第三十二話 『Re:あなたに笑っていて欲しい』
◇◇ 沙智
静寂を破って歌が聞こえた。
アコーディオンはやっぱり壊れて鳴らないようだ。
『ギッコンガッコン面が訊ク』
『ホントのオ前はどこにイル?』
どこにでもいたよ。
どんな仮面を被っていようと、その下にはいつも素顔の自分がいる。
繋がりたいと思った、自分がいる。
瞼を薄っすら開いてそこは白い世界、生意気だなと彼は笑う。
砕けた仮面をさらさら白い布袋に収め、彼は背を向けて歩き出した。
俺は聞いた。
また嘘を探しに行くのか、と。
『仮面で思イを偽ル者よ。我々と同じ間違イを辿ラぬように』
真っ黒な衣装にチロル帽、手には包帯がぐるぐるに巻かれ、男は――壊れた演奏家は今日もアコーディオンを鳴らし続ける。その言葉を最後に、俺に向けられた独奏は終わる。
『ギッコンガッコン面が訊ク。ホントのオ前はどこにイル?』
アコーディオンは確かに壊れていた。
でも彼の去り際の一瞬だけ、その音色を美しく感じたんだ。
§§§ 現在
長い長い夜が明けて数日後。
ジェムニ神国北側のテスル地区にある、川沿いの病棟で俺たちは養生していた。ベスル地区から遠く離れたこの病棟に移動したのは、事件終結後にも続いた騒ぎで俺たちがゆっくり休めないのではないかとオーウェンが気を遣ってくれたからである。意外と分かっている男である。
騒ぎ、ああ、夜も眠れないほどの騒ぎだ。
世界各地の電子モニターに駆け巡った一大ニュース。
『――五人の勇者による反撃、ついに始まる』
それは僅か一か月間の出来事だったと言う。
ヤマトを皮切りに、各地で勇者たちによる魔王撃破が相次いだのだ。短期間にこれだけの魔王撃破が為された記録は未だかつてなく、この大反撃は間違いなく歴史と魔神支配を揺るがす一大事である。この記事によって、はずれの町でヤマトが青空に拳を掲げて行った魔神への宣戦布告が明文化されたと言ってもいい。
ただ世間で取沙汰されている、騒ぎの発端となったニュースは別にある。
それは――。
「『魔王を二体討伐し、勇者ボルケに次ぐ功績を打ち立てた』、『いるはずのない『六人目』の勇者の出現である』――だって? 勝手に盛り上がりやがって」
基本的に目立つ真似は嫌いなんだがな。
メルから教わった『認識外の存在』のお蔭か、ニュースの記事に「六人目」の正体を特定するような情報は一つもないが、一部の知る人には入念に緘口令を敷いておかないとな。
ともかく、今は目の前の悩みの種に集中しよう。
椅子に座ったまま腕を、脚を、大きく伸ばして気持ちを入れ替える。窓際の机の端っこで日向の紅いお守りが午後にかけて暑くなりそうだなと項垂れる中、俺はすっかり手に馴染んだ鉛筆を掴む。
背後でドアが開いたのはそんなタイミングだった。
「沙智さーん、近くの公園ですごい騒ぎだったよお!」
「適当に軽食を買って来ましたよ」
ソフィーとトオルが帰ってきたようだ。
二人はこの数日ですっかり姉妹みたいに仲良くなり、ずっと行動を共にしていた。今日も諸々の事情で外出できない俺や、別の病室にいるステラのために弁当でも買ってきてくれた。
「まだ悩んでるんですか?」
トオルはお守りに日傘を差すようにポンと袋に包まれたままの弁当を置くと、ベッドの上の悲惨な状況を眺めて溜息をついた。本来、俺が療養のために寝転ぶはずのそこには、無数の便箋が桜の花びらの絨毯のように広がっている。
これらは全て、書き損じの手紙である。
「二人ともお帰り。いきなりで悪いんだけど手紙に描く絵って、夏ならスイカみたいに、しっかり季節を考慮した方がいいかな?」
「あれえ!? 内容はあ!?」
筆が進まないからと息抜きに始めたことが本道に入ること、あると思います。ソフィーが素直に的確なツッコミをする中、机の上に綺麗なグラデーションを描いて並べられた色鉛筆や、ジェンガみたいに組み立てられた消しゴムの塔にトオルは呆れて物も言えないという様子だった。
「早く書かないと、ステラが二通目を書き始めそうな勢いでしたよ?」
「命懸けで止めてくれっ!」
二通目だと!?
