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No027 アイリの野望、内政編 「父の決断」 妹誕生。父が引退? 6歳10月~12月、  

アイリに戦略基盤ができることになっていきます。

アイリは今、郡役場に来ている。

真っ先に、この地の命名を行う。

この地は、平野がかなり広いが北はすぐに山林

南は海と半島、半島の付け根まで平野が広がる

東には大きな湖がありそこに川が注いでいる


この湖が隣領との境になる。

隣は全領地を支配下に治めた領主がいる。

アイリの命名は安直だ。

「この地を、湖西郡とします。南の半島は、南湖西郡とします。」

まさに親子と言える命名の仕方だ。

半島をそのまま半島郡っていっちゃう父上よりまし・・。

いや、それを一般的にはドングリの背比べというのだ。


行政改革の始まりである。

湖西郡を拠点として、その郡役場には

カンドウ爺に入ってもらった。

カンドウ爺は、この2郡の官吏院長官だ。

組織改革を進め、他の地区と同じように実務院を設地。


この2郡は湖西地区と呼ばれる。

基本は海産物、水産物になるだろう。

中心地域は、平野が大きくとれるから農耕地にできる。

北からは木材供給が可能だ。

それぞれの距離が近いから、街道整備はかなり楽になる。

半島の南側は砂浜が多い。


基本政策は、東西と同じでいいわね。

あとは産業拠点だけど海・山・湖の距離が近いから

そのままここにしましょう。

郡役場の位置からやや南の地域、半島の付け根あたりを3つ目のを自由貿易郷とした。


キヨスに近い環境なので、そのままそちらの事業を使用する。

違いは粘土質が付近に見当たらないことくらい。

北の奥は岩山が多い。

この地区に新しい産業を作るとしたら湖かぁ

ウナギとシジミかな。


アイリの世界地図では位置関係が見れる。

キヨス、オカザキ、その東に同じ距離くらいで・・。

歴史記憶に思い当たる名称が見つからない。

かといって堺は無理だ。ポリシーが譲らない。


もう面倒だから現代都市名でもつけておくかな

いや、キヨスもオカザキも一応現代都市名なのだが・・。


そう言えば城の名前で言ったら当てはまるのがあった。

清州城、岡崎城、位置関係では吉田城

なんだか今川家になっちゃうなぁ気に入らないけど


結局「自由貿易郷は、ヨシダ郷とします。」

相変わらず、アイリは安直だった。


ヨシダとオカザキルートの確保

2郡の改革、ヨシダ郷の開発を同時に進める。

「本格的には、来年年初から始めます。」

「準備は進めておいてください。」

アイリの指示が出される。


この地にしばらく、シゲハルとカネツグにいてもらう。

連れている兵にも手伝ってもらいたい。

兵も領民と仲良くなっている。協力は惜しまないそうだ。

領民はそれはもう歓迎してくれた。


赤ちゃんが生まれるから帰らなきゃ。

指示をしまくり、西と東から人を移動させて

人員体制を整えた後、すぐにアイリは領主館に戻った。


母の様態が心配だ。

領主館に戻ると、まっすぐ母アヤノのところへ行く。

治療院から産婆が来ている。いつでも準備完了状態になっていた。


数日後、領主館に二人目の赤ん坊の泣き声がすることになった。

父の命名は、安直だ。

アイル(愛瑠)0歳  性別 女

この国では1月2月の呼び方の他、いろは月という呼び方がある。

一般的には、いろは月のほうが使われやすい。


「いろはにほへとちりぬるお」で12か月となる。

「を」のところが「お」になっているが前世と同じだ。

私は、9月生まれで、妹は11月生まれだ。

9月は里月、11月は瑠月  愛が付いているがその下は月の名前だ。


前世の卯月というのは捨てがたいが・・アイリはウサギ押しだった。

ちなみに卯月とは4月のことを示す。9月生まれは長月だ。

「父上だから仕方ないけど・・・ふう」いやアイリも同じだろう。

揃って命名がダメダメな親子だった。


アイリは赤ちゃんを見て

妹は2か月過ぎたら1歳になっちゃうのか・・変なところを気にしだした。

