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大麻のデマを考える 大麻の本当の真実(第一弾)  作者: ストップ大麻デマ!ボランティア
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ねぇねぇ大麻はアルコールより安全なの?

推進派の主張として、大麻はアルコールやタバコより安全で、アルコールやタバコを認めているのになぜ大麻だけ懲役7年なのか?という主張がある。この質問はとても良く使われる。


小学生のような単純な質問だと思う。しかし、ぶっちゃけると「〇〇は〇〇より安全なの?」という、この手の質問は、薬物の安全性の専門家も規制についての法学者さんも規制派の面々はみんな反応に困るだろう。それは、後述するが質問がおかしいからだ。では、なぜそういう反応になるか説明していこう。


まず、別々の作用、いろいろな種類の有害性があるものをそもそも比較するのは容易ではない。有害性はいろいろな要素があり、一面だけを切り取った単純比較で評価はできない。使われ方やどれくらい依存になるかも全く違うし、起こる有害な作用も違う。ニコチンはカンナビノイド受容体に作用しないし、アルコールは喫煙されないし、体内に残る時間も違う。致死量を根拠に毒性を語る大麻推進派も多いが、それは有害性の一面に過ぎず、大麻は致死量を根拠に規制されているわけではないから致死量のみの比較は的外れになってしまう。


また、毒性のみの情報で、あっちは規制されていてこっちは規制されていないなどと比較するのはおかしい。その薬物を取り囲む社会状況も規制の歴史的経緯も全く違う。日本ではアルコールやタバコと比べて大麻の使用は極めて稀(カナダやアメリカでは必ずしもそうでない)だ。逆にオランダなんかはヘロインの輸出国だった経緯もあり寛容だし、イスラム系国家ではアルコールは禁止の国も多い。そのような文化的背景や国民の意識を背景に、規制が無意味か意味を持つか、つまり国の取り締まりがどれだけ効力を持つかも違ってくる。また、当然乱用が国民の大半まで進んだ国とほとんど乱用が進んでいない国では、規制は変わってくるだろう。


大麻とアルコールのように違いが大きいものは比較することができないし無意味だ。


それでも大麻推進派の方々には、比較したい人も多いかもしれない。では逆に問おう、アルコールと大麻を総合的にかつ客観的に比較できる評価方法はあるのか?確立された評価方法があれば良いが、残念ながら、まだそういったものは確立できていない。無理矢理比較しても誤った結論が出てくるだけだ。


依存性のあるような薬物の規制は、それぞれの薬物で社会への有害性と有用性を比較して考えるべきだ。あの薬が(取り締まりきれなくて)容認されているから、こっちも認めるというのは全くおかしい。規制のルールは、比較して決めるべき話でなくて、アルコールが害を小さくするにはどうするか、大麻の害を小さくするにはどうするかというそれぞれの議論で決めていくべきだ。


とはいえ、世の中には無理矢理比較した研究も存在し、下記の論文がイギリスの有名な医学雑誌のランセットに発表されている。これは薬物の推進派がよく引用する文献だ。

Development of a rational scale to assess the harm of drugs of potential misuse.

Nutt D, et al. Lancet. 2007

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/17382831/


この論文は、ざっくり言うと、専門家を呼んで、資料をもとに議論をしていくつかの評価項目についてアンケートを書かせて、それぞれの項目の点数を集計し、薬物の有害性を数値化して比較使用という論文だ。アルコールが有害性のランキング一位で、大麻はタバコよりも低い有害性にランキングされている。そして驚くべきことにLSDはその大麻より低いところにランキングされている(笑)


この論文の問題点は、いくつもあって「この研究だけでへぇっ!アルコールやタバコより大麻が安全なんだっ」と考えてはいけない。

・乱用される薬物の有害性をスコア化する手法は完全に確立していないので正しい評価方法か疑問がある。

・評価項目が単純化されすぎており、有害性が正しく反映されているか疑問がある。LSDの害は幻覚と精神や認知機能によるものなので、単純な毒性を点数に加えればその分低く評価される。

・専門家へ渡された議論の的となる資料、専門家の招集基準など、評価の過程について不透明で適切な評価がなされたかは疑問がある。

・スコアを集計した後の重み付けなどの統計の処理手法が本当に適切かは鵜呑みにできない。

・どのくらいの使用量を考慮した推定、評価なのかわからない。ウィスキーとビールでは危険度も違うし、スカンクと医療用製剤では危険度は違う。平均摂取量を使うにしてもイギリス国内のデータと日本のデータでは違ってくるだろう。


要するに、とても無理なことをやろうとしているのだ。使用される用量がわかっていて、同じように使われるようなものなら比較するのもわかる。例えば二種類の降圧剤の安全性を比較したり、有効性を比較する研究はよくある。しかし、糖尿病薬と抗生物質のように使っている患者の集団が全く違うものの安全性を比較するのは難しい。大麻やアルコールのように、密造(品質にばらつきがある)や乱用(使用量にばらつきがある)されるものはさらに比較は難しい。タバコや大麻のように長期使用されるものはさらにさらに比較は難しくなる(追跡して調査しているうちに試験参加やーめたという人も多いから)。


そもそも、読者のみんなは意外に思われるかも知れないが、アルコールやタバコは薬物としては安全な薬物ではない。だからこそ、禁止の歴史(そして失敗した歴史)があり、タバコの箱には注意書きを書くことが義務つけられているし、飲酒運転は特別に取り締まられる。合法化されているものは、安全性を過小に見積もられやすい。果たして、そのような薬物と比較して、「ほら、アルコールってみんな危なくない印象だけど(実は危ないことは内緒)、それと比べて大麻もそんなに悪くないよね」というように説明することは正当な議論だろうか。まず、アルコールやタバコについての先入観を払拭した上で説明しないと、大麻について誤った印象を与えてしまうだろう。


つまり、このような無理な比較で規制について語るのは印象操作だとしか思えない。


大麻については大麻についての有害性を吟味して、そのリスクを最大限に小さくするように規制のルールを考える。これが本来やるべき議論なのだ。



では、最初の質問に戻ろう。大麻はアルコールより安全か?


結論: 質問がおかしい。こんなの印象操作だ!






評価もつけてくれる方もいてありがとうございます。

また、思った以上に読んでくださる方がいて驚いています。


誤字脱字等もあり、まだまだ文章も推敲できるところもありますが、まず全体を通して全て投稿し終えてから、校正、さらに感想欄を設けて内容についてもご意見を頂こうと思っています。


この作品は、正しい大麻の情報を伝えたいという想いだけで書いています。あれ?この作者大丈夫?と思うところもあると思いますが、お付き合いいただけたら幸いです。


最初のページに設置した参考資料のページに各国の政府機関を中心に大麻の情報についてのページのアドレスを載せています。「お前の書いていること嘘やろ〜」と覗いてみて頂けたら嬉しいです。英語の物が多いですが、グーグル翻訳でも雰囲気はわかると思いますので是非。

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