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聖天使クリスティーナ  作者: ジェノヴァnovel


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10/16

第10話 天上の大会議1

僕は大会議には出ないで、このまま

  自分の屋敷に帰ろうと思っていたが

  おせっかいな守護天使の娘、ポエムに

  いい聞かされて、会議に出ることに

  した。


   これでよかったんだ。会議中に

  喧嘩をしたティナとも仲直りして

  ティナがどんな選択をしても

  彼女のこと見守っていてあげようと

  思ったのだ。会議室に入った。



  【大会議室の中】


会議室「・・ザワザワ・・ザワザワ」


ドルフィ「・・あれ、どうしたのだろう?

     ええっと、ティナは」


   

    大会議室の室内は広々とした舞踏会場

   のようでもあった。白い石柱が何本も

   立っていて、床は白と黒のチェックの

   模様だ、まるでチェスの盤のようでも

   あった。


    中央にはテーブルがスクエアーの

   形に組まれていた。そしてフロントには

   巨大なモニター1000インチはあるのか、


    しかしモニターにはまだなにも

   写っていなかった。フロントの席には

   ドルシア様が腰かけていた。

   なんか不機嫌そうに眼をつぶって

   右手で顔を押さえてる。 


    その周りで、ミルフィーヌ様が

   オロオロと何か探しているようだ

   すごく慌てた表情で、


    会議用のスクエアーのテーブルには

   腰かけてる神の役員もいれば

   立ち上がって雑談している神もいる


    会議を始めるにあたってなにか

   トラブルがあったのだろう。僕は

   会議室の周りで守護の杖を持って

   立っている一人の少年の守護天使に

   事情を聞いてみた。



ドルフィ「・・ねえ 君、僕は会議に呼ばれた

     ドラゴンの天使だけど、これは

     何事なの?会議中に何かあったの?」


    

     守護天使は丁重に答えてくれた。



守護天使「・・これは、ドルフィーノ様

     実は、会議はまだ始まっていない

     のです。」


ドルフィ「・・えっなんで?・」


守護天使「・・何でも、プレゼンテーション

     に使われる、大型ディスプレイの

     リモコンがなくなったとかで

     何も映らなくて、今秘書の

     ミルフィーヌ様を始め、

     係の方々がリモコンを探してる

     途中でございます。」


ドルフィ「・・そ そうなの・・」



    大型ディスプレイなんか初めて

   見たけど、何も映らないのじゃあ

   意味がない・・・


    聞くところによると地上の

   人間たちが開発した電子機械は魔法

   よりも、使い勝手がよくて便利

   らしい、その点故障とかが生じると

   このありさまだ。


    僕はキョロキョロとして

   ティナを探した。


    いた、ティナはフロントの対面の

   席にぽつんと一人でいた。

   なんだか悲しそうだ・・それも

   そうだ、僕とティナは先ほどは

   大喧嘩をしてしまったのだ、


    僕はティナの後ろから彼女の

   肩を抱いて声をかけた。

 


ドルフィ「・・ティ、ティナ?」



    ティナが振り返った



ティナ「・・ド、ドルフィ・・・」


   

