第2話 クリスティーナとドルフィーノ
イリス「・・・お帰りなさいませ、
クリスティーナ様。
それにドルフィーノ様。」
ティナ「・・・ありがとうルーシー
わざわざ出迎えてくれなくても
いいのに。」
イリ 「・・・いえ そういう
わけには。神会の
方たちには、手厚く
お仕えするようにと
仰せつかってますので。」
ティナ「・・・いいっていいって
固いこと抜き抜き
アハハハ」
イリス「・・・はあ・・・」
ドルフィ「・・・よくお邪魔して
ごめんねルーシーちゃん。」
イリス 「・・・い いえ・・・
私は・・・素敵な
ドルフィ―ノ様と
またお会いできて
その・・・嬉しいです。」
ドルフィはニコニコとほほ笑み
ながらサラの顔を覗き込む
イリスは頬を赤らめた。
イリス「・・・あ あのお・・・
なにか?
ティナ「・・・!?」
ドルフィ「・・・イリスちゃん
また綺麗になったね。」
ドルフィはそう言いながら
なれなれしくイリスの肩に
右手を巻き付けるようにして
抱いた。私はそんあドルフィの
おなかに肘打ちを入れた。
「ドス!!」
ドルフィ「・・・ぐうう・・・
い、痛い。」
ティナ「・・・コラ、ドルフィ!!
私の秘書の娘に馴れ馴れしく
触るんじゃないの!!」
ドルフィ「・・・ゴホ、ゴホ
ごめんごめん・・・
イリスちゃんがあまりにも
可愛かったからつい・・・」
イリス「・・・申し訳ありません
クリスティーナ様」
イリスは申し訳なさそう
私に頭を下げた。私はにっこりと
ほほ笑んでイリスに言った。
ティナ「・・・いいのよ、食堂に
紅茶とケーキを出して
ちょうだい。」
イリス「・・・かしこまりました。」
イリスは慌てて奥に行った。
私はドルフィを細い目で
見た。ドルフィは慌てた
表情になる。
ドルフィ「・・・ははは・・・
いい娘だね。イリスちゃんは」
ティナ「・・・だからと言って
馴れ馴れしくしないの
じゃあ 入って。」
ドルフィ「・・・うん・・・」
私はドルフィと手を繋いで屋敷の
一階にある食堂にむかった。
そしてテーブルについた。
私とドルフィは向かい合って
席に着いた。イリスがメイド服姿で
紅茶とケーキを出してくれた。
イリス「・・・では ごゆっくり」
ティナ「・・・ありがとう イリス」
イリスは退室した
ティナ「・・・明日からまたお仕事か、
頑張らないとね。」
ドルフィ「・・・君のお仕事は下界の
子供たちのお導きだったね。
もう長いね。どう?うまく
導けてる?」
ティナ「・・・うん・・・最近は
うまくいっていないかも。」
ドルフィ「・・・そう・・・」
私の一般天使としてのお仕事は
下界、つまり地上の担当している
地域の人間たちが善い行いと
功績を残せるように導いて
その人が生涯を終えた時に天国で
ある天上界に戻って来られるように
助けてあげることだった。
心にささやいて見守ってあげて。
もしうまく導けなければ、その人は
最後の審判で天国に入ることが
許されずに、魔界、地上で言われてる
地獄に行くことになるのだ。
そして魔界の王である魔王に
使えることになる。
そういう人が増えると魔王軍の勢力
が強くなって、最後の聖戦の時の
天上界と魔界の戦いで負ける
可能性があるので
最高神からは必死に職務を全う
するようにと仰せつかっているのだ
しかし最近の私は成績がよくなくて
使い魔との導き合戦では連敗続きだった。
このようなことが続けば私は地上の
子供たちのお導き約から外されてしまう
かもしれない。
天使会のランクから人間会への
降格はないのだが、功績を積まなければ
いつまでたっても一般天使のままだ。
ドルフィも最初は導き役立ったが
成績がよくて、ランクが私よりも
ランクが一つ高い、首飾りには一般天使
の翼の勲章とドラゴンの勲章が
飾れれてるのだ。
天使会のランクは勲章の数で決まるのだ
最高ランクは勲章が7つの パーフェクト
エンジェルで天使に与えられる7つの
力を全て使うことができるのだ。
そして、パーフェクトエンジェルは
最高神に認められたら神会に
昇進して一般神になれる可能性も
あるのだが、滅多なことでは
天使が神になれはしないけど
モチベーション維持とと労働
意欲の為にそうした制度もできた
ようだ。
私のような最下層の天使が持つ
首飾りには翼の勲章一つしかない
いわゆる私は一つ星天使
だということだ。早くもう一つ
勲章をもらってドルフィーノに
追いつかないといけないと
思ってはいるのだけど。
私は少し寂しそうにため息を
ついて両手のうえに顎を
乗せた
ティナ「・・・はあ・・・私
ダメな天使なんだ」
ドルフィ「・・・そんなことないって
もう少し頑張れば、二つ星の