二通も書かれたら、この地獄の作業が単純計算で二倍になるじゃないかっ。一通返事を書くだけですでに鉛筆が重くて進まないというのに、そんなことされたら押し潰されてしまう。
全力で手を合わせ、トオルに頭を下げる。
しかし彼女は何も言わず背を向けて、素っ気なく窓際の即席の椅子で買ってきたのであろう本を読み始めた。白地の背表紙には『白犀君の冒険譚』という、児童向けのタイトルがある。正直意外なチョイスだ。
どこかよそよそしいトオルの態度に、俺の中の疑惑がまた膨らむ。
「……やっぱりトオル拗ねてない?」
「別に」
ほら、いつもなら「別にそんなことないですよ」と丁寧な返事をするトオルが、本から目も離さずに雑に返事するのだから。正義感の強いこの少女のことだ。俺が相談もせずに魔王に挑みに行ったことが気に食わないのだろう。
「ところで沙智さん、その厳重に麻布で包まれたオーパーツは何い?」
「ああ、これか?」
ソフィーがオーパーツと称した物体は俺が座っている椅子の脚とベッドの隙間にひっそりと蹲っていた。麻布で何重にもぐるぐると巻かれたその不思議物体は、この病室で陰に潜んでなお場違いに目立つ。
「エクスカリバーの破片だよ。俺はもういらないって言ったら、オーウェンの奴が耳元でピーチクパーチク語り出すんだよ。『この聖剣は古くは……なんじゃらかんじゃら』、強引に押し付けようとしてさ」
聖剣は、あの一瞬の勝負ですでに役目を終えている。
できるなら元の神々しい姿に戻してあげたいという思いはある。だがそれは、手荷物が重くなるのは困るという俺とリュックさんの複雑極まりない理由で棄却されるはずだった。
「ああ、思い出しただけでも頭が痛い」
俺が愚痴を溢しても、ソフィーは乱雑に散らばった書き損じを丁寧に集めながら優しく聞いてくれる。その笑顔は本当に天使のようだ……連れていきたい。
「でも冗談抜きでしっかり休まないとお、本当に頭が壊れちゃうよお? また幽霊さんが治してくれるとは限らないんだからさあ」
「ソフィー、どうせ言っても聞きませんよ」
「やっぱ拗ねてるよねえっ!?」
待ち望んだ笑顔溢れる日常が今、目の前にある。
元の世界に帰ったら終わってしまうけれど、俺も思うよ。
もう少しだけって――。
「ふふっ」
それにしても“幽霊”か。
ソフィーはオーパーツのようにその言葉をメタファーとして使った訳ではない。
教会の地下で俺はあの後、意識を失った。
誰かが止めを刺さなくても流れ出る血が確実に命を奪うはずだった。
ところが、日が昇って数十分後にステラやトオルが聖域に辿り着くと、そこにはライフゲージ満タン、傷一つない俺が小さな寝息を立てていたと言うではないか。
俺が目覚めた後も、話はそのことで持ち切りだった。
まさか幽霊が気まぐれに回復魔法でも掛けていったのか。
「何を描き始めたのお?」
「よしソフィー、これ頼むよ」
「ん?」
でも、俺は薄っすらと覚えているんだ。
確かにあいつは少し――いや、かなり幽霊みたいだったけどな。
◇◇ ステラ
――何か夢はあるのか?
普通に生きてみたい。
ずっと叶わないと思っていたから願いは曖昧な蜃気楼。
もしもあなたの言うように私がただのステラになれるなら。
何を、私は夢見て生きればいいのかな?
