同じ目に合ってる奴とオフ会
こっち
ハンバーガー屋のトイレから戻ると2人は心臓発作で死んでいた。しかし、自分は首がもげる所を見ているので周りが騒ぐ程びっくりしなかった。むしろ平然としていた。警察から聞かれたが「2人からマルチに誘われてた」と答えた。
葬式ではやはり、呪いの話になった。
「ついに、同窓会であの席に座ってて生きてるの木村だけやな」
「まぁ、良い気はせんわな」と返した。
TVでは専門家が
『心臓に良いマッサージ方法』をやっていたり別の局では怪しげな奴が
「預言者がいた」と地球滅亡を予感させる資料を出して説明してたがどれも滑稽だった。理由が分かってるだけに、偉そうに言えば言うほどおかしかった。マッサージは関係ない。地球滅亡でも無い。元は就職支援だ。今は戦わされてるけど。
また、ネットサーフィンをしてると占い師っぽい水晶玉を手に持ってるオバちゃんの広告がありクリックするとサイトに飛んだ。そこには
「心臓発作にならない魂の水」
なるものが500ml2万で売られていた。通販サイトだ。
「私はこれを飲んで、いつもと違う何か強くなれた感じがします。朝もスッキリ目が覚めますし」(78歳女性)
と、ばあさんの笑顔の写真と感想も載ってた。ばあさんがこれ買うんやと笑った。
これに乗じて商売する奴もいる。この世はあこぎな世界なのかもしれない。しばらくネットサーフィンを続けていると面白い掲示板のスレッドを発見した。
『異世界で化け物と戦ってるんだが質問ある?』
思わずクリックした。同士なんじゃないか?
スレ主田口・・・何か質問あれば答えます。心臓発作事件と関係してる気がする。
2・・・病院行って来い
3・・・大変な時に詐欺すんなゴミ
4・・・俺も昨日戦ったよ(鼻ほじりながら)
5・・・水を2万で売る気だろ!
6・・・www
7・・・水晶玉なら買ってやるよw
8・・・あのババア田口って名前やったんかw
9・・・いや、セリーヌ吉川だったはず
10・・・www
スレ主田口・・・もう、消します。
俺は迷った。魔女はバラしたら武器無しで戦えと言う。けどこいつに聞きたい事がある。どうしようか・・・どう聞いたらセーフだ。
11(木村)・・・詳しく
コメントした。これならセーフだろ。すぐに12件目が返って来て焦った。
12・・・ウワッ。信じてる奴がいるぞ。良かったな田口www
イラッとしたがすぐに13件目が返って来た。
13(田口)・・・事情がありそこまで詳しくは書けないが、就職決まるまで戦いは続く。向こうで仕事の練習をしてたら急にそうなったんだ。
14(木村)・・・親の仕事で練習?
15(田口)・・・木村さん、自分ブログもやってるんでアドレスを質問箱で送ってくれませんか?僕しかアドレスは知らないので外に漏れないので大丈夫ですよ。
16・・・木村が騙されます
17・・・詐欺成立
18(田口)・・・『ニート田口の気ままライフ』ってブログです。
19・・・ニートwwwwwwwww
20・・・戦うより働けバーカ
21・・・生活保護もらうんやったら自殺してな
22・・・税金でお前らみたいな奴を生かしても無駄
23(木村)・・・保護費を返せば問題無い
つい、コメントした。
24(田口)・・・このスレッド後3分で消します。信じてくれるならブログにメアド送って下さい。
『ニート田口の気ままライフ』と検索した。1番上のページにあった。
質問箱に
木『木村です。僕も今戦ってます。田口さん、メアドをネット上に晒すのは恐いので今度会いませんか?自分も今ニートなんでいつでも行けますよ」
すぐに返事が返って来た。
田『こんにちは。自分は京都に住んでいます。親が小学校の教師なので異世界で最初は授業をしてました。最近、変な敵が現れました。木村さんも似たような境遇ですか?』
木『はい。僕は父親が駅員なので駅で戦っています。嫌いな人が援護に来てくれます』
田『一緒ですね!僕も嫌いな人が援護に来ます』
木『正社員になったら脱出が出来ると聞いてるんですが、田口さんはその事知ってますか?』
田『はい。でも自分は小説家を目指してるので小説で金が入ったら脱出って形ですね』
木『どっちにしろ、金稼げたら脱出なんですねぇ・・・』
田『そうですね。自分は明日にでも会いたいんですが、木村さん大丈夫ですか?』
木『はい。大丈夫です。集合場所どうしましょうか?』
田『大阪と京都の間でしたら、梅田はどうですか?』
木『梅田は広いですし、あまり行った事ありません。難波ならおすすめの待ち合わせ場所知ってます。御堂筋なんば駅5番出口出てすぐの所に寂れたゲーセンがあります。そこ集合にしませんか?』
田『分かりました。では12時にそこ集合で。緑のセーター着て来ます』
木『僕はねずみ色のパーカー着て来ます』
次の日
「初めまして。わざわざ京都から来た田口です」
おかっぱ頭にメガネのオタクっぽい男が田口だった。何か感じ悪いな。
「ここにいるのも何だからハンバーガー屋に行こうか」
「はい」
ハンバーガー屋でハンバーガーセットを2人前頼んだ。
「田口君は何歳?」
「今年25です」
「若いな。僕なんて29だよ。正社員なった事ない29だよ・・・」
「それはヤバいっすね」
ムッとしたが堪える。
「田口君は正社員なった事あるの?」
「はい。大学卒業して新卒でAA出版って会社に2年いました。あまりにつまらないから昔からの夢だった小説家を目指すために辞めて今ニートで小説書いてます。」
「AA出版!めっちゃ大手やん。賢い大学出てたの?」
「○○大学です」
「賢いなぁ!みんな知ってる国立やん」
「そう言われるのが嫌でねぇ。プレッシャーなんだよ」
「・・・アホ大学行ってた俺からしたら羨ましいけどなぁ」
「まぁ、アホにはなりたくないけど。あと、合コン行ったら僕はお洒落ちゃうし最初はモテないんやけど、AA出版で○○大学卒って言ったら女が一気に来るねん。くだらないよ」
「モテるだけでも良いやん」
「俺じゃなくて会社名が気に入っただけでしょ」
「・・・」(変な空気になったのでストローでコーラをズズッと吸った)
「本題に入る前に一応自分が書いて来た本です。良かったらどうぞ」
A4サイズ50枚程をパラッとめくって読んでみる。難しい・・・
「どうですか?」
「チラッと見ただけやけど難しそうやねぇ」
「・・・あなたとは合いそうにないな」
「・・・あ、そう」
「やっぱアホな大学出てる奴はダメだ」
「お前言い過ぎやろ!」
「・・・トイレ行って来ますわ。2人で生き残れたらいいな」
「お前、俺を連れてく気か!」
田口はトイレにこもった。次の瞬間、強烈な睡魔が襲って来た。連れてかれるのこんな感じか・・・
同士がイヤな奴と言うね・・・