ポイントは溜まるんだろ?」
ティナ「・・・うん・・・それは
そうだけど・・・」
ドルフィは男の子だから二つ星
になってからは、ドラゴンの勲章
が与えられて、ドラゴンに変身する力を
授かり神会の兵士となったのだ
それは地上の世紀末が近いこともあり
前世でもある天上界に待機している
霊たちが殆ど地上で人間として生まれた
為に、天上界と魔界との最後の
戦い、聖戦の日が近づいて
いるということで
ドルフィは平日はドルシアパレス
まで行って最高神の元で
戦いの修行をするのが
今の彼のお仕事だった。
ドルフィは今日はもう帰ると
ばかりに立ち上がった。
ティナ「・・・あっ ドルフィ!?」
ドルフィ「・・・さてと、もう夕方だし
明日の朝、僕はまた
ドルシアパレスに行かないと
いけないので支度もあるし
そろそろ帰るよ
今日は楽しかった。
ありがとうねティナ。」
ドルフィは食堂のドアに向かって
ゆっくりと歩き出した。私はドルフィ
が帰ろうとしている姿を見ると
急に寂しくなった。
そして彼の背中に抱き着いた。
ドルフィは立ち止まった。
彼の背中はとても暖かかった。
彼の翼の白い羽がぐしゃっとなった。
ドルフィ「・・・ティナ、どうしたの?」
ティナ「・・・ドルフィ・・・グスン
お願い、もう少しだけ私と
一緒にいて・・・私、寂しいの。
グスン・・・」
ドルフィ「・・・やれやれ、またか」
ティナ「・・・ごめんなさい・・・
グスン・・・」
ドルフィは私のほうに体を
向けた。私は彼の胸に顔を
うずめて抱き着老いた。
ティナ「・・・グスン・・・
ドルフィ・・・」
ドルフィはそんな私を優しく
抱きしめてくれた。
ドルフィ「・・・そう言われると思ったよ。
でも、君も明日の朝は早いのだし
僕はいいけど、君は支度とかしなくて
大丈夫なの?」
ティナ「・・・うん、私だったら
今の地上の担当地区に
降りていくだけだから、
支度もあなたほどじゃないし
それに、ドルフィと一緒にいると
体が癒されて天力も上がるようだし。」
ドルフィ「・・・分かったよ、じゃあ
今晩も君が眠るまでだよ。
眠ったら、帰るからね。」
ティナ「・・・やったあ・・・アハハハ
なるべく早く眠るからね。」
ドルフィ「・・・やれやれ・・」
私は日曜日の夜はこう言って
帰ろうとするドルフィを引き留めて
は困らせてた。私はお風呂に入った
後、2階の寝室のベッドに横になった。
ドルフィは床頭台の椅子に腰かけて
そんな私の手を握って見守ってくれた。
左手で私の頭を撫でなでてくれた。
私はドルフィに無理を言って
もう少しだけ一緒にいて貰った。
そう、私が眠るまで。私は
繋がれてるドルフィの手を
ギュッと握りしめながら
優しそうに私を見守る彼の
表情を嬉しそうに、また寂しそうに
見つめた
ティナ「・・・ドルフィ、私が
眠るまで帰ったらダメよ」
ドルフィ「・・・分かってるよ、だから
安心してお休み、ティナ」
ティナ「・・・やだ、まだ眠りたくない
あなたとこうやって
いたいから。ずっと」
ドルフィ「・・・そ そうだね・・・じゃあ
もう少し、何かお話しようか」
ティナ「・・・うん・・・」
ドルフィーノサイド
僕は床頭台の椅子に腰かけて
右手はしっかりとティナに繋がれてた
逃げられないためだと思うけど。
彼女が眠るまで、一緒にいてあげる
と約束したからだ。
僕はそんなクリスティーナが
大好きだった。ティナは本当に綺麗で
優しい心を持っている女の子だと
知っていたから、そして僕のことを
誰よりも愛してくれてることも。
しかし、あまりにも寂しがりやな
所があるから、今晩みたいなことは
今日にはじょまったことではなかった。
正直な気持ちでは、日曜の夜は
早く帰って、月曜からのお仕事の
支度とかしたかったからティナには
早く眠って貰いたかったが、
ティナは自身が眠ると僕が
帰ってしまうので、すぐには
寝ようとしてくれない。
まあいい。それはそれで
僕も、癒されて天力が回復するし
僕は可愛いティナの頭を左手で
撫でた。
ティナ「・・・ドルフィ・・・
あなたが、好き・・・」
ドルフィ「・・・ああ 僕も、ティナが
好きだよ。」
ティナ「・・・ずっと、一緒、グスン」
ドルフィ「・・・ああ、ずっと一緒だよ。」
ティナ「・・・ドルフィ・・・グスン」
ドルフィ「・・・ティナ・・・」
ティナの目から涙が零れた。
その後彼女の寝息が聞こえてきた。
ティナ「・・・クークー・・・」
やれやれ、ようやく眠ってくれたか
しかし繋がれてる右手はしっかりと
握られたままだった。
僕は繋がれてる右手をそっとあげると
左手で、切り離そうとした。しかし
