンとコアは先に部屋を出てしまった。

私は机の上にある鍵を手に取り、施錠した。

「疲れたぁ。」

帰り道でぽろっと本音が漏れてしまった。

アジトから家は五分ほどで到着する。私は音楽を聴きながら帰路を辿っていた。鼻歌を鳴らしながらゆったりと帰っていた。


ビリビリビリ!


「うっ!」

背後から、何者かが、スタンガンを当ててきた。


バタン


それからの記憶は全くない。



「‥‥ん‥?」

「おっ?目覚ましたな!」

「誰だ?!」

目が覚めたら、小さな簡易ベッドに寝転んでいた。そして、ここは知らない場所。目の前には見知らぬ人間がいた。壁には兎のマークの旗が掲げられていた。

「クソッ。」

私の手首には手錠がかけられていた。すぐ側の柱に繋がっているようだ。

「ナハト!こいつ、目覚めたぞ!」

そして、少し離れた場所には、知らない女がいた。

「‥‥初めまして、私、ラビットアサシンのナハトシュペーアと言います。あなたは、ki殺し屋のセレナですよね?」

私は頷かず、ひたすら睨み続けた。

「頷かなくても大丈夫。あなたがセレナということは殆ど確定していますから。私たちは、目的があり、あなたを拉致しました。」

「さっきから何なの?ラビット何とかとか、てか、セレナって誰?私、そんな人知らないんだけど。」

「あなた自身がセレナということは否定しないんですね。」

私はうっかりミスを犯してしまった。

「ここ、ラビットアサシンには、現在トップといえる人間がいません。つい先日、殺されました。あなた方に。」

私は驚きと動揺を隠せずにいた。過去に殺した人間を全て思い返した。誰だ?誰だ?直近で殺した人間といえば勝地以外考えられない。

私は部屋中を見渡した。何かヒントはないか?

待って、あの壁にかかってる兎マークの旗、どこかで見たことある。

「ラビットアサシンのトップは今まで、勝地洋輔でした。この名前、覚えていますよね?」

私は目を見開いた。あの兎マーク、暗殺者リストに書かれてあったマークだ。勝地がここのトップ?理解が追いつかない。

「‥‥少し、理解がしにくいでしょう。まぁそんなこと後からでも理解できます。それよりも、私たちはあなたにお願いがあります。」

「お願い?」

ナハト何とかという女は、一歩私に近づいた。

「ラビットアサシンにトップがいなくなった今、あなたにここのトップになってほしいのです。」

私はしばらく硬直してしまった。

は?

私がここのトップ?何を言ってんの?コイツらは。

‥‥待てよ。ラビットアサシンって、今回の依頼者のホシがいる殺し屋じゃねえか?これは何という好都合だ。しかし、ただでトップになるのはつまらない。

「トップになっていい。ただ、条件がある。」

「本当か?!何でも聞く!」

「白川春綺に会わせろ。それだけだ。」

ここでバコーンとホシを殺してやる。


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