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柴栗 (しばぐり)

 先日、新緑の山を歩いているとクリの木が生えていました。

 その場所には毎年地面に栗の実は落ちているのですが、元の木の場所が解らずじまいでしたが、今回栗の木の場所が判明しすっきりしました。

 今年の秋は栗の木の場所が判っているので、樹を揺すってクリの実を叩き落とすという荒業も行けそうです。


 そこまでしなくても……、って声も聞こえてきそうですが山にある『柴栗』の争奪戦は結構シビアなものなのです。

 実に虫が先に入って食い荒らすわ、地面に落ちた物はイノシシは食う、更には人間も入って争奪戦を繰り広げる、 まさに仁義なき戦いの様相をしめしてきます。

 ――だって柴栗は美味しいものとみんな知っていますから……。

 栽培品種より実は小さいけど、原種ならはの香り高く、コクも深い山の恵みです。


 もし、柴栗の原種ならではの誇り高い香りやコクを生かさず、バニラなどの香料で誤魔化し、コクをクリームなんかで上塗りしたらお菓子が有ったらどうでしょう?

 それしか無ければ無理してでも食べるでしょうが、他にも食べるものが有れば見向きもしないでしょうね。

 

 そして、小説も同じかもしれません。

 作者がクセのある物が持ち味であるなら、そのクセが有る作風を楽しみして読者が付くのかもしれません。

 其処を外して、ほかの香りで誤魔化した作品は無残な物に成るのではないでしょうか?

 

 ――柴栗の香りは原種ならではの誇り高い香りです。

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