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清水先輩視点

裏話的な感じです。

「もう逃がさない」


 僕は楓ちゃんを抱きしめた。


 小さくて細くて、今にも折れてしまいそうだ。


 …ああ、やっと手に入れた。何度この日を夢見た事か。


 僕は楓ちゃんに唇を落とす。


 楓ちゃんは照れたように顔を赤らめこっちを見た。


 …可愛い


 もっともっと楓ちゃんに触れていたい。


 そう思っていたが、楓ちゃんは恥ずかしがって部屋を出ていってしまった。耳まで真っ赤にしてしまって、出ていかなければ食べていたのに。


 今日僕は彼氏という位置を手に入れた。やっとだ。やっと。


 初恋から10年。


 僕らが出会ったのはセミがまだ鳴いていた暑い夏の日のことだ。


 ◇◆◇


 僕は清水 陽斗。6歳。今年で1年生!

 今日は母に連れられ新しく出来た食べ物屋さんに来ていた。どうやら今日はお母さんの『どうきゅうせい』って人が来るらしい。そのせいかお母さんはいつもよりおめかしをしていた。


 少ししてやってきたのはお母さんと同じくらいの歳の女の人と手を繋いでる女の子だ。僕が見ているのを分かったのか、こっを見てにっこり笑いかけてくれた。

 僕はどうしたらいいのか分からなくてお母さんの後ろに隠れた。


「久しぶり〜大学以来ねー」

「ほんと久しぶり〜!あら?その子は陽斗くん?可愛いわねー!確か娘のひとつ上だったかしら?」

「そうよ〜。ほら!陽斗ご挨拶しなさい!」


「…はると、6才」

 知らない人で恥ずかしい。上手く喋れなかった。

 すると女の子が口を開く。

「私、楓って言います!5歳です!よろしく、はるくん!」

 愛想のいい笑顔でこちらを見てくる。

 …かえでちゃんって言うのか。

 クリっとして可愛い目に肩くらいの髪を少し揺らしながらこちらに手の平をみせる。

「ほら!陽斗!楓ちゃんが握手しよって手を出してくれてるわよ!」

 僕は言われるがまま差し出された手を握り返す。

「……よろしく」

 かえでちゃんもギュッと握り返してくれる。

「お母さん!はるくんとあっちで遊んできてもいい?」

 指差す方向には子供用の遊びスペースがある。


「いいわよ。そこから動かないでね。」

「わかった。いこ!」

 そう言って握っ手を引っ張られて進む。

 お母さん達は「楓ちゃんは社交的でお利口さんねー。うちの陽斗は人見知りでねー」「そんなことないわよーあの子もかなり内気な方で家で本ばっかり読んでるのよ〜」と何か話している。


 遊びコーナーについてそうそう、かえでちゃんは口を開く。

「あそこにいてもつまんないよ?どうせ私たちのくだらないこととか世間話とかしてるだけだから。」


 かえでちゃんは少し大人びた感じでそう言った。僕がずっとお母さんの方向を見てたから遊びたくないと思ったのかもしれない。


「…何して遊ぶの?」

「うーん。そうだなーまず…………」


 そこから僕達は遊びコーナーにあるパズルや絵本、あやとりや積み木。難しい漫画を見て遊んだ。かえでちゃんは僕より年下なのにもう漢字が読めるらしい。すごい!


