表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刃血鬼  作者: Omsick
六章 [四柱]血戦
63/69

血戦前夜

〈ねぇ〜きょーちゃん〜〉

「うっさいなぁ!3時間は慰めてるのに!」

 血走は通話を強制切断した。

「人が頼んだら調子に乗って…人の誠意を利用するなよ」

 悪態をつきながらも、どこか満更でもなさそうな表情でスマホを懐にしまう。

「あの、血走さん?」

「あー、ごめんね。腐れ縁の親友がうるさくて」

「腐れ縁の親友ってそれ矛盾してません?誰なんです?」

「弧々逆治理…[調査隊]の隊長だよ」

「…前々から気になってたんですが、[調査隊]って何なんです?」

「こっち世界の日本における最大規模の盟団。ただちょっと扱いが特殊でね、私達はあれを盟団とは思ってないんだ」

「というと?」

「一応罪狩りに属してはいるんだけど、積極的に裁きに行くわけでもなければ、中立的な立場ってわけでもない。要請を受ければ出動するし、命は惜しまないんだけど、自分たちから行動することはない。そんな感じ」

「何でも屋?」

「それも兼任してるって感じかな。本来はデータベースとか、研究組織として設立されたんだ。私も一時期[赤連]離れて所属してたけど、もうあいつマジで人使いの荒い…!」

 憎悪を剥き出しにしつつも、どこか血走は嬉しそうだった。

「で、まぁ“私のお陰で”人数がすっごい多いの」

 やけに私のお陰でを強調して言う血走。

「え?何人なんですか?」

「[調査隊]を除いた最大規模の盟団が[鉄囲山(てっちせん)]で500人くらいなんだけど、[調査隊]は確か軽く700人くらいいたような気が…」

「マジですか?」

「マジです。ただ組織としての強さは全然[鉄囲山]の方が強いよ。シンジュで換算すると…[調査隊]50人で1シンジュ、[鉄囲山]25人で1シンジュ。団長1人で2シンジュ」

「最後いりますか…って、それが本当なら、心做さんの半分の力でシンジュを倒せるってことですよね」

「いんや、私は団長の真の力を見たことがないから実際は半分どころじゃない。今私が知ってる範囲で2シンジュってだけ」

「じゃ、じゃあ…」

「作戦の通りだよ。団長は苦戦もしない。確実に倒せる」

 ―――

 5日後、2024年12月10日。空は晴れており、月明かりが道路を照らしていた。

「なぁ、本当にできんのか?」

「何が?」

「いくらなんでも戦闘員が貧弱すぎる。最大の問題点は、足止めに適している刃術持ちの系糸が弱いことだ。その辺はどう片付けるんだ?」

「収川さんの狙撃、交河さんの飛ぶ斬撃で気を引く。赤亡くんは一度糸を引っ掛けさえすれば、後はその辺に刺しておくだけで効力を発揮するからね」

「糸を引っ掛ける難易度がそもそも高いんだろうが!」

「初手で銀剣を射出する。そのタイミングで同時に拘束させるから、赤亡くんが死ぬようなことはないはずだ」


 交戦勢力、シンジュvs連合軍の残党と[調査隊]。戦力比はおおよそ1対40。一見理不尽にも思える戦力比だが、それを持ってしてもなおシンジュを打ち倒すことは容易ではない。ただの100では、圧倒的な1にも勝てないのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