「おっと、馬車の予約もしなくちゃ」
ロブ島へ向かうにはまず赤の国を経由する必要がある。
歩いていけないことはないけど、長い山道を進むの嫌がる人がいそうだね。
「スーテーラーさーんっ!」
「あ、ソフィー」
誰かが階段を駆け下りる音が聞こえたと思ったら、ソフィーが沙智のいる上の階から駆け下りてきたのか。彼女はビックリ箱を開けた時みたいにぴょこんと部屋に入ってくると、私の格好を見てぽかんと口を開けた。
「あれえ? 着替えてえ……もう退院するのお!?」
「うん。この騒ぎだからすぐにこの国を出ることになりそう。間違いなく沙智があーだこーだと言うに決まってるからね」
私がそう告げると、ソフィーはこの短い付き合いで思い当たる節がすでに幾つもあるのか苦笑いを浮かべた。心なしか、彼女の抱いているぬいぐるみのルビーも溜息をついているように見える。
「ソフィーはこれからどうするの?」
本当は彼女にも色々とお礼をしなきゃいけないんだけど、それはまた機会になるかもしれない。そもそも彼女と出会うきっかけになったあの張り紙には、ソフィーの目的がしっかり記されていたんだから。
「私はもう少し世界樹の涙の情報をこの国で探してみるよお」
「そっか、じゃあお別れか」
「ずっと眠ってるお友達を起こさないといけないんだあ」
そう言って左手を頭の後ろにやり、天使のように笑うソフィー。
これは沙智を宥めるのに苦労しそうだ。
「いけない、忘れてたあ」
「どうしたの?」
「お届け物でーすう!」
ソフィーがぬいぐるみの裏側から取り出したのは一枚の手紙。
誰からの手紙なのかはすぐに分かったけれど、バナナクリームの海に浮かぶドーナツの小島が描かれた封筒は何だか女の子が選びそうなチョイスだった。尤も選んだのが沙智だと言われれば、クスクス笑って納得してしまいそうでもあるけれど。
ソフィーは沙智がこの手紙をしたためた様子を知っているからなのか、ワクワクドキドキとした熱い視線を向けてくる。こっそりと読みたかったけれど、仕方がないので封筒の飴玉模様のシールをそっと剥がした。
「…………」
「どお?」
綴られた文字の一つ一つが私の視線を奪った。
端に添えられたアリサの花の絵がドクドクと私の鼓動を早めて。
「ステラさん?」
呑み込まれてしまったんだ、少し癖のある文字の並びを見た瞬間。
真正面から素直に向き合って綴られた言葉の数々が、仮面の裏の私を揺らがした。
「沙智……部屋にいる?」
「私に手紙を預けてえ、真っ赤になって出てったよお」
ソフィーの言葉を聞いた私は自然に走り出していた。
その後ろ姿をソフィーが少し羨ましそうに見ていたのは知る由もない。
§§§
羨ましいって思った。
拙い文章でも、書き間違えがあっても、誰かの言葉がこんなにも心を揺さぶることがあるんだ。真っ暗な夜に眠りについた向日葵が、太陽の明るさに目を覚まして伸びするように、衝動が心から体へ広がっていく。
あなたにどうしても会いたい。
私も、仮面で抑え込まずに素直に本当の気持ちを叫びたい。
海の底から、腹の底から、夜の底から、夢を。
「……ぁ」
病院の屋上から川沿いに彼の背中を見つけた時、ふと思った。
いなくなった私を探して追いかけてくれた時、あなたも今の私と同じような気持ちだったのかな?
「――会いたい」
§§§
病院の裏手の川沿いにある、一際目立つ巨木の前にあなたはいた。
夏の少し蒸し暑い風に、肌色のシャツの裾が翼を広げて飛び立とうとする。それでも、野草が生い茂る川岸からあなたの足は離れなかったね。ずっしりとした木の幹でも青々と茂る木の葉でもなく、手前に立てられたその木の小さなネームプレートをあなたは物静かに見てたんだ。
「沙智……っ」
勢いのあまり名前を呼んだけれど、次の声が出てこない。
手紙を読んだ時に感じた熱が、魔法瓶に注いだみたいに一度も冷めることなく胸の中で生きている。湧きあがった感情と脳の処理に齟齬があって、どうしても言葉が生まれないのが歯がゆかった。
頬を染めて私が立ち竦んでいることなんて目もくれないで、あなたは卑怯なことにネームプレートを凝視したままだ。顔色を窺いもせずにやっと発した声も、何だかぎこちなくて、あなたらしくない。
「この大きな木、春になったらとても綺麗な花をいっぱいに咲かせるんだって。新しい門出を祝福する桜のように」
よく考えれば、あなたも恥ずかしくなって逃げてきたんだったね。
お互いに落ち着くための時間が必要だって分かり、私たちは少し遠いくらいの距離を開けて、夏風に木の葉がざわつくのに静かに耳を傾けた。
優しい自然の音が奏でるハーモニー。
今日は、どっちから話しかけるのかな?
