聖女に選ばれて
「おめでとうございます、この村に聖女様がいます」
すごい馬車で村に来た 白くて長い服の男の人が村長さんにそう言うとみんながざわざわ言った
せいじょさま?なにかな
「そんな事を言われましてもそんな恐れ多い方は…」
「聖女様は後天的に力を授かる物ですのでいまは平凡な女性でしょう、今年16になる赤毛の女性はいますか?」
なんだか静かになってみんながあたしを見てて
白い男の人はせいじょさまだとかなんだか難しい話をしているのであまり聞いていなかったんだけどなんなんだろう
「あいつが…?」
「間違えじゃ」
みんながあたしを見ながらひそひそする
何だろうと思って首をかしげると村長さんに腕を引っ張られた
「赤毛の16歳はこいつしかいませんが…何かの間違いではないでしょうか」
「それで間違いありません」
うん
たしかにあたしの髪は赤いし歳も多分16だからあたしのことだね
「でもこいつが何かできるとは思えないのですが」
「何かする必要はありません、とにかく選ばれ 神殿にいることが大切なのです」
「ですがこいつは…」
「礼金はしっかり払います どうか引き渡してください」
白い人が渡した袋の中を村長さんが見るとあたしの腕を白い人に差し出した
「いいでしょう、ただし違ったからと言って返されてもお金は返せませんからね」
「もちろんですとも」
にこにこしながら白い人はあたしを馬車の中に入れた
「これなら楽に冬を越せるな」
「売るにしてもあの頭じゃ買い叩かれると思ってたから良かった」
「役立たずもやっと村の役に立てて良かったな」
嬉しそうな声が聞こえてなんだか知らないけど役に立てたあたしも嬉しいから笑って頷くとみんなも声を上げて笑った
「何が面白いんですか?」
白い人はあたしを見ながら聞いてくる
あたしは良くわかってるから元気にこたえた
「あたしが役に立てるんだって〜すごいよね」
「…そうですね すごいです」
白い人は変な顔をしてそれから何も言わなくなった
へんなの
見たことないくらいおっきな建物の中をずっと歩いていくとキレイな部屋に着いた
窓に色が付いてて白い床が絵になっててすごい
「聖女様、こちらに」
手を引っ張られてなんかとてもキレイな棒の前に立たされる
なんだろう?
でも本当にキレイな棒だなー
「聖杖をお手に取ってください」
せいじょさまの次はせいじょー?
あたしはまた首をかしげたけど白い人は棒に手を向けてるからこれのことかな?
「触っていいの?」
「ええ、勿論です」
触っていいなら触っちゃおう このきらきら気になっていたんだよね
杖の先のキレイな石を掴むと白い人がまた変な顔をしてるのが見えた
変なの
そしてあたしの頭の中がすっとしてぎゅーってされるのを感じた
頭が痛いから手を当てたいのに手が上がらない
おかしいな?
そうして私は再びこの地に立った




