映画 ルックバック
ネタバレあり。
見てない人は、読まないで!
ストーリーの解説や分析などは、詳しくなさっている作者様がいらっしゃるので、是非そちらを。大きく頷いた。
小説とは違うけど、漫画創作をテーマにしたストーリーの方に興味があった。だからアニメーションにはあまり注視してなかった。
ところが……。
まず主人公の表情の変化、躍動感に圧倒される。
敗北感、挫折、見栄、承認欲求、抑えることの出来ない歓喜。
ものすごく、表現されていた。
多分、音量ゼロでも伝わるくらい。
変わり行く環境に、漫画創作から離れた主人公。
引きこもり、周囲の煩わしさに惑わされず、ひたすら創作に向き合う京本。
「出てこい!」
「出てくるな!」
あの、四コマは主人公の葛藤?
だとしたら、なんて真っ直ぐな……。
皮肉を込めた、応援歌。
裸足で、外へ駆け出した京本。
それが、どれほど勇気のいることか。
長い、引きこもり経験のある私には分かる。
恐怖を越える衝動。
あの時の私にも、何か打ち込めるものがあったなら。拠って立つものがあったならと思う。
中学生の時、ありふれたイジメにあった。
上履きを隠され、机に落書きをされ、初恋の人の前で性的な言葉による嫌がらせ。
今なら鼻で笑える出来事だけど、思春期の私には、無理だった。教師は上履きや落書きの件は知っていたはず。
親には恥ずかしくて、言えなかった。
今でも、知らないと思う。
創作は、時に自分の過去や経験に向き合わないといけない。苦しみながら、それでも書き続けてしまう。
それは作品として、昇華させたいのか? 皆に苦しみを知ってもらいたいからなのか? 共感してもらいたいからか?
私の場合は、どれも合っているようで違う気もする。分からないから知りたくて、創作するのだろうと思っている。
くだらなすぎて、笑ってしまうような作品を書きたいなあ。読んだ人の価値観を変えるほどの作品を書きたいなあ。
でも、一番は読者が作者に変わるような。そんな作品が書けるのが、夢。
傲慢だけど、夢見るのは自由でしょ?
読んだ作品によって「よくぞ、代弁してくれた!」とか「自分のことだ!」とか気分が左右される振り子人間だけど、そこは揺るがない。
ルックバックは、創作をするものなら感動を越える何かがあると思う。それを説明できないのが、歯がゆい。
フィクションの中の若き創作者ふたりに、深い敬意を。
その背中に。
別サイトの自分の記事から転載、加筆。