 暫くするとかえでちゃんが時計を見て「そろそろ帰る時間近づいてきたから、最後の遊びかもー」

 と言ってきた。僕は時計が読めないからかえでちゃんはホントすごい。


 …でも。


「もう、かえっぢゃうの?」


 あれなんか涙が出てきた。止まらない。


「え!え、泣かないで!えっとえっと。あ!これあげる!友達の証のストラップ!」

 そう言って青色のストラップをくれた。

「ともだち?」


 僕の涙が止まった。


「そ!友達!これね。私赤色が欲しくて買ったんだけど、青色とペアだったの。だから友達にあげようと思ってたんだ。ほら!お揃いでしょ?」


 そう言ってカバンについてるストラップを見せてくれた。


「ともだち…友達初めてだから…嬉しい。僕。友達一人もいないんだ…」


 なんか言ってたらまた涙が出てくる。恥ずかしいや。お母さんは男の子は泣いちゃダメって言ってたのに。


「うーん。はるくん面白いしきっと友達なんてすぐできるよ?」


 僕は首を振る。


「僕以外の人は友達いっぱいいるの。僕はいないの。」

「はるくんは友達がいっぱい欲しいの?」

「うん。先生が友達100人作れって。」


 かえでちゃんは何か考えてからニッコリ笑った。


「そっかー!じゃぁ、私はその第1歩ってわけだね!」

「だいいっぽ?」

「うん。あのね例えばマラソンで1位でゴールすることが目標だとしたら、1人抜いたら1位までに1歩近づくってこと。知ってた?マラソンはゴールをめざして走るより前の人を抜かすことを意識した方が早くなるんだって。だからね、はるくんの目標が友達100人なら私はその最初の一人ってこと。はるくんは一気に友達が作りたいみたいだけど、コツコツ1人ずつ作った方がマラソンみたいに案外早く100人作れるかもよ?」


「なんか難しいけど、かえでちゃんが最初の友達ってことだよね!」

「まぁーそうだね。簡単に言うとはるくんの次の目標はクラスに1人でいいから友達を作ろう!ってことかな。」


「目標、100人じゃなくていいの?」

「100人は小学校卒業までの大きな目標にしよう!わかった?」

「うん!」

「じゃぁ、まずははるくんが変わらなくちゃね!」

「変わる?」

「そう!変わるんだよ!」


 そう言ってからかえでちゃんはからたくさんの友達の作り方の秘策を教えてもらった。いちばん記憶にあるのは笑顔が大事だってことだ。途中で僕の方が年上なのにって思ったけど、かえでちゃんはとっても大人みたいでかっこよかったし可愛かったから、まあいいやって思う事にした。


 かえでちゃんの言った通り友達作りの秘策を聞いていたらお母さん達が帰るよって言いに来た。


「…またね。」

「バイバイ!」







 それからまた会いたかったけどなかなか会えなかった。









 僕は3年生になった。

 友達は楓ちゃんの教えてくれた通りに笑顔で話したりしていたら次第に増えて沢山できた。


 今日は日曜日。学校の校外学習で電車の乗り方を習った僕は溜まったお小遣いで楓ちゃんに会いに電車に乗って楓ちゃんの住む所までやってきた。

 家の外でじっとしていたら楓ちゃんが出てきた。僕は慌てて電柱に隠れる。恥ずかしくて顔が出せなかった。どうやら楓ちゃんは近所の人たちと遊ぶために外に出たらしい。僕はその遊びに入る勇気もなくただ夕暮れになるまでじっと楓ちゃんたちの笑い声を見聞きしていた。

 明日は学校だ。僕は家に帰った楓ちゃんを見届けてから駅に向かった。









 僕は小学校を卒業した。

 楓ちゃんとの約束通り友達を100人以上作ることが出来た。お母さんとお父さんからは卒業祝いにカメラを買ってもらった。一眼のとってもいいカメラだ。


 僕は今楓ちゃんの後ろを歩いている。僕ら卒業生と違いまだ楓ちゃん達は学校がある。


 パシャッ


 僕は楓ちゃんの横顔を撮影する。やっぱりいいカメラは違う。画質がいい。楓ちゃんの可愛さ、髪のツヤ、まつ毛の1本まで綺麗に写っている。


 僕はほかにもいろんな角度から楓ちゃんを撮っていく。日に日に成長していく楓ちゃんを見るのが日課だ。


 そうこうしている間に家に着いたらしい。

 僕は鞄からイヤホンを取りだし耳につける。

 イヤホンからは楓ちゃんの家での声が入ってくる。


 楓ちゃんは高学年に入ってからはあまり外で遊ばなくなりあまり見かけなくなってしまった。

 だからお小遣いを注ぎ込み盗聴器をセットした。

 これはあまり性能が良い方ではなく近くにいないと電波が拾えないため不便ではあるが、子供の時と違いお小遣いの値段が上がったため何度も楓ちゃんの近くに行けて嬉しい。だが、まだ話しかける勇気は出ない。