「…………」
「…………」
しばらく経つと、お互いの頬から赤みは消えていった。
でも、困ったことに私の浮かれた熱は消えなかったんだ。どんな言葉を伝えようか、冷静に脳が電子信号で相談しているというのに、真夏の密閉された部屋みたいに暑苦しくて。
あーあ、今日は私からか。
「で、そんな立派な大木に沙智はドライバーでイタズラでもしようとしてたのかな? さすがは自らを工具と自称するだけはあるね」
熱に溺れて支離滅裂なことを言うくらいなら揶揄ってみようと思ったのはご愛敬だ。私の微かに震えた声にあなたはドライバーを頭の上でぐるぐる回して、いつもみたいに声を荒げるんだ。
「俺がいつを名乗ったっ!? 頭かっ!? この頭のアホ毛のことかっ!?」
「ふふっ、いつ名乗ったんだろね?」
どうやら手紙の誤字には気づいてないみたいだ。
申し訳ないけど、慌てふためくあなたを見ていると私も随分気が楽になったよ。
何ら変わってない。
勇者になっても、魔王を倒しても、あなたはどこまで煮詰めても沙智のままなんだね。ちょっぴり頼りなくて、小動物みたいに落ち着きがなくて、自分に正直で……。
「ねえ、沙智」
飾らなくてもいいんだと思った。
あなたがくれた手紙みたいに、まっすぐにこの熱を伝えよう。
ちゃんと伝わるように、一番言いたいことを、素直に。
「私の方こそ、友達になってくれませんか?」
蒸し暑い風が冬の凍える風のように冷たく感じた。
口にしてしまえば、恥ずかしかったこの言葉もむしろ清々しく、頭の中で色々と考えていた長ったらしい感謝や謝罪よりもずっとしっくりくる。
僅かに持ち上げた掌が重かった。
どんな言葉も見逃したくないから瞬きはしない。
それなのに……。
「お、おう」
明後日の方を向いて、そんな締まらない返答で済まされてしまった。
まあ、あなたらしいけどね。
これでも緊張して、崖から飛び降りる心境でお願いをしたんだよ。
がっくりと肩の力が抜け、落胆を示す言葉を私は止められなかった。
「はぁー。私がすごく緊張して追いかけてきたってのに、何その返事……」
「気にするな」
「するよ」
私がお返しに意地悪すると、あなた子供みたいに耳を塞いで聞こえないふりをする。だったらと思って熱い視線を送ると、あなたはたじたじとした態度で挙動不審に周囲を見渡す。その様子がまた面白くて私は笑いを堪えきれなかった。
仕方ない、このくらいにしてやるか。
別に今日はあなたを困らせたいわけじゃないんだ。
普段のペースを掴めないからって、あんまり揶揄うと可哀そうだもんね。
「じゃあ例えばそうだな……この木」
「え?」
急に何だろう?
