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キャメルの活躍

今まで読んでくださった方にもこれから読んでくださる方にももっと楽しんでいただけるよう、1話から8話改変しました。(4月12日)

面白いと思っていただけるようこれからも投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

「「キャメル!」」

次の日2人はキャメルの元を訪れていた。

「お2人とも僕は授業中ですよ。」

キャメルはそう言うが口元は笑っている。姉たち2人が来てくれたことを内心は歓迎しているのだ。


「「こんにちはオギー先生。」」

「こんにちは。」

急に現れた2人にも丁寧にオギー先生は対応する。


「で、どうしたのですか?」

キャメルは姉たちに尋ねる。

「ちょっとわかったことを一緒に聞いて欲しいのよ。」

そうしてアリーとフローラは今までの調査で分かったことをキャメルとそしてオギー先生にも話す。


「それは何ともくそ野郎ですね。」

キャメルは話を聞き終わるとそう漏らした。

「そうでしょ。」

フローラもそれに同調する。


「僕もまさか噂にそんな真実があったとは知らなかったよ。」

静かに話を聞いていたオギー先生は、教師として何もしてこなかったのが申し訳ないと謝罪する。


「いえ、オギー先生が噂を僕に教えてくれたおかげで今回の事態に気づけたのですから。」

キャメルはフォローを入れる。

「しかし、そんな噂を1教え子の君に教えてしまったのも悪かったと思っているんだよ。」

オギー先生は反省しつくす。教え子の家の事情に介入し、感情で動きすぎたと。


「そんなそんな。謝らないでください。」

アリーはうなだれるオギー先生に頭をあげるように言う。キャメルは、そんなオギー先生の様子をふむと見る。


「オギー先生、謝罪はいりません。その代わり僕の今思いついた作戦に協力してくれませんか?」


次の日学園の放課後。キャメル、フローラ、アリーの3人は高等部の教室がある階へと足を踏み入れていた。まだ明るい時間帯だが、放課後ということもあり人はまばらだ。


今日はオギー先生の手引きで高等部に侵入し、高等部生に話を聞きに来たのだった。教室に残っている人は噂好き。これはキャメルの持論だった。


「しかしキャメル。あなたはさすがに高等部生に見えないわ。」

アリーは高等部の制服を纏う小さな弟をからかう。

「なっ。心外です。」

キャメルは頬を膨らませ怒る。


「まあまあ、あんまり騒ぐとバレちゃうわ。」

フローラは姉弟喧嘩をとめる。


「まあいいでしょう。僕が役に立つところ見せてやりますよ。」

キャメルはアリーにそんな風に言い、行きますよと姉たちを先導する。


まずキャメルは1年生の教室に足を踏み入れる。


教室には女子生徒2人しか残っていなかった。


「こんにちは!」

キャメルは弾けんばかりの笑顔で女子生徒の前に出ていく。


「ぶっ。」

これにはいつものキャメルを知っているだけに思わず姉たちは笑ってしまう。


「きゃーかわいい。何々、先生のお子さんか何か?」

しかし女子生徒にはそのかわいらしさが刺さったようだ。早くもキャメルはちやほやされる。つかみは完璧だ。


「あの、すみません弟が。」

その上手い流れに乗っかって、アリーは女子生徒に話しかける。


「え、何あなたの弟なのね。というかあなた初めて見る顔ね。」

「ええ、私は2年上ですから。」

「えっすみません。先輩だったのですね。」

「いえいえ、気にしないでください。弟が世話になったのですから。それよりも…。」

そう言って、アリーはうまいこと噂について話を聞くのだった。


女子生徒2人の証言

その噂は知っている。私はアベリアの友人という人から聞いた。噂が本当かはわからないけれど、確かに最近はジーク様とアベリア様が話しているのをよく見るしあながち噂も間違いではないのかも。


「そうなんですか。面白いですね。」

何も面白くはないのだが、彼女たちに気持ちよくしゃべってもらうために乗る。

「そうそう、最近は毎日ジークがアベリアにアタックしているなんて話も聞くし。」

彼女たちはそれに乗り気持ちよく話してくれた。

フロミスは今周りに人がいないこと、アベリアとジークはよく一緒にいるところを見ることなど。


一通り彼女たちに話を聞き、教室を出る。


「嫌な噂程広まるのかしら。」

フローラは廊下を歩きながら言う。

「まあ、まだ始まったばかりですし。」

キャメルはそんなフローラを励ます。

「あっ。」

アリーは歩いている前の教室にまたしても男子と女子の2人組を見つける。


「キャメル、出番よ。」

「はいはい。」

姉弟の連携がまたしてもなされる。


男性の証言:噂については知っている。自分はジークの友人から聞いた。ジークは婚約関係を真剣に考え直しているようだ。しかしフロミスが邪魔をしているという。フロミスは、家のためにも婚約を解消しないでいたいのではないか。しかしジークの恋が叶わないのはかわいそうだ。