 僕は高校1年になった。

 そしてこの年1番のニュースが入ってきた。来年父は転勤となるらしい。それがなんと、楓ちゃんの家の近く。ああ、最高だ。なんといいことに楓ちゃんの隣の家は空き家だ。僕は必死に親を説得して、楓ちゃんの家の近くに住むことになりそうだ。

 僕は顔のほころびを抑えることが出来なさそうだ。


 僕はそのテンションのままスマホを起動する。そこには楓ちゃんの家の部屋が映し出される。

 高校生になってスマホを買って貰えた。部活や学校でなかなか会いに行けないのでスマホと連動した監視カメラをセットしてみたのだ。音も拾えるが、それは盗聴器の方が性能がいいためふたつを同時に使用している。

「待っててね、楓ちゃん」

 僕は1人画面に映る楓ちゃんに向かって微笑んだ。








 高校2年の夏休み。

 今日は引越し日。待ちに待った楓ちゃんに家族と一緒に会いに行った。

 僕だってわかりやすいように前髪も随分前から伸ばすことにした。昔僕らがあった時は目が隠れるほどの長さの前髪だったからだ。

 母さんがチャイムを鳴らすと楓ちゃんが出てきた。画面越しで見るより部屋着の楓ちゃんの破壊力はすごく、心臓がすごい音でなった。

 楓ちゃんはどうやら僕のことを覚えていないらしい。僕は楓ちゃんのことをこんなに覚えていてこんなに思っているのに。

 でも、まぁいい。昔の僕よりも今の僕を見て欲しいからちょうどいいのかもしれない。昔と体型も身長も背格好も違うし楓ちゃんが気づかないのも仕方ないのかもしれない。


 そのあと楓ちゃんと楓ちゃんのお母さんが引越しの手伝いに来てくれた。その間に僕はこっそり抜け出して、最新の監視カメラと盗聴器にしかけ直した。



 ここは虫の音がよく響くところらしい。

 その日の晩、僕は耳にイヤホンをつけ、楓ちゃんの部屋を覗いている。

 楓ちゃんは何が難しそうに考えながらノートに書いていく。

 すると、「うん。自殺を食い止められるかは清水先輩次第かな。」と呟いた。


 僕のことを清水先輩と呼んでくれた!僕は歓喜する。この声は永久保存版のAフォルダーに入れることにする。

 だか…自殺?なんの事だ。それが引っかかる。

 そして思いついたかのようにノートにペンを走らせていく。

 あのノートに何かありそうだ。

 親が寝ろとうるさく言う前に電気を消して楓ちゃんの部屋を覗く。しばらくすると楓ちゃんがこちらを見た。ああ、最高だ。これから毎日近くで楓ちゃんを感じられる事に喜びを覚えながら、寝静まった楓ちゃんの顔を僕はカメラで覗いた。








 楓ちゃんの家の人がいなくなった時を見て僕は楓ちゃんの家にお邪魔した(忍び込んだ)


「楓ちゃんの書いていたノートはこれか。」


 中を読むことにする。どうやらこれを読むに楓ちゃんは前世の記憶を持っていて、ここは草部という生徒が自殺したことによって起こるデスゲーム小説の世界らしい。そして僕はその犯人に殺されるみたいだ。


 どうやら楓ちゃんは僕を利用することが嫌みたいで、僕自身の意思でその自殺する生徒を止めて欲しいらしい。そのために楓ちゃんは僕を煽る悪役のような演技をすると書かれていた。


