反撃
確認してたらシルヴィアの容姿を書いてなかった…… シルヴィアさんは長い金髪で体つきは痩せ身のモデル体型です。 後で加筆修正してきます。 次の投稿日は水曜日12時です。
森に入ってからどれくらい経ったろうか、始めた頃は日も登りかけぐらいだったのが今は一番高いところにいる。
俺は森の中でかくれんぼのように息を潜め、師匠を確認できるように位置を変えながら隠れている。
「どこにいるんだ~ 隠れても無駄だぞ~ 必ず見つけるからな~」
師匠はゆっくりと歩き俺を探している。
「くそっ! どうすれば師匠を止めれるんだよ…」
俺が魔法を使えるようになれば流石にやめてくれるだろうが未だに魔法のまの字程の気配すらしない。
`師匠を倒す´というか気絶させるというのが一番理想的だろう。
そうすれば、起きたあとに説得することもできるはずだ。
そのためにどうすればいいか、俺は師匠との座学の時間を思い出していた。
――――――――――――――――――――
「師匠、魔力を使い切ったらどうなるんですか?」
「なんだ、薮から棒に」
「いえ、少し気になったので」
「魔力を使い切ると程度にもよるが気を失うのが普通だな」
「程度にもよるってどういうことですか?」
「魔力の量は個人個人により決まっているのは前に話したな」
「はい」
「その量は並みの術者で一日に適正属性でエメインスケール一回もしくはグランスケール5回かソメスケール15回かディボスケール30回分のぐらいだと言われている。 これ以上の魔力を使ってしまうと丸一日気絶するわけだな。」
「へー、でもそれだと程度とか関係ないんじゃないんですか?」
「いや、これ以上の魔法を使うことはできる。 グランスケール4回分のあとに無理やりエメインスケール一回の魔法を使うことは可能なんだ。 しかしそうすると一週間近く意識不明、起きたあともしばらくは魔法が使えなくなるという症状が出る。」
「じゃあなんで自分の魔力の限界以上の魔法を使えるんですか?」
「これも未だに全ては解明されていないが、魔力回復が要因だと言われている。 使った魔力に対して魔力回復が間に合わないから気絶という方法で体を守っているんじゃないだろうか?」
「なるほどでも一日気絶ですむなら安いもんですか?」
「何馬鹿なこと言っているんだ。 魔法を使うやつは当然冒険者とかだろうに、そんな奴らが魔力を使用限界以上使う時ってのは強い相手が出た時だけだ。 そんなやつが出る中でひとりでも気絶して足でまといになってみろ、倒しきれなかったらパーティは崩壊、全滅だってありえる。 全く安くなんかないんだよ。 だから冒険者たちは自分の力量で無理と判断した時に軍に頼るんだ。」
「ああ、そうか。 気絶されたら運ぶのも辛いですからね。」
「そういうことだ。 だから私のような上位の魔法使いは自分の限界と相談して気絶しないようにうまく立ち回るんだ。」
「ちなみに師匠ってどれくらい魔法使えるんですか?」
「ん? まぁエメインスケール二回が限界だろうな。 私も世界で三本の指に入るとかの実力者ではないからな。」
「へ~」
――――――――――――――――――――
師匠を倒すんなら魔法を限界まで使わせるしかない。
幸いにも半分以上は使わせているはずだ。
あとディボスケールなら30発程が限界だろう、師匠の適性がネックだが師匠のことだ苦手なものはないだろう。
「ちっ、余計な奴が出てきたか……」
師匠が何かに気づいたようだ、俺は気になって師匠の向いている方を見てみると視線の先にはベスティアが居た。
「さっきまでの魔法の乱発で呼び込んでしまったか、さっさと消すか」
師匠はそうつぶやくと少し魔力を杖に溜め込むような動作をしてから氷属性の魔法を放った。
師匠の魔法はベスティアを凍りづけにして氷のオブジェに変えてしまった。
魔法の余波で周辺の気温が下がっているのが感じれる。
しめた! さっきの魔法はどう見積もってもグランスケール以上はするだろう、だからあとは使えてディボスケール24発分だ。
だいぶ楽になった、あとはどうやって師匠に魔法を使わせれるかだ。
「そろそろかくれんぼも飽きたな! あぶりださせてもらうぞ! お前のことだどうせ近くにいるだろうからな!」
師匠はそう言うとさきほどベスティアにはなった時と同じように魔力を貯めた。
まずい! 周辺ごと凍らせる気か!
師匠は俺の予想外の手を打ってきた、風魔法のエアカッターで周辺の木を切ってきたのだ!
俺は伏せることでエアカッター自体はよけれたのだが自分が隠れてた木が自分の方に倒れてきた!
「くそっ!」
「そこにいたか あまり手間をかけさせるな」
師匠に位置がバレてしまった! しかし同時に魔力を使ってくれたから悪くはないはずだ!
エアカッター自体はソメスケール魔法だがさっきのは魔力を込めてグランスケールで放っているからあとは小18発分のはず!
「師匠! まだ俺は逃げ切りますよ! 生きたいんでね!」
「ふ、強がりはよせ。 ギリギリなくせに去勢を貼るもんじゃないぞ。 すぐに楽にしてやる。」
俺は森から抜け出し湖のほうに向かった。
魔法を使わせるにはそっちのほうが都合がいいはずだ!
「ほらほら! 逃げるなよ! 苦しい時間が増えるだけだぞ!」
師匠は俺に言葉をかけながら同時に魔法を放ってくる。
あと15発!