あなたは目の前の大木を指差して、和やかに微笑んだ。
「来年、この木に鮮やかな桃色の花がポンポンみたいに咲き誇る日には、ステラが一番の笑顔で花見できるように友達として頑張ってみるよ」
せっかく、収まりかけてたのに。
熱は再び蘇り、胸の中で信じられないほどドキドキと暴れ回っている。洒落たことを言えたな、なんて胸を張るあなたの独り言は聞こえない。
ダメだ。
これを夢にしてはいけない。
あなたはいつか元の世界に帰るんだ。
だから、この願いだけは何としてでも隠さないと……。
「さ、沙智って意外にロマンチストだよね?」
もう揶揄うのはやめようと思ったばかりなのに、自然とまた舌が回っていた。すぐに別の話題に切り替えて、この生じた気持ちを誤魔化したかったんだ。でもそんな思いとは裏腹に、心の日記の罫線の上に、そっと鉛筆が添えられる。
「それとも……厨二的な発言が目立つって言った方がいい?」
私が自分の感情のざわめきに動揺しているなんてあなたは微塵にも気づかないよね。頭についたアホ毛をぴょこんと跳ねさせて、あなたは汗一杯にまた声を荒げるんだもん。
「う、うるさいっ! ステラだって『ウインドカッター』とか叫んで恥ずかしくないの!? 恥ずかしくないの!?」
「ま、魔法は詠唱しなきゃだから仕方ないじゃんっ! あ、逃げるなっ!」
河原沿いを全速力で駆け抜けていくあなたの背中。
私は必死に追いかけた。
こんなバカ騒ぎが本当に楽しくて、生まれた願いに蓋をしようと揶揄ったのが完全に逆効果だったよ。もう、鉛筆は心の日記に句点まで綴ってしまった。
「さあロブ島目指して出発だ!」
「ごーまーかーすーなっ!」
私たちが走っていくのを見守る巨木。
ネームプレートには『約束の木』。
昔、二人の少年少女が川沿いに苗木を植えて誓い合ったらしい。
この苗木がいつか大きく育って立派な花を咲かせた時に、胸を張って笑えるようにお互い夢を叶えよう――その十数年後、二人は誓い通り、鮮やかに咲き誇る木の下で思い出話に浸ったそうだ。
だからこの木は、願いを叶えると言われている。
あなたがこの話を知っていたとは思えないんだけどね。
「沙智ってばぁ!」
私たちは振り返らずに走り続けた。
夏はそろそろ終わるけど、花開く春はまだ遠い。
『あなたと一緒に来年、この花を見に行きたい』
あーあ、素直になろうって決めたのに、また嘘をつかなくちゃ。
新しく生まれたこの夢を、もう私は抑えられないんだ。
§§§
『拝復、ステラ様。
まずはステラへの数々の酷い態度を重ねてお詫びします。
本当は俺もステラやトオルと過ごす日々が楽しかったんです。日記は苦手だから書けないけど。今ではもっと素直になって自分の思いを伝えられたらって思っています。だから、また後悔しないために今の俺の思いを綴りました。
サクが教えてくれたんです。
走って、走って、いつかに何かになれと。
この世界に来た意味を何か見つけろと。
今回の一件で一つ、その意味が見つかりました。
いつか、ステラが仮面を被る必要がなくなって、本当の笑顔になれたらなって思います。あの夜に見せてくれた見せかけの笑顔なんかじゃなくて、一番の笑顔に。
そのために少しだけ頑張りたいんです。
だから、友達になってくれませんか?
工具、沙智』
【約束の木】
少年は称号のせいで夢を叶えられません。少女は病気のせいで夢を叶えられません。でも二人は決意します。諦めずに頑張って夢を叶え、いつかこの苗木が立派な花を咲かせられるようになったらまた会おうって。夢を叶える、約束の木――次はどんな願いを咲かせるのでしょうね。(演劇『旅する約束』より)
※加筆・修正しました。
2020年7月24日 一部キャラの口調変更
※2018年9月23日筆
これにて第二章終わりです。
いやぁ、思いのほか長かった。当初の予定20話ほどだったんですけどね。
第三章の構成もすでに細かいところまで詰めてはいるんですが…もしかしたらもっと長くなるかも…。
ソフィーの次回出演は第五章か第六章あたりになるのかな…?閑話などで登場させるかもしれません。
さて、今後の予定ですが、第一章の時と同じく閑話、キャラクター紹介に加え、第二章の後日譚的なものも書こうと思っています。また、第三章が始まるまでの間に誤字脱字の修正や一部改稿などを行うつもりです。詳しくは活動報告をご覧ください。それでは引き続きよろしくお願いします。
評価やブクマの方をしていただけると大変励みになります。また、感想や質問もお待ちしておりますのでぜひお願いします。
「七瀬桜雲2@小説家になろう」でTwitterもしておりますのでよろしくお願いします。