女性の証言:自分も噂については知っている。フロミスは純粋に自分の気持ちのみを優先しており二人の気持ちをないがしろにしているのだと思う。

そうしてキャメルの力も借りながら3人は姉たちの学年の生徒に話を聞きに駆けずり回った。

「あっ。ここにも誰かいるようですよ。」

キャメルは科学室の扉の隙間から人を認識し、姉たちに伝える。

「よし聞きましょうか。」


そして3人は科学室に足を踏み入れる。そこには男子生徒が1人残っていた。

しかし何か様子がおかしい。何かぶつぶつと机に向かい喋っており、その綺麗な見た目に反し空気は重いものをまとっている。


「キャメル…。」

「いや、僕には…。」

アリーとキャメルは行くのを躊躇してしまう。


「んんん。何でうまくいかないんだ!」

そう叫びながら何かに向かって必死に何かを呟いている。

「あの~。」

ここはフローラが言う。扉に張り付いて声を掛けるとようやく彼はこちらを見た。彼もまさか人が来ると思っていなかったのだろう。彼は驚き固まった。かと思うと、顔を赤くしてこないでくれ!と叫ぶ。

「えーと。」

3人はどうしようか迷う。何だかかわいらしい反応をされてしまって強く出るにもいかない。

「あのー何をされていたんですか?」

申し訳なさそうにしながらフローラは尋ねる。彼はどう答えるか迷っているようだった。頭を掻き、顔をゆがませながらしばし悩む。

「ああー。絶対にだれにも言わないと約束するか。」

「「「…はい!」」」

3人は固く誓う。

「よし!じゃあ来い!ただし坊主以外は節度を持った範囲でだぞ。」

そう言ってしょうがないという風に手招きする。

「これは?」

3人はテーブルの上を見る。そこには細長い杖にクマのぬいぐるみがあった。

「えーと?」

二人はわからず男子生徒を見る。

「実験だ!」

男子生徒は「ふん」とわかりやすくそっぽを向き答える。

アリーは思い出す。ベッドの中で人形とにらめっこしていた姉のことを。

「もしかして魔術ですか?」

「よくわかったな。」

彼は驚く。

「姉も以前はよくしていましたから。」

アリーは懐かしむように言う。以前はそう言ったたぐいのものが好きでしていたのに、フロミス様のことがあってからは全くだ。

「そうか!そうか!」

彼は嬉しそうに頷く。しかし今重要なのはそのことではない。

「あの~1年生の方ですよね。」

アリーは確認する。


「あ、ああ、1年のハリスという。君たちは?」

自分のはしゃぎぶりを反省したのか、アリーが話しかけると急にハリネズミのようになる。

「えっと3年です。この子は弟で。」

そう言ってアリーはキャメルを自分の前に連れてくる。連れてこられたキャメルはにこりと微笑んで見せる。しかしハリスにはその見せかけは通用しないようだ。


「3年?僕の親族が3年にいるからよくいくのだが君たちは、見たことがないな。」

(((ぎくり。)))

「まあ、見たことがないだけか。」

1人で納得してくれて安心する。


「お兄さん、僕たち聞きたいことがあるんだ。」

キャメルは話をそらそうと早速噂について聞く。


しかし噂については知らないというのだ。本当に知らないのか、今まで聞いたことを話してみても全く自分の知るところではないというのだ。不思議に思い何故知らないのか聞くと自分は研究一筋でありそんな世俗的なことは自分の知ることではないと言った。


「本当に、」

キャメルはもっと詳しく聞こうとする。しかし。

「時間切れだ。」

「え?」

キャメルは思わず聞き返す。

「だから、その、人と話すのは得意でなくてな、もうこれ以上は勘弁してくれ…。」

(何だこの人はかわいいな。)

思わず話を聞いていたアリーとフローラは思った。最初に抱いたイメージなど話せばすぐに薄れた。


「わかりました。じゃあ。」

その可愛さに当たり、まだ聞こうとするキャメルを引っ張りアリー達は科学室を後にするのだった。


「罪滅ぼしはこんなことでいいのかい?」

放課後に残っていた生徒全員に話を聞き終わり、オギー先生の待つところへと向かうとオギー先生は安心したように私たちを迎えた。

「「はい。十分です。」」

アリー達は答える。むしろこんな校則ぎりぎりのことをしてもらい申し訳なかった。


3人は、調査の成果を感じオギー先生とともに家へと戻るのだった。


ブックマーク、評価本当に嬉しいです。頑張ります。

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