「そんな事しなくても僕は楓ちゃんのためだけに動くのに。」



 だがどうやら、僕は臆病で自己保身の激しい性格だとして楓ちゃんに認識されているらしい。

 確かに楓ちゃんに出会っていなければ、友達もできず、楓ちゃんの思っている性格になっていたかもしれないが、今は違う。小説の僕より今の僕を見てほしい。もしかしたらこの昔をイメージした前髪のせいで、小説の僕とリンクしてしまったのかもしれない。


 そんなことより、楓ちゃんが助けようと思っているいる草部という生徒に苛立ちを感じる。僕だけを見てほしいのに。楓ちゃんは草部という生徒のことばかり考えてるに違いない。嫌だな。消えてしまえばいいのに。

 ああでも、僕は楓ちゃんのためにこのノートに書いてあるシナリオ通り動くよ。全ては楓ちゃんのためだから。


 僕はもとある場所にノートをもどし部屋を出た。





 今日も楓ちゃんはいじめの主犯格共の犯罪や悪事の証拠集めのために家を出る。

 もちろん僕は楓ちゃんの身の安全を考えて後ろで待機している。本当は隣に行って守ってあげたいけど、計画を知られたくない楓ちゃんはきっと困ってしまうから、僕は影から護衛に務める。


 目の前ではガタイのでかい男が車をぶっ壊して笑い叫んでいる。

 ああ、あいつがこの辺で噂の郷田という奴か、見るからに悪だな。あんなやつを楓ちゃんの目に入れるなんて。さっさと潰してやりたい。でも、楓ちゃんはそんなこと望んでないから仕方なく見守る。







 今日は楓ちゃんが1人で家に来た。


 たまに楓ちゃんはお母さんと共に家に来る。その時はいつも母親通しで喋っているため、2人と離れた場所で一緒に本について語り合ったりゲームをしている。

 楓ちゃんの好きな本も読んだ本も全て知っている。楓ちゃんは「先輩とはとても趣味が合いますね」とにこやかに言ってくれる。とても可愛い。この時だけは僕が楓ちゃんの瞳を独占できる至福の時間だ。もちろん会話は全て録音して聞き返す。


 そして今日、初めて楓ちゃんが一人で来た。それも僕の部屋に。母親に呼ばれて楓ちゃんを部屋に入れていいかと聞かれた時は喜びで声が裏返るかと思った。


 今僕の部屋に楓ちゃんがいる。手を引いて押し倒したい欲求を抑える。


 どうやら楓ちゃんは僕にここが前世では小説の世界だと信じてもらうために僕が転校して入るクラスと僕の行動を書き示した紙を私に来たらしい。前に楓ちゃんの部屋に入った時、僕宛てに書かれた紙を読んだ時に知った。


 どうやらこれだけのために来たようで直ぐに帰ろうと背を翻した。僕は呼び止めたが、どうやら聞こえなかったようだ。


 だが、いいことに僕はこの手紙について話したいことがあるなら楓ちゃんの部屋に行ってもいいという許可を得た。正規のルートで入れる喜びで身がプルプルと震える体は収まらなかった。





 セミの音も小さくなる中、僕は今楓ちゃんの部屋に向かっている。緊張で夏の真っ盛りよりも涼しいはずの今日、頬から汗が滴る。


 僕は楓ちゃんのお母さんに案内されて部屋に入る。ああ楓ちゃんの香りがする。部屋で楓ちゃんが待ち構えていた。何度も部屋に入ったことはあるけれど部屋に楓ちゃんがいたことは無い。興奮を抑えようと声が低くなる。

 楓ちゃんはお茶を入れに下に降りていった。出迎えられて入れてもらった部屋はいつもより楓ちゃんの部屋にいるという感じが強くなる。楓ちゃんのベットに顔を埋める。楓ちゃんの香りが鼻の中を巡る。

