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第一試験

書いてたら長くなっちゃった……どこかに書いたと思いますが一応補足を、入学式は毎年人の月に行われてます。次回の投稿は水曜日12時です。

 

 

 

 「う、ううん……」

 

 ベットの上で体を丸めて眠っているディーノだったが部屋の外から聴こえてくる物音に起こされた。

 

 目はつむったままだが頭は起きているらしく体をもぞもぞと動かす。

 

 (あー朝かなぁ 起きなきゃなぁ……)

 

 視界は暗く、外の様子は確認できないが物音の多さからほかの客が起きたのだろうとあたりをつけたディーノ。

 

 ガタン!!

 

 未だに体を動かせなかったがほかの音より一際大きい音が聞こえ、その音に体がびくんと反応してしまう。

 

 それによってまずかに残っていた眠気は吹き飛び、ディーノは体をベットから話した。

 

 (あー よく寝た!)

 

 体を伸ばし、一回深呼吸をするとディーノは自分の服を見た。

 

 (もう結構来たからそろそろ着替えないとな)

 

 馬車の移動中では毎日着替えるわけにも行かず、数日間同じ服を着る羽目になっていたが宿に泊まっている今は服を着替えても支障は出ない。

 

 ディーノは部屋に入った時に無造作に置いたままにしたリュックの中から着替えを取りだした。

 

 緑の半袖シャツに黒の長ズボン、赤の上着を羽織る。

 

 自らの茶髪を手で梳く、それだけで寝癖はなくなり、普段のディーノとなる。

 

 杖を持つと魔法を使い少しだけ水を出すとそれで顔を濡らし、自分のタオルで拭く。

 

 これで完全に起きたディーノだがまだ部屋を出ずにやらなければならないことを始める。

 

 衣装棚を開き、どういうふうになっているのかを確認するとリュックの中から衣服を取り出しかけていく。

 

 ディーノはシルヴィアの家を出るときにリュックいっぱいにものを詰めたがその中身の大部分は衣服が占めていた。

 

 なぜ衣服が一番多いかというとシルヴィアからお金をもらっていたこと、自分の力なら狩りぐらいできるという自信が大きな要因だった。

 

 衣服をすべて治すとディーノは杖を持ち、カードを確認すると部屋を出た。

 

 この世界の宿は基本的に部屋ごとに鍵はついていない、高級な宿ともなると付いているところもあるが付けないのが普通だ。

 

 部屋に誰もいない時に盗みなどは大丈夫なのか?という疑問があるだろう。

 

 それに関してだが高層建築物が少ないこの世界には何百人も泊まれるような大きい宿はめったにない。

 

 部屋数は10程度がメジャーで部屋に泊まる客は全員ギルドカードの提出が義務付けられているため、なにかやろうものならすぐに騎士団が出向く。

 

 さらにその場で逮捕できなくても、犯罪を犯したものは指名手配される。

 

 主要都市ではギルドカードの提出によってすべての許可が下りるこの世界ではもはや逃げ場はないといっても過言ではない。

 

 なら田舎なら逃げれるのでは?と思うかもしれないが田舎にも騎士団は存在する。

 

 指名手配では顔の特徴や背丈など身体的特徴も騎士団全てに伝達されている。

 

 そのため田舎に駐在する騎士団は村人全ての顔を把握しており、外から来た新参者は目立ってしまいすぐにバレる。

 

 こういったことからこの世界での犯罪検挙率は非常に高くなっている。

 

 ん?100%じゃないのかって?中にはそんな包囲網からも逃げ出せるものがいるというのもまた事実なのだ。

 

 なぜ逃げれるのか?どうして見つからないのか?それはまだ多くの人間が疑問に思っていることだが解決できていない。

 

 まぁともかく、こういったことから宿には鍵をつけない、というか世界全土で治安がいいため犯罪に対する警戒心が薄いのだ。

 

 ディーノが食堂の方に向かって歩き出すと既にほかの部屋の客は宿から出て行くところだった。

 

 重そうな剣や鎧を来た人たちが次々と外に出ていく。

 

 その光景をちらちら見ながら食堂へと付いた。

 

 いくつものテーブルと椅子が並び、奥にはカウンターの席がある。

 

 カウンターの皿に置くには厨房が見え、そこにはガタイのいいライオンのたてがみを持った人の後ろ姿が見える。

 

 カウンターに座ったディーノだが朝食はどうすればいいのだろう?注文すればいいのかな?と悩んでいると厨房にいる男がこちらを向いた。

 

 「ん? おう、朝飯かい?」

 

 「あ、はい お願いします」

 

 「おう ちょっと待ってろ」

 

 そう言うと男はトレーにあらかじめ用意していたパンなどをならべ、俺の前に出した。

 

 「今日はパンに卵、サラダに燻製肉とスープだ 食べ終わったらまた呼んでくれ」

 

 トレー置くと男は先ほどの作業、夜の仕込みだろうか?に戻る。

 

 ディーノは出された料理をなにか物足りなさを感じながらも残さずに食べ終えると男を呼んだ。

 

 「あのー すいません」

 

 「はいよ! お、食い終わったか じゃあ下げさせてもらうぜっとその前に」

 

