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ぽんかん

 昨日、書きかけのネタを整理していると面白い物を掘り起こしました。


 それは都市伝説の一つ、『愛媛には水道ならぬポン道が整備されている』と言う話です。

 ちなみに、ポン道とは水の変わりにポンジュースが流れる水路で、各家庭にある蛇口を捻ればジュースが水のように出てくるという物です。

 自分の好きなものが好きな時に好きなだけ手に入ると言う夢のあふれる話ですが、自分の知る限りでは見たことは有りません。

 実際にポン道を整備しようとしたら、衛生問題やらコストやらで問題は山済みでしょうし……。


 でも、欲しいものを好きな時に好きなだけ手に入れたい。

 この人々の想い、そして自由な発想が奇妙な噂を生み出したのかもしれません。

 

 小説で面白いと思えるツボは各自微妙に異なっているものです、極論ですが万人が完全に面白いと思える小説は有りません。

 どんな事情であれ殺人に忌避感を感じる人、悪役なら殺して正義感を満足させないと気がすまない人……感じ方は人それぞれです。

 感じ方がそれぞれなら、千人居れば千通りの面白いと思うものが有る筈です。

これからの小説は特定の読み手の依頼でオーダーメイドで作品を作り上げ、そして届けるまるでポン道のような時代が来るのかもしれません。

 

 ポン道は流石にマダ有りませんが、捻ればポンジュースが出てくる蛇口は既にあったりします。

 想像力が現実を凌駕する時代なら、既にオーダーメイド小説も有るのかもしれませんけど。

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