電話
ノボルに電話してみる。留守電だ。
「もしもし?翔だけど。話したいことがあるけん、折り返し連絡ばちょうだい。」
ノボルは部活をしていると聞いていた。だからじきに連絡が来るだろう。
ユタカにも電話する。ユタカの携帯番号を知らないので、家に直接電話をかけた。
電話に出たのはユタカだった。
『もしもーし?』
「もしもし?ユタカ?僕、翔だよ。」
『あぁ、翔か。久しぶりだな。』
「うん、久しぶり。久しぶりついでにお願いがあるとけどさ」
『なに?』
「近々、秘密基地に来れないかな、と思って。」
『秘密基地?あぁ、あそこまだあるんだ?』
「うん、それで日にちなんだけど、ユタカ、いつなら暇?」
ユタカは
『俺はいつでも暇しとるばい。』
と即答してきた。
私は、
「じゃあ、ノボルとカズトに聞いて、日にちがわかったらまた電話するけん、電話番号教えて?」
ユタカは自分の携帯の番号を言うと、
『ノボルとカズトもって、何ばすっと?』
「あぁー、うまく言えんけん、来てもらったときに説明ばするけん」
それで納得した。
日が沈んでから、ノボルから連絡が来た。部活直後らしく、息がまだ乱れたままだった。
『翔、久しぶり〜』
「うん、お久。」
『どぎゃんしたと?』
「あー、話したいことがあるけん、秘密基地に来れる日がないかと思って……」
『それって電話じゃだめなん?』
「うん、電話じゃちょっと……」
『俺、日曜なら部活休みとけど。』
「日曜ね。カズトに聞いたらまた連絡する。」
『カズトも来ると?』
「うん、みんなに話したいことがあって。」
『ふぅん。よーわからんけど、とりあえずわかった。』
そういうとノボルは電話を切った。
あとはカズトの都合さえつけば、なんとか集まれるだろう。
私は横で足をぶらつかせるレンを横目で見た。
レンはにしし、と笑うと
「その電話、便利だな!」
と言った。




