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記憶を失くした旧支配者  作者: 南瓜
目醒め
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夢の中での会話?

「………あの。」

「ん~?」

「……この世界に、存在する必要のないものって、あるんでしょうか。」






―夢の中だろうか。

 誰かと誰かが、そんな会話をしている。

―男の人と女の人。

 男の人は、窓の外を呆然と、何も考えていないかのように見つめている。

 女の人は、そんな男の人に寄り添うようにしながら、頭を男の人の肩に預けて話している。



「…ん~、そりゃあ全部が必要なものってわけじゃないだろうね~♪」

「…。」



 女の人は、その男の人との会話を楽しんでいる。

 わざとらしく、無理やり楽しもうとしているようにも見える。



「………もし。」

「うん。」

「……この世界が、一つの大きな部屋だとすれば…。」



 男の人は窓の外を見つめながら、少し見開いた目で話す。



「……掃除したときに、どれだけの物が捨てられることになるんでしょう。」



 男の人はそばにいる女の人に、そう訊く。


「…う~~ん。」


 女の人はわざとらしく考えるような仕草をし、少し不安げに。



「そのお部屋が、誰のお部屋なのかによるかな~。」


 でも、楽しむように。胸の前で手を合わせながらにこっと笑った。



「そのお部屋が、誰でも使えるみんなのお部屋なら、全然ゴミも減らないし、もしかしたらな~んにも捨てられないかもしれないね~っ。」

「…。」

「ふふっ、で~もっ」


 女の人は男の人腕に手を回し、言葉をつづける。





「ただ一人の、誰か一人の部屋なら…すべては、その人次第。」

「……。」

「そして!」





 女の人は、男の人の目の前にストンと座り直し、真っ直ぐと男の人を見つめて_






「そのお部屋を……世界を、自分の思うがままに変えられる、そんな力が、君にはあるんだよっ♪」




_そんな、夢か思い出かもわからないやり取り。



_その光景は、他人のやり取りだったのか、自分も関わっているやり取りなのか。


_そんなことを考えていたら…







_目が、醒めた。







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