    ティナは一瞬嬉しそうな顔を

   したけど、また悲しそうにうつむいた。

   僕は隣に置かれていたネームプレート

   が自分の名前であることを確認

   するとティナの右側の席に着いた。



ドルフィ「・・会議室の前では本当に

     ごめんね、まだ怒ってる?」


ティナ「・・・・・・・・・・・・」



    ティナは悲しそうに眼をつぶって

   首を横に振った。良かった、ティナは

   やっぱり天使の娘だったんだ。



ドルフィ「・・そっか良かった、会議が

     まだ始められないのは知ってるよ。

     あのディスプレイが映らないん

     だよね。」


ティナ「・・・・・・・・・・・」


ドルフィ「・・ねえ ティナ・・

     ティナってば・・・

     もう怒ってないのだったら

     何か話してよ・・・」


ティナ「・・・・・・・・・・」



   これは、やっぱりまだ

  怒ってるようだ

  もうこうなれば、僕はティナの

  右側のおなかをコチョコチョ

  とくすぐった。



ティナ「・・・キャア・・・もう

    何するのよ!!」


ドルフィ「・・だってさあ・・君が・・

     何も話してくれないんだもの。」


ティナ「・・・怒ってるのはドルフィの

    方でしょ?・・今までだって

    あんな、怖い目で、私を見たこと

    なかったのに・・グスン・・・」 


ドルフィ「・・いや、違う・・・僕は

     君には、そのお、人間界になんて

     行って貰いたくなかったから

     怒ったのは君じゃなくて

     そのお・・ドルシア様にだよ。

     それでつい、強い目で、

     君を見てしまった

     だけだよ。もう許してよ。」


ティナ「・・ドルフィ・・グスン、

    ごめんね・・・私、まだ

    どうしたらいいのか

    分からないの」


ドルフィ「・・・ティナ・・・」


ティナ「・・人間に生まれ変われば、

    病気や怪我をすればすぐには

    治らないし、栄養だってたくさん

    取らないといけないし・・・

    そのために、働かないといけない。

     年取るから可愛い女の子のままで、

    いられなくなるし、

    翼も失うから、お空も飛べなくなるし。

    大好きなドルフィともお別れしなければ

    いけなくなるし・・グスン・・・」


ドルフィ「・・だったら、もう

     断ればいいじゃん!!」


ティナ「・・んん・・でも・・それでは

    ドルシア様がお可哀そう・・・

    グスン・・・」


ドルフィ「・・分かってるよ、そのことは

     僕はもう何も言わない・・・

     ティナが決めたらいいんだ。」



    僕は心の中でドルシアの

   バカとドクついた。 



ティナ「・・ドルフィ・・」



    ティナは悲しそうに右にいる

   僕に抱き着いた。僕は何も

   言わずにティナを優しく抱きしめた



ドルフィ「・・とにかく、会議での

     神々の方々の話を

     聞いてみようよ

     人間になっても使命を果たせば

     また天上界の天使の君に

     戻して貰えるのだろ?」


ティナ「・・だったら、いいのだけど・・

    でも失敗すれば・・・」


ドルフィ「・・大丈夫だって、例え失敗

     しても、天使に戻れるように

     僕からもドルシア様にお願い

     してみるから・・・」


ティナ「・・んん・・・」


ドルフィ「・・もし成功すれば、

     君は褒美として大きな

     恩恵を貰えると思うよ。」


ティナ「・・・んん・・・・」


ドルフィ「・・フッ・・・それにしても

     会議、なかなか始まらないね」


ティナ「・・そうだよね・・緊張するから

    早く初めて欲しいのに・・」


ドルフィ「・・僕ちょっと前行ってくる」


ティナ「・・ええ?なんで。」


ドルフィ「・・神々ともあろう人たちが

     たかがディスプレイが映らない

     くらいで、何やってるのかな

     もう・・・」



     僕は席を立ち、フロント側にぐるっと

    右側から歩いて行った。



ティナ「・・待ってドルフィ、私も行く」



     ティナも僕の後に続く、僕は

    フロントの席について不機嫌そうに

    していたドルシア様の前に立った。

    ティナは僕の背中に隠れるように

    していた。


     ドルシア様は相変わらずに右手に

    頬を置いて不機嫌そうに眼をつぶって

    いた。


     ミルフィーヌは泣きそうになりながら

    ディスプレイのリモコンを探していた。

    機材の箱がたくさんさかさまになって


ミルフィ「・・ない、ない、リモコンがないよ

     どこにも、グスン。」

    