 楓ちゃんの部屋に入った記念に机の上に置いてあった消しゴムを貰う。


 楓ちゃんの部屋を堪能していたら、階段を上る音が聞こえて平常心を顔面に貼り付けるようにして元の位置に戻る。



 そこから楓ちゃんがノートに書いてあった通りに演じた。楓ちゃんはなかなか演技がうまかった。きっと過去の僕ならやるであろう行動や思考をよく考えてあった。


 本当はもう少し楓ちゃんの部屋に居たかったが、話の流れ的に僕から出ていかなくてはいけなくて、泣く泣く部屋を出た。


 これから楓ちゃんの書いたノート通りに虐められている草部を助けなければならない。

 もっと楓ちゃんと喋り方たかったのに余計な手間をかかけさせる草部にいらだちを感じた。







 楓ちゃんが言った通りに王子となるため前髪を切った。そろそろ鬱陶しかったのでタイミングはよかった。これで過去の僕ではなく今の僕を見てくれるかもしれない。



 前髪が短くなったせいか、顔に涼しい風が流れる。

 クラスに入るとチラチラと色んな人からの視線を感じるがどうでもいい。

「ねぇ、大丈夫かい?」

 僕は草部に話しかけた。


 結果簡単にいじめは終息し、草部は僕のひっつき虫になった。

 裏で楓ちゃんが暗躍していじめをしているヤツらを脅したのもあるのかもしれない。もちろん脅しの現場で何かあっても困るから僕が後ろで見守った。


 草部が簡単にひっつき虫と化したのは誰かに認識されたい欲求があったからだろう。小説のように校舎からの自殺なんて下手したら誰かに見つかり止められる。そう、草部は誰かに止めて欲しかったのだ。見て欲しかったのだ。自分を。

 楓ちゃんはきっとその事がわからなかったから、僕が自殺を止めるという役がとても重い役に感じたのかもしれない。



 まぁ、そんなことは終わったあとではどうでもいい。









 今日はどうやらメインの郷田を潰しに行くらしい。僕は影から見守る。


 あの郷田め!!楓ちゃん殴り掛かりやがって!許せない。


 僕は出ていきそうになる自分を必死に抑えて見守った。もし楓ちゃんが傷ついていたら僕はきっと自分を抑えられず殺す勢いで殴りかかっただろう。

 郷田は大人共に連れていかれた。



 今日楓ちゃんは僕のクラスにやってきた。僕は舞い上がって会いに行こうとしたけど、その前に早川と一緒に出ていった。

 そういえば楓ちゃんのノートに早川が黒幕だと書いていた。実害が無さそうだから無視していたが、楓ちゃんと2人きりで話すなんて許せない。


 僕は周りに群がる女共の輪から抜けて楓ちゃんの向かった方向に進む。

 すると踊り場でなにやら話しているらしい。

 ちっ。楓ちゃんに盗聴器を仕掛けているが、スマホはカバンの中だから何を喋っているのかは聞こえない。


 僕が早川を睨んでいると、早川はこちらを見てニヤリと笑った。どうやら楓ちゃんの視点からでは僕は見えないらしい。


 本当はもっとゆっくり楓ちゃんに近づいていくつもりだったが、余計な虫が多すぎる。


 僕はいつもなら楓ちゃんを守るため後ろをついて歩いているが、今日は早く帰ることにした。

 計画を前倒しにするために。



 放課後、楓ちゃんより先に家に帰った僕は今、楓ちゃんの部屋にいる。


 楓ちゃんは今日は小説の新刊の発売日なため遅い。今日は僕が守っていないため何かあってないだろうかと不安になる。


 その不安を消すように楓ちゃんが帰ってきた。


 さぁ、僕のシナリオ通りに楓ちゃんは踊ってね。


 僕は最高の未来を見すえて笑みを浮かべた。

ストーカーとヤンデレ?ぽく書いてみました。

一応本編で夏の虫と書かれているところは清水先輩が見てるぞー的な意味で書いてました。

ストーカーとデスゲームを両方書きたくてコラボさせちゃった感じです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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