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仮の名は。  作者: 眠れぬ夜の小鳥


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name1.通称:仮名学園

※タイトルおよび一部演出に、有名作品のパロディ・オマージュが含まれます。独自設定のオリジナルストーリーですが、苦手な方はご注意ください。

私は、村田愛(仮名)。なぜ仮名かって?そんなの、キラキラネームだからに決まってる。それはもう、幼い頃からいじめられるくらいのレベル。今でも名前をつけた母を憎んでいる。でもね、親友の『メルちゃん』だけは信頼できる。いじめられていた私を助けてくれたとても優しい子。

実は、その『メルちゃん』も仮名だったりする。もちろん本名はお互い知ってるけど、あえて仮名で呼んでる。


メ:「愛にゃん?何1人で言ってるの?誰かいる!?」

愛:「…ごめん、気にしないで」

メ:「あ、具合悪かったらいつでも言ってね!」

愛:「違うから大丈夫!」


心配かけちゃって申し訳ないけど、説明しないとねw

ここは、学校なんだけど、普通と違う点がある。

それは、『仮名を使って過ごす』事。まさに多様性。

先生たちは本名を知ってる。便宜上困るから。

でも、普段は仮名で呼ぶ。生徒たちは本名は基本知らない。幼なじみとか特別仲良くなって本名を教える事はある。あくまで仮名を使うのがここでのルール。じゃなきゃ意味ないでしょww


翔:「誰かと思ったら、愛とメルじゃん。遊ぼーぜ!」

愛:「気安く話しかけんな。暇じゃねーわ」

翔:「つれなーいw じゃ、新と遊ぶし」

新:「村田さん、メルさん、翔太郎くんがごめんね」

メ:「牧野くん気に病まないで。ウチらは大丈夫」

新:「う、うん。またね」

翔:「女子苦手だと損するぜww」

新:「…余計なお世話」


今の2人も、もちろん仮名。チャラ男の方は『藤谷翔太郎』。フレンドリー過ぎて困る。気弱なのは『牧野新』。大人しすぎるけど、優しい人。

ちなみに『メルちゃん』の正式名称は『キャラメル・スイート』。可愛い名前が合ってる。今はゆるいギャルだけど、元々は地味めだった。仮名に合うようにギャルになったらしい。私はどっちも好き。


メ:「藤谷くんの事、苦手?」

愛:「うん。チャラ男とかマジで無理…」

メ:「誰にでも同じく話しかけるから裏表なさそう!」

愛:「そうだけど、私は無理だわ」

メ:「そっか…。中々難しいよね」


ここで、もう1人の主役を紹介するぜ。俺でーす!

みんなには『チャラ男』て呼ばれてる藤谷翔太郎(仮名)。仮名のワケは、有名人2人からもじってるww

言わなくても分かるよな!本名も好きだけど、とにかく目立ちたくて、文武両道になりたくてつけた。

俺と新は幼なじみでお互い本名は知ってる。あいつの事を代わりに説明すると、本名はキラキラネームでいじめられててつらそうだった。俺はカッコイイと思ってるけど、本人が嫌だったらその気持ちに寄り添いたい。だから仮名で呼んでる。そしたら懐いてくれた。猫かよって突っ込まれるけど、俺だけに心開くとかヤバくね?嬉しいだろ。


新:「今日の翔太郎くん、変だよ」

翔:「どこが?」

新:「なんか上の空っぽい」

翔:「気のせいじゃね?」

新:「恋煩いとかw」


ば、ばれてる…。実は俺、愛の事が好きなんだよね。しかも一目惚れw 詳しく言うの恥ずいんだけど、あいつ長身でさ、凛としててカッコイイ。あ、俺の方が高いけども。黒髪ショートがすごく似合ってる。


翔:「白状するけど、あいつの一匹狼(メルがいるから厳密には違う)な言動・行動にゾクゾクするんだ」

新:「僕は別の意味でゾクゾクするよ」

翔:「そ~いう新はどうなの?恋愛興味ないワケ?」

新:「怖いんだ。人と関わるのが」

翔:「ま、その気になればいつでも紹介するぜ」

新:「さすがチャラ男w」


俺、好きな子には一途だし。キャラ壊すから言わないけど。

いつか振り向いて欲しい。新のように俺にだけ特別な姿を見せてくれたらそれで…。狼もカッコイイけど、猫の様な可愛い姿もいいな♡


愛:「悪寒がする…」

メ:「大変!病院行く?」

愛:「イタイ妄想してるのよ。あいつが私の事を…」

メ:「変態はウチが守ってあげる!」

愛:「頼もしいね」

メ:「大好きな愛にゃんの為ならゴリラにでもなるよ!」

愛:「それはちょっと…」


メルちゃんがゴリラになる前にあいつを止めるわ。男なんてみんなエロだし。それは分かってる。まあ、あいつが露骨なだけ。誰にでもあんな感じだから経験豊富なんだろうけど、実は初心とか?人を見た目で判断するのは違うけど…ないなw


