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昨日の夕方、“ここ” に着いた時に門を開けて、リビングまで案内してくれたのも伊地知優だった
でも、ずっと名字で呼ばれているから、距離を置かれているのだと思っていた
朝、話をした中田樹里亜も
「優さんは名字で呼ぶんです。名前で呼んでもらってOKなんですけどね」
そう言っていた
「樹里亜ちゃんも、名前で呼んで欲しいって言ってましたよ」
「えぇー、中田さんも? うわぁ、俺、どうしよ、なんか名字で呼んで失礼だったのかな、やばい、ごめんなさい、申し訳ないです」
優はとても真面目な人なのだろう
謝られてしまった
「いえ、名字で呼ばれると距離感あってちょっと寂しいなーって話です。優さんって、真面目で、照れ屋な方なんですね」
「距離感・・・そっかあ、なるほど。俺、農場とかやってて、10代の女の子と接する機会なんてないから、なんか、若い子との距離感の取り方とか、詰め方が、さ、わからなくて」
そこで、また謝られてしまった蓮華だが、名前で呼んでくれる事を約束してくれた




