第7話嫉妬。
次の朝 教室に綾の姿はなかった。当たり前か。あんな事あった次の日だもんね、気を使ってるんだね。
クラスメートのほとんどが集まった頃綾は登校してきた。綾は目を合わせる事なくガタンと着席した。どことなく荒い感じで。
一日綾と話す事はなかった。後ろに綾が居るって考えると振り向けない。険悪なムードが、、。昨日あんなにいい感じだったのになんで今日はこんななの?
「何でこんな風になっちやったんだろ、、。」
「、、、俺さ昨日、、、」
「え?」
人差し指ではクルクルとバスケットボールが回っている。
「綾にうざいって言ってたっていっちゃったんだ。ごめん。」
回転が止まりバスケットボールがボンボーンと床に落ちた。
「あっそうなんだ、。」
だから綾は、、。あたし最悪だ。
「俺さ綾におまえの事聞かれたとき確かに純粋な気持ちで話ししたんだ。」
いのちゃんが悪いわけじゃない。だけど、、。
「綾日に日におまえの事話すんだよ俺に、しかも俺の知らないおまえまでこんな短期間で話すんだよ。」
あたしもうここに居たくない。今までいこごちの良かったこの空間が今はもうあたしの居場所がないみたいな感じ。
「おまえ知ってた?俺おまえの事好きなんだぜ、わらっちゃうだろ?」
うつむいていのちゃんは無理して笑ってるみたい。
「笑えないよ、いのちゃんあたし、、ごめんねこんなに苦しめて。無神経で。馬鹿で。」
いのちゃんの肩が小刻みに震えてる。泣いてるの?ねぇ、泣いてるの?
「かっこわりーな俺。すぐいつもの俺に戻るからよ。ちょっと気持ちの整理つくまでかかるかも。」
はにかみながらうっすら涙を溜めているいのちゃんにかける言葉もなくうなずきあたしは帰った。