「ちょこまか逃げる奴にはこっちのほうがいいか!」
先程までの魔法と打って変わり俺の逃げ道に土魔法で壁を作りルートを限定してからディボスケール魔法を放ってきた。
俺は伏せたり、壁を乗り越えて魔法を避ける。
あと12発!
「やるじゃないか、なら! 見えなかったら、どうする!」
師匠の言葉に反応してしまい後ろを見ると火や水の魔法は来ていなかった。
しかし俺はカンに任せて横っ飛びした。
ビュワ!
俺が先程まで居たところには見えない何かが通っていくのを感じた。
そこまでして俺は師匠はエアカッターを2発放ったのだと理解した。
よけられなかったら自分の体が3分割されていたかもしれないことに冷や汗を流すがいつまでも伏せているわけには行かない。
師匠はもう次の魔法を放っている。
「凄いじゃないか! だがいつまでも逃げててはどうしようもないぞ!」
「わかってますよ!」
あと7発!
そろそろ近づかないと魔力切れの時にすぐに反撃できない、俺は再び森の中に入る。
「また森に入るか! 今度は付き合ってやらんぞ!」
「くっそ!」
2回目は師匠も許してはくれないようだ木の影に隠れる直前に火の玉で俺の足を狙ってきた!
そのせいで足を若干火傷してしまった!
俺は今隠れている木の影から動けなくなってしまった。
これでは逃げることは困難になった、しかしあと6発で切れるはずだ。
「ふふ、ようやく終わりそうだな 足を負傷しただろ! 見えているぞ」
足はまだ動く、あと6発だが師匠は打ててあと5発分だろう、でなければ俺を殺したあとに自分も気絶してしまうからだ。
「ほうら観念しろ!」
師匠はまたエアカッターを放ち俺の隠れている木を切ってきた。
あと3発分!
俺は倒れてくる木を避けて師匠に姿を晒してしまう。
「さすがですね師匠……足も動きませんしもう諦めるしかありませんか?」
俺は手を挙げ、降伏のポーズを取って油断を誘う。
「ふ、じっとしてろ苦しまないように楽に殺してやるよ」
師匠は俺を火魔法で止めを刺そうとしている、魔力を込めているみたいだからグランスケールくらい…いや3発分全て注ぎ込んでいるようだ。
いまだ! 師匠は俺の足が動かないと思っているから魔法に集中しているはずだ! いまなら奇襲ができる!
俺は師匠に向かって走り出した!
「うおおおおおおおおおおお!」
「な! まだ動けたのか! だが!」
師匠は俺の動きの驚いたが俺に魔法を放ってくる。
師匠との位置が思ってたよりも離れていたため師匠に魔法を打たせてしまった!
だが!
「逆に俺も避けれるってことですよ!」
俺は横に転がって魔法を避けた!
「避けられただと!」
直ぐに立ち上がると師匠に向かって走り出した!
師匠まであと10歩ぐらいだ!
「くっ もう魔力が!」
そうだ! 師匠は反撃できないはずだ! あとは顔面を全力で殴るだけ!
「俺の勝ちですよ師匠!」
ガシャ!
俺の拳は師匠の顔面を`捉えられなかった´
「な、なんで! なんでまだ魔法が使えるんですか!」
俺は頭を残し氷漬けにされてしまった!
「最初の授業を忘れたか?」
「魔力……効率ですか?」
「3割正解だ お前は私の限界魔法量を計算して行動してたみたいだが魔力は回復するものだぞ? お前が森に入ったのに乗ったのは私も魔力を回復するためさ」
「くっ だから2回目の時は入れなかったんですか!」
「そうだ お前が計算して私の魔力が少なくなっているのはわかっているだろうと思ったからな 近づいてもらうためにも少々ペース配分を無理して放ったんだ」
「でも、いくら魔力効率をよくしたってこれだけの氷魔法は使えないはずです! 師匠の限界はエメインスケール2回程度のはずだ!」
「それが最後のミスリードだ 回数自体は間違いじゃない`氷魔法を除けばな´」
「どういう…ことですか…?」
「私は氷魔法の適性が尋常じゃなくてなほとんど魔力を使わずにそれこそ`ディボスケール程度の魔力でグランスケール´にできるのさ」
「`ディボスケール程度の魔力でグランスケール魔法´って……」
「気づいたか? ベスティアに使った時の魔法をお前は勝手にグランスケール魔法スケールの魔力を使った勘定にしていたが実際にはもっと少なかったのさ」
「あの時から……罠を貼っていたんですか……」
くそっ 全身を…凍りづけにされているから…体温が下がって…意識が…
「そういうことだ さて もう話すこともないな」
師匠はまた魔力を込め始めている。
俺にはもう文字どうり手も足も出ない
ここで…死んじゃうのか…?
何もできずに?
何もなせずに?
頭の中には走馬灯のようにディーノとしての記憶がよみがえってくる。
もう師匠は魔法を放つ直前だ。
俺が最後に見えたのは俺に失望した両親の顔だった。
「まだ死ねない!」
両親の顔が見えたとき俺の体に`異物´が感じれた。
「俺は! まだ! 死ねない! 聞きたいことも! 確かめたいことも! まだ残ってるんだ!」
「これは……!」
体の氷が異物のせいか溶けてきた。
急激に頭に血が通ってくる。
意識がハッキリしてくる!
俺は`異物´を頭に、腕に流していく!
「俺は! 死ねないんだーーーーー!」
俺はこの時初めて魔法を放った!
俺の手から出た人より大きなサイズの火球は師匠の包んだ!
その光景を見ると俺は意識が遠くなっていった
「ふ、使えるじゃないか……馬鹿弟子め」
最近忙しい……ストック貯める暇すらねぇ