     様々な機材が散乱していた。

    守護天使たちも懸命にリモコンを

    捜索していた。ミルフィーヌが

    守護天使たちに罵倒しだした



ミルフィ「・・お前たち、リモコンは

     まだ見つからないの?」


守護天使「・・はい、まだ見つかりません」


ミルフィ「・・なにやってんのよ・・

     大事な会議が始まるのに

     リモコンがないってどうゆう

     ことよ?なんでちゃんと点検

     しておかないのよ。」


守護天使「・・申し訳ありません

     お言葉ですが、つい先ほどまでは

     ドルシア様のテーブルに置いてあった

     はずでしたが。」


ミルフィ「・・もう言い訳はいいから

     早く、黙って探しなさい。」



     【ピシー――】



守護天使「・・ひいいいい・・」


ドルフィ「・・・・・・・・」


ティナ「・・あああ、天使の子達

    可哀そう・・・」


ドルフィ「・・女の子もいるよ・・容赦なく

     鞭で打たれてる。」



    ミルフィは白く光る鞭で

   守護天使たちの背中を叩いた。 

   そのたびにピシー!ピシー!と

   痛そうな鞭の音が響く。


    会場にいた神々の役員たちから

   会議がなかなか始まらないことへの

   文句らしきことも聞こえてくる。


    ミルフィは僕たちに気づく



ミルフィ「・・ああ、ドルフィーノに

     クリスティーナ・・・いたのね」


ドルフィ「・・ええ、大変そうですね」


ティナ「・・鞭で打たれてる天使の子

    達が可哀そうですよ・・」


ミルフィ「・・えええい・・黙りなさい・・

     手が空いてるのならあなたたちも

     リモコンさがしてよ・・もう」


ドルフィ「・・分かりました。」


ティナ「・・んんん・・・」



    僕とティナはミルフィーヌの鞭が

   届かないくらい離れた場所に置いてある

   機材の箱を調べ始めた。



ドルフィ「・・なんで僕たちがこんな目に」


ティナ「・・リモコンないね・・・でも

    ミルフィーヌ様って怖い人

    だったんだね。」


ドルフィ「・・僕は会った時から分かってた

     けどね。あっ そうだ・・・

     リモコンがない場合、こうするのが

     定石だったような。」


ティナ「・・んん?・・」


ドルフィ「・・ティナ、ちょっと僕に

     ついて来てよ」


ティナ「・・うん・・」



   僕はティナの手を掴んで、大会議室を

  後にした。ドアキーパーの

  ポエムが僕に言った



ポエム「・・お二人とも、

    どうされたのですか?」


ドルフィ「・・会場のディスプレイが

     ちょっとね・・じゃあ

     行くよ、ティナ・・」


ティナ「・・うん・・」



    僕はティナを連れて別の会議室に

   入った。その会議室は誰もいなかった


    そこにも大会議室よりも小型の

   ディスプレイが置いてあった

   もちろんそのリモコンも・・・



ドルフィ「・・あった・・・これだ・・」


ティナ「・・でも、このリモコンは大会議

    室のディスプレイには使えないの

    じゃないの?」


ドルフィ「・・いや、機種が違っても

     リモコンの構造は殆ど同じ

     だから、多分大会議室の

     ディスプレイの電源を

     入れることができるはずだよ。」


ティナ「・・だったらいいのだけど。」


ドルフィ「・・とにかくこれ持って大会議室

     に戻ろう・・」


ティナ「・・うん・・」



   僕とティナは大会議室に

  戻って来た。そしてミルフィではなく

  ドルシア様に直接報告した。僕と

  ティナは、ドルシア様がいるテーブルの

  前に片膝をついて平伏した



ドルフィ「・・あのお 最高神ドルシア様」


ティナ「・・・・・・・・・・」



   ドルシアは半分眠っていたようで

  眠そうにしながら僕に言った



ドルシア「・・フああああ・・・これは

     いけないわね

     少し眠ってしまったようですね・・

     ああ ミルフィーヌ・・・

     リモコンは見つかりましたか?」 


ミルフィ「・・そ それがあああ」


ドルシア「・・そうですか・・早く探しなさい

     会議が大幅に遅れてるのですよ。」


ミルフィ「・・はい、かしこまりました。」


ドルシア「・・それで、ドラゴンの天使

     ドルフィーノ、私に何か話が

     あるのですか?会議が始まるまで

     バカなミルフィーヌのおかげで

     まだ時間があるようなので 

     聞いてあげますよ。

     お立ちなさい、クリスティーナも」


ドルフィ「・・はい・・いえ、別の部屋から

     リモコンを拝借してまいりました

     これで、ディスプレイは

     作動できるかと思いまして。」


ドルシア「・・・まあ、それは小会議室の

     ディスプレイのリモコン、

     そんなもので本当に起動できるの

     ですか?」


ドルフィ「・・ええ、では・・」



    僕は、大会議室のディスプレイに

   リモコンを向けてスイッチを入れた。


    すると、大型ディスプレイは見事

   電源が入り、作動することができた。

   

    その様子を見ていた会場の神々から

   驚嘆の声が聞こえてきた



会場の神々「・・おおおおお・・やっと

      ディスプレイが映った」

     「・・これで会議を始められる」



    ミルフィも驚いてドルシアのテーブルの

   前に来た。



ミルフィ「・・あれ、リモコン見つかったの?

