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次 後編

次回は水曜日12時投稿です。

 

 

 

 アルマちゃんと遊具の点検をした翌日、王都に向かう承認たちが村についた。

 

 俺はいの一番にその人たちのもとに行き、その隊商が王都に行くときに自分も同行できないかと言ったら、幾ばくかのお金を要求されたが付いてきてもいいと言ってくれた。

 

 そしてその日の午後、村の大人たちへの公園のお披露目が行われた。

 

 俺は遊具の遊び方や目的、危険性のある部分などを説明していった。

 

 滑り台やタイヤ飛びなど危険性の少ないの遊具に対してはかなりの高評価だったが回旋塔とうんてい、登り棒に関しては落ちたらどうするんだという意見が出た。

 

 もちろん俺はその対策はしてあって登り棒、うんていに関しては高さをそこまで設けず、もし落ちたとしても大丈夫なように下の地面は周りより若干柔らかくしてある。

 

 回旋塔に関しては、回る速度が速くなりすぎないようにストッパーをかけてある。

 

 残念ながら事故を全て防げるような設計を俺は考えることができなかったが、これぐらいはできると考え実行した。

 

 これらのことを聞き、先程まで意見を言ってた人たちも安心したようだった。

 

 そして少しの時間大人たちで話し合いが行われ、公園の子供たちや村のみんなへの開放が決定された。

 

 ちなみにその時の会話だが…

 

 「ディーノくん、よくぞこの公園を作ってくれた 感謝するじょ」

 

 「いえ、自分も魔法の練習になりましたし、子供たちに何か作ってあげたかったですからいいですよ村長」

 

 「いやいや、謙遜することはないぞ そうじゃ 何か欲しいものはないか? 商人たちが来たことじゃしいろいろ買えるじょ」

 

 「欲しいもの……ですか? んー、特段欲しいものとかないですからいいですよ」

 

 「そうか……無欲じゃの〜何か言ってくれれば用意するのじゃが……そうじゃ! 現金ならどうじゃ? 商人達と同行するとき金銭要求をされたみたいじゃがあるのか?」

 

 「いらないですし大丈夫ですよ ここに来る前にいたところで一緒に住んでた人に支度金として少なくはないお金を貰ってますから それに何かが欲しくてやったわけじゃないですから何もいりませんよ」

 

 「なら、公園の名前をディーノ公園とするかの?」

 

 「やめてください」

 

 「ほっほ冗談じゃよ そんな怖い顔で睨みなさんな(こっそりと広めようかの)」

 

 なんてことがあった。

 

 全く、あと少しで自分の名前がついた公園ができてしまうところだった。

 

 商人の人たちがこの村にとどまるのはあと3日ほどらしい。

 

 俺はその間、どう過ごすかと考えていたが村長から大人向けの遊びもないかのと言われたので今は簡単なボードゲーム作りをしているところだ。

 

 真っ先に思いついたのがリバーシだった。

 

 大人向けで作りやすく、ルールもそこまで難しくはない、最適なものだった。

 

 リバーシを作るのには一日もかからず直ぐに次のものを考えることにした。

 

 トランプや囲碁といったものを思いついたが囲碁はルールが自分がわからず、トランプは作るのが難しい。

 

 そこでサイコロを作り、双六を作ることにした。

 

 サイコロを正確に作るのは難しかったが、なかなかのものができたと思っている。

 

 マップは何マス進むや戻る、スタート地点へ行くなどの簡単なものだけにした。

 

 一応、それ以外のマス目の案や罰ゲーム的なものがあるマップなど作り方だけ作っておき、あとは村の人たちで作ってもらうことにした。

 

 サイコロは多めに作っておき、どんな新しい遊びが出ても足りるようにした。

 

 そして最後に原案と一つのボールだけしか作れなかったがサッカーを作った。

 

 ボールは動物の皮や布などで作った柔らかいものだ。

 

 風魔法で膨らませればと考えたがもし壊れた時に村の人でも治せるようにと考えた結果こうなった。

 