メ:「てか具合は大丈夫そ?」

愛:「もう大丈夫。ありがとう。バイバイ」

メ:「さみしいけどまた明日ね!」


メルちゃんが私を溺愛してるのは心配だからなんだと思う。またいじめられるかもしれないから守ってくれてるんだよきっと…。


愛:「ただいま」

母:「おかえり。遅かったね。何かあった?」

愛:「何もない。部屋にこもる」

母:「昔は可愛かったのにいつから素っ気なくなったのかしら。髪も長かったのに短くしちゃって、男に間違われる事もあるのに」


お母さんはどういうつもりでこんな名前をつけたんだろう。姉妹の名付けでモメてお父さんと離婚し、私はずっといじめに苦しんできたのに…。


妹:「ただいま!おやつある?」

母:「手洗いうがいしてからね。お姉ちゃんは部屋にいるから渡して。ママが行くと怒るから」

妹:「はーい」


ちなみに妹もキラキラネームだけど、本人は気に入ってる。いじめられた事もないらしい。2人とも可愛い系の名前だけど、何が違うの?私が可愛くないから?妹はぱっちり二重ですごく可愛い。私は重い一重。多分それだ。


妹:「お姉ちゃ〜ん。おやつ持ってきたよ!」

愛:「ありがとう。置いといて」

妹:「はーい」


私はずっと名前に囚われている。今日も眠れない夜を過ごす。お父さんは『愛花』や『愛美』など『愛』を入れた名前にしたかったらしい。今はどこかにいるお父さんを思って、『愛』という仮名にした。この学校でしか仮名は使えないから、学校にいる間は本名を忘れられる。それだけが救い…。


愛:「メルちゃんおはよう」

メ:「おはよー愛にゃん!会いたかったよ♡」

新:「おはよう…」

翔:「俺も会いたくて震えてたぜww」

愛:「お前には会いたくない」

メ:「ネタとして使う事がキモいし、古いんだよ!」

翔:「なんでメルまで冷てーの?」

メ:「ウチの愛にゃんを犯そうとしたからです」

翔:「してねーよ!?てか、お前のではなくね?」

新:「昨日散々語ってたからね」


今日の俺は朝から散々です…。表現の自由は俺にはないの!?素直に告ればよかったのかな。鬼の形相で断られそw どうにか好かれたい。恋は難しい。


新:「珍しく凹んでるね」

翔:「さすがの俺でもキツイ」

新:「僕がおごってあげるよ!カラオケ行こ」

翔:「まじ?行くわ!新くん、優しー」


単純な俺は、カラオケで復活したワケだけど。親に相談する?自分だけじゃまた傷つけそーだし。


翔:「ただいまー。話聞いてほしいんだけど」

父:「おかえり、翔太郎。なんだ。コレ(女)か?」

翔:「さすが父さん。そうだよ」

母:「あら、翔太郎にも春が来たのね」

翔:「だったらよかったんだけどねw」


俺の両親は仮名を受け入れるタイプで、親しみを込めて『翔太郎』って呼んでる。友達の親で仮名で呼んでる人はいないらしく、家族仲も良いので羨ましがられてるww


母:「うまくいかないのね。聞いてあげるわ」

翔:「面白がってない?」

父:「まさか」

翔:「相談相手間違えた」

母:「早く早く」


案の定、根掘り葉掘り聞かれてメンタルはずたぼろだけど、試す価値のあるアドバイスをいくつかくれたので良しとする。


メ:「藤谷くん、しょげてたね。やりすぎたかな」

愛:「チャラ男にはその感情はないわよ」

メ:「愛にゃんひどくね?藤谷くんも人間だよ」

愛:「メルちゃん…」


最近の愛にゃんは冷たさが増してる。昔に戻ったみたい。そんな姿は見たくないのに…。ウチの好きな愛にゃんに会いたい。


name2へ続く…

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※毎日夜9時台に更新します。

短編の「混血至上主義の掟破り」もあるので、ぜひお立ち寄りくださいませ!

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