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「私、どうして生き残ったんだろうって、ずっと思ってて。友達は目の前で亡くなってて、多分、パ、いえ両親や叔母もきっと亡くなってるのに」
蓮華は少しだけ視線を落とした
「私、“ここ”に来て、“ここ”にいる皆さんに救われたんです」
あの日より以前の日常は戻ることはなかったが、少なくとも“ここ”で人として暮らす事が出来ている
家族でもない、友達でもない、今回の事がなければ知り合う事すらなかった様な人達
「谷さんの事は今でも心の中に残っています。西園寺さん達の件は許す事は出来ないですけど」
谷佑樹が自らの意思で“ここ”を出た事
西園寺恭介達が中田樹里亜を襲い、“ここ”を出た事
思えば短い間に色々あったし、蓮華が“ここ”に来た時よりも4人も減ってしまっている
「今、“ここ”には私を含めて10人が暮らしています。私に出来るなら、それを守りたい。そう思っています」
静かな声と表情で北村湊斗を見つめる蓮華




