表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
76/76

アドベンチャラー

オオムジナ()りが終わって、(もと)(まち)に戻って来ました。

いろいろありましたが、ごすじんと一緒(いっしょ)()()けたのです。

戻って来た……と思うのは、なんだか不思議(ふしぎ)ですよ。

まあ、どこに何があるのか、一番(いちばん)()っているのはこの街です。

まだまだ縄張(なわば)りにするには早そうですが、よその街よりは安心(あんしん)できるからですかね?


「オオムジナの討伐(とうばつ)、お疲れさまでした。

その……いろいろあったみたいですが、ご無事(ぶじ)で何よりです」

このお姉さんも、久しぶりなのですよ。

「つい最近、ボウケンシャと名乗(なの)って狩場(かりば)()らし(まわ)る者が出たらしく、心配しておりました」

「ぼーけんしゃ?」

「はい、そのボウケンシャは言葉(ことば)(つう)じるのに、会話(かいわ)が成立しないとの(ほう)がありまして……」


無許可(むきょか)狩猟(しゅりょう)(とが)めたところ、もうマジュウに(おび)える必要はないだとか、

私有地(しゆうち)への侵入(しんにゅう)(たしな)めた際に、ボウケンシャに国境はないだとか……」

あれ?ごすじんが腕を組んで考え込んでしまいました。

「ある程度の戦闘(せんとう)能力(のうりょく)(ゆう)しているらしく、接触した際には注意を払うように、とのことです」

よくわかりませんが、(へん)(ひと)(あらわ)れて(うわさ)になっているみたいですね。

ごすじんは何か(おも)()たることがあるみたいです。


猟獣会(りょうじゅうかい)はもとより、自警団(じけいだん)衛兵隊(えいへいたい)搬送会(はんそうかい)でも情報を集めているところです」

「……あの、参考にはならないかもしれないけれど、私の故郷(こきょう)に、おとぎ話のようなものがあるんだ」

「お聞かせ(ねが)えませんか?共有(きょうゆう)するかどうかは、こちらで判断いたしますので」

「いや、本当に馬鹿馬鹿(ばかばか)しい話だから……その、あまり()(まわ)るようなことでは……」

「だとしても、おかしな噂の広がりを(おさ)えるために、使えるかもしれません」

お姉さんに案内されて、小さな部屋に移動することになりました。


お姉さんが、ごすじんの話を紙に書いています。

「なるほど、有志(ゆうし)によって運営(うんえい)される超国家機関(ちょうこっかきかん)……その構成員(こうせいいん)がボウケンシャ。

独自(どくじ)評価基準(ひょうかきじゅん)()たすとランクが上がっていき、一部は貴族にも比肩(ひけん)する権力を有する?

さらに、出国にも入国にも一切の審査(しんさ)がなく、武装は制限も許可の必要もない?」

「あくまでも、作り話の中の存在だからね?そんな(しょく)が実在したら大変だ」

「ですが、自身をそのボウケンシャだと思い込んでいるとしたら……」

「そんな人が居るとは思いたくないけれどね」

「ご協力ありがとうございました。移動の疲れもおありでしょう、本日はゆっくりお休みになってください」

お姉さんは書いた紙を集めて、どこかへ行ってしまいました。


私たちもごはんを食べたら、今日はもうお休みにするのです。

馬車(ばしゃ)というのにも乗ったのですが、たくさん歩いたのでごすじんはヘトヘトだと思います。

「何だお前、今日は成果(せいか)なしか?」

「それがよぉ……猪が居なくなってやがるんだ。何かおかしいぜ」

「そりゃ変だな。依頼(いらい)が増えて狩られ過ぎ……とも思えねえな」

「ああ、見かけないくらい狩られたンなら、そんだけ持ち込まれてるはずだ、()が動く」

「例のボウケンシャってヤツじゃねえのか?」

ここでも、ぼーけんしゃの話が聞こえてきますね。


「そういや野営地(やえいち)水源(すいげん)(せき)がぶっ壊されて使えなくなったってよ」

「それもボウケンシャの仕業(しわざ)か?」

「マジかよ、許せねえなボウケンシャ!」

群生地(ぐんせいち)のスモギの実が()こそぎ()まれてたのも?」

「ボウケンシャに違いねえ」

「許すまじ……」


どんな人なのかはわかりませんが、ごすじんならきっと何とかしてくれるのですよ。

でも、今日はダメです。

ごすじんは疲れているのです。

あ、でもボール拾いをするくらいの元気は、残ってるかもしれません。

やりますか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