 トレーを持って奥に行こうとした男だがこちらを向きなおした。

 

 「お前さんがディーノ……つったっけな?だよな?」

 

 「え、あ、そうです」

 

 「カミさんに紹介されたかもしれないが俺がレガーレだ よろしくな」

 

 「ディーノです お世話になります」

 

 ディーノは自分の立場を思い出し男、レガーレに挨拶をする。

 

 「おう お前さんには夜、手伝ってもらうことになるからな なるだけ時間開けてくれよ」

 

 ガハハと効果音がつきそうな顔で肩を叩かれたディーノは肉食獣の前にいるウサギのような心境になったがなんとか言葉を返した。

 

 「え、ええ 目一杯手伝いやらせていただきますよ」

 

 答えに満足したのかレガーレは奥の方へといった。

 

 ディーノはそれ姿を見届けると一旦、宿受付のほうに向かった。

 

 そこには昨日の夜と変わらない様子でマードレさんがいた。

 

 「マードレさん」

 

 ディーノが声をかけるとマードレは顔を上げた。

 

 「あら ディーノくん どうしたの?」

 

 「いえ 今から出かけるのでそれを伝えに」

 

 「わかったわ 帰りはどれくらいになるかしら?」

 

 「学園に手続きに行くんで時間はいつになるかわかんないですね」

 

 「そう じゃあ気をつけてね」

 

 「はい じゃあ行ってきます」

 

 ディーノは軽く頭を下げてミャゴーレを出た。

 

 外に出て宿を見てみると改めてこの外観は異様だなと思ったがディーノは足を進めることにした。

 

 自分と同じように宿場町に止まっている多くの人が動き出す朝の時間だが今は少し落ち着いているようだ。

 

 ストレスを感じることなく北にある学園へと向かっていく。

 

 宿場町を抜けるとそこには人の動きを歩いているだけでは感じづらい住宅街へと付いた。

 

 外を歩いている人数は少ないが家の中からは生活音が聴こえてくる。

 

 しばらく歩き続けるとあたりの家より頭一歩抜けた建物が見える。

 

 城よりは大きくないが、明らかに周りの家よりは大きく、鉄でできた門が構えている。

 

 そこの前に行くと二人の男性が喋りながら並んで立っている。

 

 ディーノはどうしたものかと思ったが話しかけることにした。

 

 「あのーすいません」

 

 「どうした? 坊主? 今の期間は休校日だぞ」

 

 「いえ 入学希望者……なんですけど」

 

 「ああ入学希望者か もうそんな時期だったな にしても早すぎじゃないか? まだ入学時期まで1月以上あるぞ? それに一人か?」

 

 「一人……ですけど なにか都合悪いんですか?」

 

 ディーノは一人のなにがいけないんだろうかと疑問に思い聞いてみる。

 

 「珍しいなと思っただけだよ 受付はここをはいって右のところだ 行きな」

 

 聞いてきた人とは別の人が門の一部を開ける、ディーノは中には入り言われたとおり右に向かうと小さな建物が見えた。

 

 そこに向かうと暇そうに何人かの女性が座っていた。

 

 ディーノは先ほどを同じように話しかけた。

 

 「入学希望者ね じゃあカードとこれに記入をお願いできる?」

 

 女性はそう言って用紙を差し出しディーノは記入をしようとしたが用紙をよく見て書くのをやめた。

 

 「あのーこれ普通入学ってあるんですけど 俺、特待生で入学したいんです これに書いて大丈夫なんですか?」

 

 ディーノがそう告げると今まで暇そうにしていた女性全員がこちらを向いた。

 

 いきなり全員に視線を向けたれたディーノは驚いたがそれ以上に受付の人たちが驚いていた。

 

 「しょ、少々お待ちください!」

 

 そう言って自分への応対をしていた女性は奥の方へと向かった。

 

 ディーノは待っている間にチラチラとこちらを見て何かを話している女性たちに鬱陶しさを感じて待っていると奥から先程の女性とひとりの男性が出てきた。

 

 「君が特待生希望者か?」

 

 いつものディーノならここでどもりながら答えるところだったが今は苛立ちもあり少し強気に答えた。

 

 「そうですけど」

 

 「俺について来い」

 

 そう言うと男性は横の扉から外に出て俺を学園のさらに奥の方へと連れて行った。

 

 たどり着いた場所は周りを石段で囲まれた闘技場とも言えるような場所だった。

 

 置くにはかかしのようなものが数体置かれているだけでほかには何もない。

 

 男は立ち止まりこちらを向いた。

 

 「君は魔法科か?それとも武器科希望か?」

 

 「魔法科です」

 

 ディーノが即答すると男性は近くにより説明を始めた。

 

 「ではこれから第一試験を始める」

 

 「第一試験ですか?」

 

 「そうだ 特待生になるには二つの試験を受けてもらう いいな」 

 

 「大丈夫です」

 

 「では第一試験 君の出せる一番威力の高い魔法を披露してみろ 目標は奥にある人型だ」

 

 そう言われたディーノは数秒考えを巡らせて魔法を放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿ペースですが水曜日と土日という形に落ち着きそうです。来週試しでやってみて決めたいと思います。

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