No025 アイリの野望、内政編 「行動開始」 詐欺捕縛。豪族情報取得する。6歳7月~8月、
いよいよアイリが、戦略に動き出します。
数日後、
いろんなところから報告がきた。
まずは軍師探しのために出した課題を
クリアしてきた人物が集まって来たという。
オカザキへ向かい面接をおこなう。
指示を出してそれほど時間がたっていない。領内か、近領の者だろう。
来ていたのは、8人。初回にしては多いな・・。アイリは思った。
「もう、パッと見るだけでわかるんだけどなぁ。」
こういう事態は予想通りだ。
見た目は皆、かなり裕福そうな姿だ。まともそうな顔をしている。
「私はみんなお見通しです!」的なセリフを言うわけにはいかない。
中身は、全員黄色だった。しかし、その場ですぐには逮捕できない。
問答の時間を作る羽目になった。
「忙しいのにもう・・・」これを見せしめにして後発を断つ。
時間をかけて色々聞き、怪しい点を見つけては聞き返す。
相手が幼女だとタカをくくっていた悪人たちは間違いに気づく。
どんどん追い込まれていくからだ。
アイリは、容赦せず追い詰めていく。
相手が、断念しかけたときに言う。
「私は英知の加護があります。あなたの嘘は全て判っていました。」
半分嘘で半分本当のことだ。鑑定と人物事典の仕業である。
この後、8人全員捕縛されることになった。
そしてこの事態を公表される。
「詐欺を見つけたら捕縛の上、身ぐるみ履いて晒罪にする。」
官吏院からの正式な発表だ。
8人は捕縛されたまま裸で数日放置されることになった。
横には立札が立っている。
「この者たちは、アイリ姫をだまそうとした詐欺師である。」
それを見て、領民たちはお祭り気分で楽しんでいるようだ。
「この時代だとこういうのは、娯楽になっちゃうのよね。ふう」
忙しい時間をつぶされたアイリは怒るどころかあきれていた。
次の報告を聞く
東川郡の隣にいる反カザマ豪族の件だ。
豪族地の領民は以前から不満があったらしく
アイリが東部改革を行い、目に見えてカザマ領が豊かになっていくのを
知っていたらしい。
これにより、かなり緊迫した状況になっていた。
そこへ、アイリが工作を行ったため
カザマ領に移民を希望する者が続出しているとのこと。
中には反抗的な態度を豪族に向けた領民もいたらしいが
豪族の部下に優秀なものがいて、説得をして回ったという。
豪族自体は短慮ですぐに力に訴えるタイプ。
領民の人心が離れているのを抑えているのはこの優秀な部下だ。
ところが当の豪族はこの部下を軽んじ、
口の軽い浅慮な部下を重んじているという。まぁ太鼓持ち的なあれだ。
前世社会にもよくいた上司にすり寄るゴマすりタイプだ。
どうやら優秀な部下は、アイリが内政だけでなく強兵策も行っていると
気が付いて、危険性を豪族に訴えたようだ。正論である。
それを上司の豪族は鼻で笑うという始末。
赤子に毛の生えた小娘に何が出来るのだという態度らしい。
豪族は、今のところ自分から仕掛けるつもりはないが、
カザマ領の腰抜けが、こちらを攻めに来るわけがないと
タカをくくっている。
あーこれダメな上司の典型例だな。
良く2郡を統括することが出来たなと思ったが
この優秀な部下の戦略が大きかったらしい
ようは、部下のおかげで棚ぼた式に出世しちゃったわけだ。
これはもう社会にいるダメ上司達の筆頭クラスだわ。
部下の功績を自分の出世にして、その部下を冷や飯扱いする。
中には自分の地位を守るため、左遷させる輩もいる。
この部下もあまり豪族にいろいろ正論を訴えると危険だな。
場合によっては、左遷じゃなくて処分されかねない。
「ふふん、罠を仕掛けますか・・・外交政策から。」
アイリが考えたのはこうだ。
親交を深めると称して、豪族にへりくだる姿を見せる。
此方からわざわざ、親善団という形で挨拶に出向く。
当然貢物をたくさん持って、形だけだが頭を下げる。
もちろん油断させる罠だという匂いをさせる。
豪族は気が付かずに、ますます天狗になるだろう。
それを諫めるのはたぶん優秀な部下だけ。
それが油断させる罠だと諫めたら即処分かも知れない。
この優秀な部下を調略する。
もう一つ、親善団は領民への親善も行う。
心がすでにこちら向きなら、事は簡単だ。
此方の兵を徐々に領民に紛れさせて、
農耕の手伝いでもさせておけばいい。
優秀な部下が調略でスカウト出来たら
豪族の不満を持っている部下へ調略をさせる。
たぶんダメ上司だと皆思っているはずだ。
状況が整ったら、伏兵と共に豪族館急襲。
これを叔父のカネツグと軍師のシゲハルに伝えた。
兵を徐々に潜伏させるため協力してもらうからだ。
2人は相当びっくりしていたが、やがてシゲハルは面白いと答えた。
さすが某策スキル持ちだ、私の作戦は某策の基本戦略。
カネツグに了解をもらい。他言無用とした。
謀略戦は情報漏洩が命取りになる。
数日後、使者の準備を終え豪族に挨拶に行ってもらう。
使者は、カンドウ爺 交渉スキル持ちだ。
私の頼みを喜んで受けてくれた。
スキル持ちのカンドウ爺の言葉に、ダメ上司の豪族は踊らされるはずだ。
きっと親善団を送るのには、反対されないだろう。
むしろ歓迎されるかもしれない。
使者に行ったカンドウ爺が戻り次第、行動開始だ。




