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登校 2

「・・・・・龍海、大丈夫かい?」


僕は机に伏した状態で首だけを回し、聞き覚えのある声の方に顔を向ける。


「ひ、響。大丈夫に見える?」

「見えないね。」


僕の問いに光の速さで答える響。そうか、やっぱり見えないか。


「しかし、龍海も罪な男だね。」


「………何が?」


「はぁぁぁ。いや、もういいや。ああ、そうだ。奏が、龍燈さんを今日の午後しばらく借りるそうだよ。」


「そう・・・。」


僕の力のない返答に響は再びため息を漏らし


「後、休み時間は5分ほど。いつまでも図書室に居ないで教室に戻ったほうがいいんじゃないかい?()()()()()の片割れさん?もしくは()()()()使()()()()()()かな?」


響からでた語句に僕は


「うぅ、響。それ、止めて。」


と懇願した。なぜ僕がこのように休み時間、図書室で机に突っ伏しバカップルの片割れ、もしくは未来の天使の旦那さんと呼ばれるようになったか。それは、昨日まで遡る。





〜〜〜昨日・龍燈 彩の爆弾発言直後〜〜〜



「いえ、私の許嫁で、大好きな人で、将来の旦那さんです!」


龍燈さんの爆弾発言が教室中に響き渡り、賑わっていた教室が静かになった。まるで、天使が通ったかのよう。そして、僕の耳がその言葉を耳で拾った時、「(空耳かな?)」と思った。思いたかった。そう考えたのは他の生徒も同様で、龍燈さんと同じ班の人が確認した。


「あの、聞き間違えかな?今、()()とか()()()()とか聞こえたんだけど?」


「いえ、龍海さんは私の許嫁で将来の旦那さんです。最も、旦那さんは私が叶えたい夢なんですけど。」


林檎よりも赤く染まった顔で答える龍燈さん。気づけば、龍燈さんの周りにクラス中の女子が集まっている。…何故か先生もいる。


「ねぇ、許嫁っていうことは、政略結婚なの?」


クラスの女子の一人から質問が飛ぶ。


「いいえ、私が龍海さんを好きになり、両親と龍海さんのご両親に話を通してもらったんです。これに、政治的背景はありません。」


それに対し龍燈さんが答えていく。


「もしかして、同棲もしているの!?」


「はい。ですが、まだ、一緒に寝かせてもらえていないのです。」


「「「「「「「「「ッ!!!」」」」」」」」」


女子の甲高い歓喜の声が響く。


「滝之瀬くんとは両思いなの!!?」


「残念ながら、完全に私のことを好きになってもらってはいないんです。ですが、この間


『でも、今日1日で君と話す時間が、歩く時間がとても楽しかった。だから、迷惑だなんて思わない。君が僕のことを嫌わない限り、ここにいてほしい。僕のこの感情が恋愛感情というものなのかは分からない。けれど、もしそうなら僕は君が、龍燈さんが好きになってきているのだと思う。』って言われたんです!!」


再び、女子の甲高い歓喜の声。気がつけば、僕の周りには目に殺気を迸らせた男子が大勢。


キ〜〜ンコ〜〜ンカ〜〜ンコ〜〜〜ン〜〜。キ〜〜ンコ〜〜ンカ〜〜ンコ〜〜〜ン〜〜。


ちょうどその時授業の終了を告げる鐘が鳴り、僕は逃げようとしたが………


ガシッ


「ちょっと、待とうか、滝之瀬くん?」


男子の一人に肩をつかまれ、逃げることができなかった。


「あ〜〜、今日僕これから用事があって。」


「許嫁なんだろ?置いて帰るのか?」


痛いところを付かれ、帰るに帰れないそんな時、男子たちがどかされた。


「えっ。」


「滝之瀬くん。ちょっとこっち来て。お話聞かせて。」


来たのは新手。女子。


「だ、だから僕は今日用事が「来てって言ってるの。来なさい」はい。」


うん。男子よりも怖い。


その後、僕は龍燈さんの隣に座らされ、今までのこと、龍燈さんへの現時点での気持ちなどを尋問された。龍燈さんは恥ずかしくなり、答えないが、僕が違うことを言うと首を振るため全て正直に話すこととなり、翌日。つまり今日から僕達はバカップル。僕は未来の天使の旦那とからかわれるようになった。おまけに、僕は男子の一部……いや、5割位から殺気を込められた目線で見られている。見ない残りの男子は彼女(二次元も込み)がいるか、恋愛に興味がないか、面白くて応援している者だけだ。




こうして、僕の平穏な学校生活は終わりを告げ、僕は生存確率が上がるように図書室に逃げ込むようになったというわけだ。














〜〜〜〜龍燈 彩と奏〜〜〜〜



バタンッ


使われていない、教室の扉が荒々しく閉まりホコリが舞う。ここにいるのは龍燈 彩と奏だけ。



「彩!!あなたねぇ、なんで、龍海と許嫁なんて言いふらすのよ!!!私の勝率が下がるじゃない!」


開口一番、奏が彩に文句を言う。


「ふふっ。先手必勝です。奏さんとはライバルです。決して手を抜きませんよ。」


それに対し、まだ恥ずかしいのか少し顔を赤くして答える彩。


「フェアプレイはどうしたのよ!!スポーツも恋愛も公平性が大切でしょ!!」


「確かにスポーツは公平性が大事ですが・・・恋愛には関係ないと思いますよ。」


「なっ!!」


「それに、奏さんは龍海さんと幼馴染で過ごしてきた時間も長い。そっちのほうが公平じゃないと思います。」


「うっ。」


彩の反撃に胸を抑える奏。形勢は逆転されている。


「(まぁ、龍海さんは私の大切な人で奪おうと思わないようにしたかっただけなんですけどね。)お話は終わりましたか?」


「うぅぅぅ。あぁぁあああ!!!」


悔しくなり、彩に襲いかかる奏。


「キャア!!奏さん、落ち着いてください。」


必死に奏を止めようとするが、奏は止まらない。そんな事をしているうちに、二人がいる教室にカップルが近づいてくる。


「ここなら、1時間くらい二人で過ごしても大丈夫だよ。た〜くん。」

「それは、嬉しいね。し〜ちゃん。」


ガラッ


「「・・・・・・」」

「「・・・・・・・・」」


カップルは襲いかかられている彩と襲っている奏を見て、無言になり、彩と奏は扉が開き見られたことで無言になり、4名全員顔を赤くしてからカップルは


「「失礼しました。」」


ガラッ


息を合わせ、扉を締め、退散していった。



「え、ちょ、待ってください!!!誤解です!違います!!」


奏を押しのけ、カップルを追う彩。後にこの教室では女性の同性愛者が逢引に使う場所として有名になったらしい。
















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しばらく、不定期になります。

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