数え年の弊害だ。聖祭日で、全員が歳を取るから仕方ない。


アイリは、ベビーベットと、赤ちゃん用のふかふか布団を用意した。

事前に準備してあったものだ。

赤ちゃん用品一式も、全部アイリが揃えた。ウサギだらけだ。


妹アイルの乳母は、サオリ(沙織) 10歳

前世記憶もちの私の感覚では、妹メイドなのだが現実は年上だし背も高い。

とりあえず、ギリだが幼女メイドだ。

アイリの幼女の線引きは自分勝手なポリシーに基づいている。

11歳からは、少女だそうな。

自分は15歳まで幼女で通すけどね。ふふん・・・それは無理だと思う。


夜泣きの対応など母親にとってつらい仕事を乳母に代わってもらう。

乳のときは、母が与えるそうだ。


姉生まれの子供は、自分の弟妹の面倒を幼い時から見たりしている。

そういう子たちは、10歳になって奉公に出ると乳母になるらしい。

仕事があればだが・・・上級の家の乳母になるというのはとても名誉だ。

シキノもサヤカもサオリも同じだ。領主家の乳母は最高位らしい。


私はあまり泣かない子だったからサヤカは楽だったらしい。

話してたしね。「おしっこ。」「おっぱい。」って自己申告してた。

妹はどうやら普通の子みたいだ。半月過ぎても話し出さない。

鑑定でも何も出ないから。スキル無いのかな。


私がスキルを使えたのは、1歳の時だから、

その時に覚醒するとかはあるかもしれない。

数え年ではなくて生まれ年だ。

まだ、そういうことを確認したことなかったから検証材料だったりする。


何せ、父も母も私もスキル持ちだ。妹にも何か出てくる可能性は高い。

生まれながらに持っていても潜在的なら鑑定に出ないのかもしれない。

まだわからないことは多い。これは、来年のお楽しみになる。


アイリが妹の面倒を見るわけではないので、もっぱら仕事中心の生活だ。

とにかく3拠点の面倒を見るのは辛い。

ここまで、わずか3年の出来事だったのだ。


年末が近くなった時、父に呼ばれた。

重要な話があるそうだ。

「アイリ、よく聞いてほしい。」

「カザマ領は完全に全領を直轄下に置いた。お前の力でな。」

「しかも、領内の政治は、全部お前に任せている。」

「お前の功績は大きい。現実的には、お前の直轄領と言える。」

「聖祭日後、全領制覇の報告と領主任命を皇王に申請する。」

「来年から、お前が領主だ。」

アイリの心は、どっかーんである。衝撃的すぎる話だ。


実は、母からも言われていたらしい、

「どうやらアイリは、人の上に立つ選ばれた子です。」

「私たちは、あの子が自由に出来るようにさせてあげましょう。」

「親の立場として、娘を支える側に回ったほうがいいと思います。」

という話だそうだ。そこで父は決心した。


元々政治向きではなく、どちらかというと戦いの場において優秀な人だ。

「それでだ、私は隠居ではなくお前の下に付く。」

「カネツグのように、武官としてお前を支える。」

この国は血族で領主を継ぐものではなく、力でなるものだ。

それは女性でもかまわない。


父の決断とは、力量でアイリが領主になったというものでもある。

この国では、親を弑逆して反乱気味に子供が領主になることも当たり前だそうだ。


今回の父の選択は、無血でそれを行うという意味に等しい。

この父の決断をアイリは断ることはできない。


いつかは領民や私直下の部下が、私を領主にしようとした時

父と領主の座をかけて戦う可能性が無いと言えないからだ。

この国は、それが歴史だ。


既に支配力や兵力でも私のほうが勝っている。

領民はアイリ派だ。信奉者も多くいるし、熱狂的な協力者は多い。

私はただただ平和的解決を望む父に頭を下げるばかりだった。



そして決断する。

ここで引いては、オタク歴女の名が廃る。名ではないのだが・・。

「ありがとうございます。私が領主になって皆を幸せにします。」

「どうか父上には、私にお力をいただきご支援ください。」


もうすぐ、アイリは7歳になる。

新年を迎えると、領主の任命が行われることになった。






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