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おっさん底辺治癒士と愛娘の辺境ライフ 〜中年男が回復スキルに覚醒して、英雄へ成り上がる〜  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
六章

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17「レダとシェイプ」②




「も、申し訳ありません。取り乱しました」

「あ、いえ。大丈夫ですか?」

「大丈夫です」


 なんとか正気を取り戻したシェイプが息を切らしながら謝罪するも、あまり大丈夫そうには見えない。


「ならいいんですが」

「……嘘です。大丈夫じゃないです。私と他四天王は勇者の圧倒的すぎる力によって一瞬で倒されながら、その時の恐ろしさが忘れられず……正直、再起不能です」

「あー」

「今もこうして耐えていますが、人間にトラウマを抱いているので、これ以上近づくと――漏らします」

「……近づかないことをお約束します」

「ありがとうございます……もう着替えがないんです」


 切実に言うシェイプに、レダは三歩引いた。

 ノワールもそうだが、魔族はトラウマになると漏らし癖がつくのか。

 それとも繰り返し失禁してしまうほど酷い目に遭ったのか。


「……レダよ。すでにシェイプはナオミと再会を果たし、三度失禁しているのだ。できれば洗い場を貸してあげて欲しい」

「それはいいんだけど」


 レダが懸念するのは、シェイプの角が目立つことだ。

 フードをかぶってもらうことで、角を隠すことはできるが、ふとしたことで顕になり魔族であるとバレてしまうことは望まない。


 ならば、最初から魔族であることを、屋敷にいる人たちに伝え、堂々としてもらったほうがいいのではないかと考える。


「ご安心をレダ殿。私の角は、魔術で隠せます。……このようなことを言うと、立場を悪くするかもしれないのですが、信用を得るために言わせていただくと、人間の国への侵入の際に魔族だとバレないようにする隠蔽魔術がいくつかあります。私は、その魔術の使い手です」

「……打ち明けてくださり感謝します。では、とりあえずその魔術を使ってもらって、洗濯もしてもらいたいですが、この地を収める領主ティーダ・アムルス・ローデンヴァルト様にお会いしてくだい」

「もちろんです」


 シェイプはノワールに目配せをすると、レダをまっすぐに見た。


「レダ殿にお伝えしたいことがあります」

「なんでしょうか?」

「私がこの国に来た理由はふたつ。ひとつは、魔王様を探すこと。もうひとつは――人間と魔族の和平です」





 コミック最新7巻が発売いたしました!

 ぜひお読みいただけると嬉しいです! 何卒よろしくお願いいたします!

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