     ドルフィーノ・・だったら

     何で私に言って

     くれなかったのよ、もう・・」


ドルフィ「・・い いや、これはとんでもない

     ご無礼を・・このリモコンは

     小会議室から

     持ち出したもので・・・」


ティナ「・・でも、ドルフィ、すごい」


ミルフィ「・・そ そうだったの?」



    ドルシアが立ち上がって僕の右肩を

   持ち感心したように皆の者に言った。



ドルシア「・・ご覧になりましたか?神々の

     方々・・・これが、私が見込んだ

     ドラゴンの天使、ドルフィーノの

     知恵と可能性です


会場の神々「・・おおお・・16

     歳の少年とは

      思えぬ・・」


     「・・さすがはドルシア様が見込んだ

      ドラゴンの天使だ。」


     「・・・これで、決まりだな・・・」


ドルフィ「・・んん・・・?」



    何が決まりなのだろう・・・まあ

   褒美の恩恵をくれるのならいい話

   だけど、たかがリモコンのことくらいで


    ドルシアが僕に言った



ドルシア「・・ドルフィーノ・・」


ドルフィ「・・はい・・最高神様・・」


ドルシア「・・あなたはなぜ、小会議室の

     リモコンを使うことを思い

     ついたのですか?あなたは

     人間が作り出したこのディスプレイも

     リモコンも見るのは初めてのはず」


ドルフィ「・・はい、実は、このディスプレイ

     を見た時に、なんか初めて見る機械

     とは思えず、僕が人間だった時の

     感覚がそうさせたのかも知れません。


      なぜかリモコンの構造は基本的には

     どのディスプレイもおなじだと

     思いまして。」



    会場の神々からは拍手が

   僕に送られた。ティナも嬉しそうに

   拍手している



ティナ「・・さすが、私のドルフィ・・」



    ドルシアが僕に言った



ドルシア「・・会議が少々遅れましたが

     これは、我々神々があなたと

     ミルフィーヌを試したのですよ。」


ミルフィ「・・ええええ?・・」



    ドルシアはニコニコしながら

   ドレスの懐のポケットから大会議室

   のリモコンを出して二つになった

   リモコンを手に取り、皆の者に

   見せた。【おおおおお】という歓声と

   【パチパチパチ】という拍手が

   また僕に送られた。


    ドルシアはミルフィに言った


ドルシア「・・ミルクの女神ミルフィーヌ」


ミルフィ「・・はい、最高神様・・・」


ドルシア「・・あなたは忠実に私の秘書を

     務めてくれてますが、私の指示を

     ただ、ひたすらこなすだけでは

     まだまだ、半人前ですよ。」



     ミルフィは平伏して詫びた



ミルフィ「・・も 申し訳ありません

     お力が及ばずして。」


ドルシア「・・それでは普段の業務は難なく

     こなせても、いざ今日のような

     不測の事態が起こってしまうと

     どうすることも出来なくなる

     役立たずにすぎません。

     ただ、探すだけでは、あまりにも

     無能すぎる指示待ち女神ですよ。」


ミルフィ「・・ご、御もっともでございます。」


ドルシア「・・あなたも少しはこの知恵ある

     ドラゴンの天使、ドルフィーノを

     見習いなさい。」


ミルフィ「・・は はい・・・」


ドルシア「・・では、ドルフィーノ、それに

     見事にサポートをした

     導きの天使クリスティーナ」


ドルフィ「・・はい・・」


ティナ「・・はい・・」


ドルシア「・・今回の功績を称えて二人には

     この、鏡の勲章を与えましょう。」


     

    ドルシアは、僕とティナの金の

   首輪に、鏡の勲章を付けてくれた。

   これで僕は、二つ星から三ツ星に

   昇格できた、ティナは二つ星の天使だ。

    ティナは嬉しそうに僕に抱き着いた。


ティナ「・・やったあ・・私はドルフィに

    ついて行っただけなのに・・・」


ドルフィ「・・良かったな、ティナ」



    ドルシアが僕とティナに言った



ドルシア「・・その、鏡の勲章を持つものは

     一度、その鏡に映った場所なら

     一瞬で瞬間移動できる力です。

     冒険者には帰り道のことを

     気にすること

     なく、どんどん先に進む

     ことができますよ。」



    なんと、これはミルフィーヌ様がよく

   使ってた魔法の力だ・・・これは

   素晴らしい。ドルシアは少し改まった

   ように咳払いした

   【コホン】



ドルシア「・・では、これより大会議を

     始めます。二人とも席に

     戻りなさい」


ドルフィ「・・はい・・行くよティナ」


ティナ「・・うん・・」



   僕はティナの右手を握ると

  足早に自分の席に着いた。


   ドルシアも自分の女王の

  席に着く。



ドルシア「・・では、ミルフィーヌ」


ミルフィ「・・はい・・」


ドルシア「・・大会議を始めなさい」


ミルフィ「・・かしこまりました・・・」



    こうして、最初は訳が分からない

   ような大会議は始められた。 

       




    

     



     


    

  



    



    

     





    

    

     

    


     

     

    

    


     


















  

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