19/100
「御馳走」/「微笑み」
「御馳走」
さぁ今日は御馳走よ
母が笑顔で父や弟と姉を呼ぶ
早くお食べなさい そう言いながら母だけは
静かにお椀に雑穀を盛りおからをおかずに食事している
そんな母の口癖は
好きな物は一番最初に食べなさい 逃げたら困るから
だった
僕はその言葉と母を今もよく思いだす
我慢する事なんて本当は意味が無いんだ
「微笑み」
いつもじゃなくてもいい
微笑んで
時が僕等を残酷に切りきざんで刻印したとしても
癒しの為に
優しい歌を聴きながら
手を重ねて 幸せを感じるタイムはライム
時が僕らを追い越して檻の中のワンコだとしても
鍵は既に手の中
旬の秋刀魚は高過ぎるから買えないけど
大笑いじゃなくていい 微笑みを僕の隣で




