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第103話 エピローグ:愛情への投資
2025年晩秋
猫カフェ「ねこまち」は、地域で愛される店になっていた。
開店から半年で、投資額の大部分を回収。
経営は軌道に乗り、美久の夢は現実になった。
でも、美久が一番嬉しいのは売上じゃない。
お客さんの笑顔。
猫たちとの触れ合いで、心を癒やされる人々。
そして、夢での再会で感じる、みんなの喜び。
「愛情への投資は、必ず報われる」
美久は、鈴を鳴らしながら店を開ける。
チリン、チリン。
その音は、地下にも届いているのだろうか。
きっと届いている。
感謝の音は、どんな深い場所にも響いていく。
使者として訪れた新しい猫が、今日も店にいる。
銀色の美しい毛並みを持つ、上品な猫。
「また新しいお友達だね」
美久は優しく声をかけた。
銀猫は「にゃあ」と返事をして、日向ぼっこの場所に向かった。
今日も、新しい一日が始まる。
みんなの愛情に支えられて。
みんなの想いに応えるために。
美久は今日も、心を込めて店を営む。
それが、最高の恩返しだから。
【完】




