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森の中

タイトル変更が現実味を帯びてきました。



一面に見えるのは青々とした葉の多い大木の幹、下には雑草が鬱蒼と生い茂っていた。


辺は暗く、葉の間から入ってくる僅かな太陽の光で自分の周り、20mほどしか確認できない。


木々の奥は暗くその先に何があるのかわからない。


俺は、森の中にいる。


その事実を飲み込むことができないでいた。


自身がどうなっているのか分からず俺は両親を呼んだ。


「おとーさーん、おかーさーん」


俺は俺が出来る限りの大声で両親を呼んでいるが帰ってくるのは木々に声が反射してこだまの様に聞こえる自身の声だけだった。


そこで初めて、俺は恐怖を覚えた。


怖くなって訳も分からず前へと駆けた。


自分がどうなっているのか、周りには誰もいないのか、大きな道はないのか、走りながら考えるが誰も答えてくれない。


突然知らないところにいる。


それはこの世界に来た時に経験したがそれとは比べ物にならないほど俺は怖かった。


前は自分がいたのが部屋だったし、すぐ両親に、家族に出会えた。

しかし今は周りに誰もいない。


見知ったものがない。


明るくもない。


それは経験したことのない恐怖だった。


走り出してどれくらい経ったろうか景色は一向に変わらず俺は足を止めた。

息を切らし、座り込んだ。


俺はいくらか休んだあとまた歩き始めた。


「どこなんだよ!ここは!」


「どうなってんだよ!ちっくしょー!」


俺は独り言を言いながら歩いた。


そうでもしなければ気が狂ってしまいそうだったからだ。


周りの景色は変わらない、動物の気配もない、水の音も、風もなく自分ひとりしかいない。


そんな恐怖から逃れるにはしゃべり続けることしかできなかった。




――――――――――――――――――――




あれから俺はまだ歩き続けていた。


太陽の光はもうすぐ夕暮れなのか沈もうとしていた。


それによって一層、辺は暗くなり歩くのも困難になってきた。


自身の疲労や一向に変わらない状況に俺は独り言すら喋れなくなっていた。


精神は病み、ただ黙々と歩くだけの機械になったようだった。


そうしながら歩いているともう日は沈み、完全に暗くなった。


もう歩くのは危険だと判断し俺はちょうど人一人が入れるような大木と地面の間の空間に座った。


暗くなると時おり風が吹いているのか葉っぱのザアザアという音に怯えていた。


頭ではただ木が揺れているだけだと判断できるがそれでも恐怖を抑えることができなかった。


ガタガタと震えながら俺は朝日が来るのを待った。




――――――――――――――――――――




朝日が登ってきた。


光が差し込み辺りが見えるようになった。


俺は夜の間、眠ることができなかった。


目を閉じても、閉じなくても暗闇は変わらないのに目を閉じることができなかった。


眠気は当然あったが眠気よりも目を閉じる恐怖の方が強かったのだ。


俺はまた歩き始めた。


この状況を変えるにはただ歩くことしかできないのだ。




――――――――――――――――――――





微妙に長くなったので分けました。ですので次は今日の昼の12時に投稿します。

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