ロザンゼルズにて。
12 ロザンゼルズにて。
「ゎぁぁぁあ!」
「ひゃぁぁあ!」
「うぉぉぉお!」
「トォォォオ!」
チロ、コール、リール、キールの4人はロザンゼルズの小麦農家の倉庫らしき所に不時着した。
「これ、宇宙に行く専門なんじゃ、ない?」
「あきらか重力に、負けてた、よね。」
「まあ、無事なんだし、よかったじゃないか。」
「ツカレタナ。キュウケイシタイ。」
「こんな粉まみれのとこで?」
実際、4人は粉まみれだった。本来なら掃除してから謝りにいくところだが、早く研究所に持って帰って色々調べたいことがありすぎて、それどころではなかった。
チロ一人、状況がのみこめずに粉まみれになりながらたたずんでいた。
「ここの農家の人には悪いけど今は早く日木に帰る方が先決よ。」
コールはそう言うと、倉庫から出た。後を追うようにリールも出て、コールもそれについていった。
「これから日木に戻るんだよね?」
最後にそう言いながらチロも出た。
「そうだ。空港に急げ!」
4人は走りだした。
ーー20分後
「な……なんだと⁈」
「日木行きの飛行機がないじゃない!」
「ドウナッテンダ⁈」
「どゆこと⁈」
どうやら輸出、輸入ストップに先立って、日木行きの飛行機が急遽運行取りやめになったらしかった。
「ちょ!このニュース見てよ!」
そこには荒れ狂う日木が映し出されていた。
「この1日で何があったんだ⁈」
あの出来事を知らない4人には全くもって意味がわからなかった。
「どうすんの⁈」
「日木帰れないよ!」
「とりあえず……することがないな……」
☆ ☆ ☆
その頃空の上では、まなみの飛行機が着陸する場所を探していた。
「おじょうさま!どうすんですか!着陸許可がおりませんよ!」
空の旅二日目、大いに期待を裏切られたバナナは、今この瞬間を楽しんでいた。
「これからどうなるんだろね!」
「そこ楽しむとこ⁈」
「だって昨日も一昨日も何にもなかったし。つまんなかった。」
「……。」
どんだけハプニング好きなんよ!
アップルは心の中で叫んだ。
「でもこのままじゃ何もできませんよ。ずっとアベリカの上を飛んでたら通報されかねませんし……。」
何かいい方法はないのか。
「まなみのお父さんの別荘に着陸できへんの?」
「無理です。周り湖と森ですから。」
「うそやんー!」
「パラシュートで降りる?」
「不法侵入ですね……。」
さあ、みんなどんな着陸方法を考えるんだろ〜!わくわく♪
今のバナナの頭の中はこんな感じだ。
「ニコニコしてないでバナナも少しは考えてください!」
あ、怒られた(笑)
「はぁ〜い」
「返事は短く!」
「はいっ!」
「ルーも何気に楽しまないでください!」
「了解!」
……。
「はぁ〜。」
4人はため息をついた。
いつまでたってもいい方法が思いつかない。
「無線みたいなんとか持ってないん?」
「持ってませんね……。」
ルワノは携帯を持つと何らかの影響があるとされていて、携帯を持つことは禁止されている。中には法律を破って持っている人もいるが、ごく少数の人だけだ。
なので、連絡手段は無線か固定電話のみなのだが、ロザンゼルズの別荘には固定電話すらない。
「……やっぱ飛び降りましょうか!」
「まなみがあきらめたぁー!!」
「だってそれしか方法が……。ここはあきらめて飛び降りるしかないですよね……。」
「なぁーんだ、つまんないの。」
バナナがため息をついた。
「はぁ?つまんない?」
「何を言ってんですか!もう他に方法なんて……」
「バナナにお任せあれ!」
もうっ!みんな全然だめだなぁ〜。
「えっ⁈何か方法あんの?」
「はっはっはー。バナナの手にかかれば無線機なんてちょろいもんさ!」
バナナは手持ちの道具箱を取り出した。
サササッ
「……っ!!」
みんなは絶句している。よしゃ!今回はこれで我慢しとこう。それにしてもみんなの驚いてる顔、面白いな~!
「ど……どうやって作ったんですか⁈」
「早すぎて見られへんかった!」
「バナナまた教えて〜!!」
バナナのテンションはMAXだった。
「いいよー!教えたげるー!」
「いや、その前に通信しよよ!」
「だって周波数わからんやん。」
「……!!なんやって⁉」
バナナはそんなことよりも教えたくて仕方がなかった。
「こうやってな、こう……」
もう教え始めている。
びゅーん
「な……なんや⁈」
「大砲です!急旋回しますよ!どっかにしっかりつかまってください!」
キャンディーの声がしたかと思うと、
ぐわーん
飛行機の機体が大きく揺れた。
「ひゃぁ〜!」
ガダン!
「うわぉ!」
「あたったぁー!」
ビュオーーーー
ものすごいスピードで飛行機が落ちて行った。
→ → →
そのころ空港の4人は……
「あ、あれ見て!飛行機??」
「落ちてんやん!」
「今日はよう落ちるなぁ。」
「オマエ、オオサカベンヤメタンジャナカッタノカ?」
「やめるにやめられないんだよなーこれが。」
まなみの自家用飛行機を見つめていた。




