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刃血鬼  作者: Omsick
五章 [死生朱雀]
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挙兵

「嘘でしょ!?」

 血走が突然叫ぶ。

「びっくりした…なんですか血走さん」

「えーと…悪い知らせ、かなり悪い知らせ、この世のものとは思えない知らせ、どれから聞きたい?」

「勘弁してくれませんか?…じゃあ、より悪くない方から順番にお願いします」

「[白虎十字軍]が侵攻を始めた」

「既に嫌な予感しかしない…じゃ次は?」

「昨今の、刃血鬼連続爆死事件の原因となる組織[爆賛會]と[白虎十字軍]が手を組んだ」

 系糸の顔は既に歪みつつある。

「…最後は?」

「団長たちが鬼神府に幽閉された。[四柱]最強の一角を倒さないと解放できない」

「[四柱]…?なんですかそれ」

「炎、雷、水、草を操る四人のチート達で構成されてる盟団だよ。特に統率者がいるわけでもない四天王みたいな感じ」

「で、その最強を倒さないと?」

「団長が解放できない。てか、それより目の前のことを考えないとやばいよ。同盟の内訳がマジで終わってる」

「訳わかんないよもう…」

 今にも泣きそうな声で呟き、系糸はその場にしゃがみ込んだ。

「[調査隊]曰く、あの同盟は自分たちをこう名乗ってるらしい。[死生朱雀(しせいすざく)]と」

「[死生朱雀]…それが、今迫ってきてると」

「そーゆーこと。あーあと」

 思い出したように血走は言い出した。

「団長は鬼神府会議に行ったじゃん?他の区の有力者が集まってるんだけど、まぁ当然他の人達も捕まっちゃってるんだよね」

「…それがどうかしましたか?」

「外部との通信は出来るっぽくてさ、連絡して、今続々とこの近辺に集合してるんだ」

 血走は不敵な笑みを浮かべた。

「盟団とか、チート野郎とか相手じゃないと使えない、罪狩り達の奥の手だよ…面白そうだね…!」

 ———

深紅亡(ふかこなき)眩奈げんな。総指揮はお前に任せる。頼んだぞ〉

「はァい。最強サマから指名も貰ったし、出撃といこうかしら」

 ゴスロリを着た色気のある女性——眩奈が、モデルウォークしながら通話する。

「というわけで血走ちゃん?最強サマから総指揮に任命されたのだけれど、正直私どうでもいいのよね。よかったら貰ってくれない?」

〈寧ろ欲しいんだけど、その場合眩奈さんは何するの?〉

「私は[四柱]を叩くわ。神御(しんご)は分からないけど、円火なら私は互角よ」

〈眩奈さんでも互角…?最強とかどうなるのさ、勘弁してよ団長…〉

「あまり気を落とさないで、血走ちゃん。私は死なない。生きて戻ってあなたと、そして新入りちゃんと共に、私は奴を倒すわ」

 通話を切り、眩奈は駆け出した。

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