 ゴールに関しては俺が村を出たあとに設計図を見てここの人たちがつくるだろう。

 

 ルールはわかりやすいようにオフサイド、スローイン、などの自分の知っている限り必要なものだけにした。

 

 とまぁこんなものを作ったわけだがそれを村長に見せた時に偶然いた商人の一人にこれらのものを売ってくれないかと言われた。

 

 商人曰くこういった遊びの少ないこの世界でこれらを作って売ると億万長者も簡単だろうと言っていた。

 

 俺はどうしようかと悩んだ。

 

 俺は善人ではないのでただで売るという考えはできなかったし、こういうものを一人の商人に独占させてもいいのだろうかという疑問があった。

 

 そこで考えついたのが俺が一旦このパエーゼ村に作る権利を売り、パエーゼ村の人に交渉させるということだった。

 

 村長は俺の突然の提案に驚いた様子で俺に本当にいいのかと言いたげな表情を見せたが俺は笑顔をもって返した。

 

 そして、商人の人と話を詰めたのだが、この村以外で作った物は売らないこと、ほかの商人にもそれを徹底させること、もし別の村で造らせる場合はこの村に許可とお金を払うことや売上の何割かをこの村に出すことなどといった話をした。

 

 そしてこれがディスタルシアにおける娯楽革命の序章だったのだがそれはまた別の話だ。

 

 そして隊商が出発する日になり……

 

 「本当に行っちゃうの? お兄ちゃん?」

 

 アルマちゃんが今にも泣き出しそうな表情で俺を見る。

 

 「ああ 俺にはどうしても成し遂げたいものがあるんだ だから行くよ」

 

 俺はあやすように屈んでアルマちゃんの頭を撫でる。

 

 「寂しくなっちゃうわね たった2月ほどだったのになにかもっと長い時間一緒にいたみたいだったわ」

 

 「俺もですよアデーレさん 俺を泊めてくれた恩義はいつまでも忘れません」

 

 「それならこちらもだよ この村を救ってくれた 発展にも協力してもらった 返しきれないほどの物を私たちはもらったよ」

 

 「クリスさん……」

 

 遠くで俺を呼ぶ声がした、どうやらもう行かねばならないみたいだ。

 

 「じゃあ今までありがとうございました」

 

 アデーレさんとクリスさんは微笑んで頷いてくれた。

 

 俺はアデーレさんに直してもらったローブとリュック、来た時と同じ服装で馬車に向かおうとした。

 

 「お兄ちゃん! また会えるよね!」

 

 さっきまで俯いていたアルマちゃんが顔を上げて聞いてきた。

 

 一瞬驚いた俺だが笑顔で返事した。

 

 「ああ 必ず会えるさ 約束するよ そうだ」

 

 俺は最後にアルマちゃんに近づき手を握り小指だまっすぐ伸ばした右手を出した。

 

 「ほら アルマちゃんもこういうふうに手を出して」

 

 アルマちゃんはとまだったようだったが俺と同じように手を出した。

 

 「ゆ〜びき〜り げんま〜ん 嘘ついたら針千本の〜ます 指切った!」

 

 「お兄ちゃん これなぁに?」

 

 「俺が知ってる 約束の仕方の一つさ 嘘ついたら針千本も飲むことになっちゃんだよ」

 

 「うわぁ〜」

 

 「嫌でしょ? 俺だって嫌だからさ、約束を守るためにもう一回必ずこの村に来る これでいい?」

 

 「うん!」

 

 「よし! じゃぁ今度こそ行くよ」

 

 「お兄ちゃん! またね!」

 

 「ああ またね」

 

 俺は少し歩き、一度手を振るとまた歩き出した。

 

 俺はそれから2度と振り返ることはしなかった。

 

 また次会うためにも

 

 

 

 

 

 

 

学園編のくせに学園全く出ずに十数話経っちゃったよ この章いつ終わるんだ?

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