ティナは右手を固くしてなかなか
切り離せなかった。
ティナ「・・・ううん・・・ドルフィ
・・・行かないで・・クークー」
ドルフィ―「・・・・・・・・・・・」
仕方がない、もう少しだけ
待ってあげよう、僕は
寂しそうに眠ってるティナの
顔を見た。その時思う
僕にとってティナはどれ程
大切な人なのだろうと。
地上の終末がくれば天上軍と
魔王軍との聖戦が地上で行われる
が、僕もティナも何とか聖戦が
行われないで、最高神、ドルシア様と
大魔王様が話し合いで講和して貰えたら
どれだけいいか、何度も思った。
聖戦ではドルシア様と大魔王様
との間でいくつかの取り決めがあった。
まず、聖戦を行う戦場はあくまでも
地上で、双方の優劣に限らず
天上界と魔界は不可侵条約が
結ばれてる。だからお互いに
一般市民の不変の人間たちや
住居には攻撃しないので、安全が
保証されている。
しかし、その天上界と魔界の不可侵条約
が結ばれてるのは聖戦が終わるまでの
期間だ、聖戦で天上軍か魔界軍の
いずれかが、勝利すれば、地上は勝利
した方が、地上の派遣を握り、人間たちを
全て、時軍の民として加えることが
できるのだ。
その聖戦で勝利した方が今後の
地上の自治権を会得して、
そこで生まれてくる、新しい
人間が地上で学んだ後、生涯を
終えると、すべて、連れて行ける
ということだ。
もし天上界を収めるドルシア様が
勝利すれば、天上界の民は大いに
増えて、未開拓の雲島を
どんどん開拓もできる。
一つ不安材料があるとすれば
未だに天上界や魔界のどちらの
自治領でもない、巨大雲大陸の
ミルキースターが聖戦後
どうなるか、それが今の神会では
悩みの種となっている。
聖戦に負けると、天上界の民も
戦力も非常に弱くなり、不可侵条約
に含まれていないミルキースターは
当然、魔王軍の自治領となるから
今後、新たな聖戦があれば
天上界は壊滅してしまうのでは
ないのかという不安であった。
近じか、そのことについて
天上の大会議が行われるという。
僕ら、天使会の兵士はその日に
備えてより強くならなければ
ならない。魔王軍との聖戦に
勝利するために。僕は眠ってる
ティナに声をかけた。
ドルフィ「・・・聖戦で、もし天上軍が
負けても、僕は君だけは絶対に
守るからね、じゃあ 僕
もう行くね。」
そういって繋がれてたティナの手を
放そうとした。するとティナは
そっと自分から僕の手を離した
ドルフィ「・・・ティナ・・・」
眠ってたティナが目を開いた
ティナ「・・・どこに行くの?
ドルフィ・・・クスクス」
ドルフィ「・・・あああ?もしかして
君は起きてたの?」
ティナ「・・・そうだよ・・・約束だよ
私が眠るまでいてくれるって」
ドルフィ「・・・たくもう・・・
分かってるよ、こうなったら
朝までもいてあげるよ。」
僕は少しやけくそになったしかし
ティナは落ち着いたような目で
僕に言った。
ティナ「・・・長い間、私と一緒
にいてくれてありがとう、
ドルフィ。」
ドルフィ「・・・いや、僕は」
ティナはベッドから起き上がると
僕の手を持った」
ティナ「・・・外まで送るよ。」
ドルフィ「・・・うん・・・じゃあ
行こう。」
ティナ「・・・・・・・・・」
僕たちは手を繋いで玄関の
外に出た。僕が最高神に頂いた
屋敷は、ティナの屋敷を出て
森の道を200mくらい歩いた
所にあった。
この辺りには僕たち以外の
屋敷はないから僕とティナの
家はぽつんとある2件屋という
ことにもなる。
お隣同士ってわけでもないが
建築様式もティナの屋敷と
まったく同じだ。
ティナ「・・・あのねドルフィ」
ドルフィ「・・・どうしたの?」
ティナ「・・・実は明日、私も神会の
方に呼ばれてるから
ソフィアパレスに行かないと
いけないの、だから一緒に
連れてってもらってもいいかな?
ドルフィの背中に乗せてって
貰えば早く行けるから」
ドルフィ「・・・そうなの?じゃあ、明日の
午前7時前に僕の屋敷に来て
もらってもいいかな?遅れないでね」
ティナ「・・・分かった。」
ドルフィ「・・・じゃあね・・・」
ティナは両手を上げて
小さな子供のように両手を
あげて言った。
ティナ「・・・ドルフィ、抱っこ」
ドルフィ「・・・・・・・・・・・・」
僕は何も言わずに言われる
通りにティナをギュッと抱きしめて
あげた。ティナの体は暖かくて
柔らかだった。そしてそっと放して
あげた。
ティナ「・・・じゃあねお休み
ドルフィ・・・」
ドルフィ「・・・ああ お休み
ティナ・・・」
ティナは駆け足で屋敷の中に
戻って行った。僕はそれを見届けると
屋敷の扉をそっと閉めた。




